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(第3回)603億円の新市庁舎計画に問題あり Part-1

日本共産党横浜市議団がお届けするインターネットTV「JCPヨコハマチャンネル」。第3回めの今回は「603億円の新市庁舎計画に問題あり」Part-1です。
Part-2はこちらです。
http://www.jcp-yokohama.com/archives/7615


古谷:日本共産党横浜市会議員団からお送りするインターネットテレビ「JCPヨコハマチャンネル」、今回で3回目を迎えました。キャスターを務めます古谷やすひこです。
今回のテーマは、横浜市が新たな市庁舎建設をするということの問題点について、取り上げてまいります。ゲストは、戸塚区選出、岩崎ひろし議員です。

岩崎:副団長の岩崎ひろしです。よろしくお願いします。

古谷:今日はどうぞ、よろしくお願いいたします。

つくろうとしているのは日本一大きな市役所

林市長は今年3月に、新市庁舎整備基本構想というものを策定しています。それがいまの関内駅前から川沿いの北仲通南地区というところに移転するということなんですが、この基本構想についてまず伺っていきたいというふうに思うんですが。まずは、どんな構想なのかというのをちょっと伺っていきたいというふうに思います。

岩崎:今回の基本構想を数字で表すとここにあるような形になります。

新市庁舎整備基本構想とは
予定地 北仲通南地区
規 模 高さ約140m、地上31階建て
延床面積145,000㎡
用 途 市役所部分(3/4)
賃貸部分(1/4)
費 用 建築費 603億円
土地代金167億円

高さが140メートル、31階建てというものです。イメージでみますと、この絵にありますように、後ろのビルでたいへんものです。高さが例えてますとランドマークの半分、そして床の全体を広げてみた場合横浜スタジアムにグランドの12倍という広さです。

古谷:すごい広いですね。

岩崎:たいへんな大きな建物で、多分市役所としては日本一になると思います。

古谷:なるほど。じゃあ日本一の市役所つくろうと、そういう計画だということになりますが。

新市庁舎建設はあわてる必要はない

横浜市はいま財政が非常に厳しいと言われている中なんですが、なぜ今新市庁舎を建設しようとしているのかということを伺っていきたいというふうに思うんですが、先ほど基本構想の中で新市庁舎をつくるのは老朽化の問題だということと、分散化の問題、あと災害対策の問題をまず理由に上げているというところなんですが、この点についてはいかがでしょうか。

新市庁舎整備基本構想の問題点
1.新市庁舎整備は、いま必要なことではない
2.条件付きの土地をわざわざ購入したことへの疑問
3.ばく大な建設費の巨大・豪華庁舎

岩崎:まず、市長が上げてる理由ですけど、全体として市役所の再整備というのはそうあわててやるようなものではないというもの。あわてなくていいと思います。というのは、市役所の現在使っているこの建物はすでに耐震補強がされていて、市長はこれから50年はまだ大丈夫だというふうに答弁しているわけですからね。

それから民間のビルも借りてるんですけど、これも検査の結果、耐震の心配はないようにできるということもはっきりしています。そういうことであわてる必要はまずないというふうに思います。

超高層ビルが条件の土地に市役所をつくるのはどうか

古谷:じゃ、続いて新市庁舎の建設予定地の北仲通南地区という所なんですが、横浜市が買った経緯になにか疑惑があるということなんですが、この点についてはいかがですか。

岩崎:ここの土地は、なんといっても条件付きといいますか、UR(独立行政法人都市再生機構)がもっている土地なんですけど、法的にここに建物を立てる場合は超高層でなければならないというふうになっているわけですね。市役所をつくるのにこういう条件ついているっていうのはいかがなものかと。だから、取得したというよりも何らかの理由で買い取らされたというふうにいっていいような問題です。ですから、疑問があるとすればこの経緯に疑問があると。

古谷:そういう疑惑があると。ですから、今回の市庁舎の計画そのものが超高層の計画になっているということなんですね。

一番安い計画案の3倍の計画が選ばれた

続いてなんですが、新市庁舎の建設には今回603億円かかりますよということがいわれているんですけど、日頃から財政が厳しいというなかで、本当にこんなにお金がかかるということなんですが、この点についてはいかがでしょうか。

岩崎:こういう超高層のビルになると工事費が本当に加算します。603億円の建築費。そして、土地代がすでに167億円払われていますから、すでにもう800億円がかかります。さらにその他の工事をやれば、だいたい800億から1千億という巨大なものになるわけですね。だから、これはよほど考えないと、工事をいまするかどうかということになると思うんですけれども。
なぜ我々がこれはたいへんなことだというふうにいうかというと、横浜市自身が市庁舎の建設に4つの案をだしているわけです。

古谷:4つの案があるわけですか。

岩崎:そのうちの第2案その1というのでいいますと、398億円でできるというふうに市自身が発表しているわけですよね。なんでそんな金額でできるものをわざわざ1千億もかけてやるのかということが問われると思うんですけど。

古谷:じゃあ、3分の1程度の金額でできてしまう計画なんですね。

岩崎:そういうことですね。

古谷:なるほど。そういった提案もあるのに、今回は603億円の提案を選んでいるというこということなんですが、各会派はこれに対してどういう態度をとっているんですか。

岩崎:各会派は、いま私が言ったような問題点の議論はほとんどしていません。そればかりか、すでに議会棟はじゃどこに入るのか、何階に入るのかというようなことも話題にしているというふうにきいてます。まさに、超高層の市役所づくりに推進一方と、こういう姿勢だと思いますね。これはいかがなものかと思いますけど。

古谷:基本的にはやる前提で計画を今進めているということなんですね。

今回、時間がきましたので、今回は新市庁舎の計画についての問題点、いくつか指摘をして来ました。じゃあ、この市庁舎問題についてどう考えればということについては、パート2に続けていきたいと思います。