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2013年9月6日

世田谷区の太陽光発電について調査報告

「ヤネルギー」で太陽光発電普及に取り組む世田谷区を調査

 9月5日、日本共産党横浜市議団のあらき由美子、白井まさ子、古谷やすひこの各市会議員は東京都世田谷区役所を訪れ、同区の太陽光発電普及の取り組みについて説明を受けました。説明してくださったのは、同区環境総合対策室副参事エネルギー推進担当の竹内明彦氏で、「住民と自治」2013年2月号に「地域からのエネルギーシフト~世田谷区の取り組み~」を載せています。日本共産党の桜井みのる区議会議員と党市議団政務調査員1名が同席しました。

せたがやソーラーさんさん事業
世田谷区では、2012年3月に定めた「地球温暖化対策地域推進計画」に基づく再生可能エネルギーの活用や省エネを推進に向けて、3つの柱を立てています。その柱の1つとして、エネルギーの地産地消を目指して「せたがやソーラーさんさん事業」を進めています。
この事業は、「世田谷ヤネルギー」(屋根を活用してうみだすエネルギー)を増やすために、住宅や事業用建物を対象として、太陽光発電設備設置希望者を募るものです。区の外郭団体である株式会社世田谷サービス公社が仲介して、相談、見積もり、調査、販売店との契約、設置まで面倒をみます。サービス公社は仲介をして手数料を得ているので、区の支出は若干の人件費だけだということです。
区は2000件の太陽光発電の設置を目標としていますが、1件につき10万円の補助を行うとすると1億円必要になって財政的に厳しいこと、希望者全員に補助を行うことができないため抽選にせざるを得ないことなどから、抽選による補助金はやめようということになったそうです。太陽光発電を普及することが目的なので、補助金なみに設置価格を下げ、「安心・安全・安価」の太陽光発電を区が表にたって宣伝しようということでこの事業を始めました。発表以降、大きな反響を受け、テレビや新聞などで大きく取り上げられました。

2000件の問い合わせ
昨年度は、3か月の募集で約2000件の問い合わせがあり、そのうち約600件の見積もり依頼を受け、194件が実際に太陽光発電設備を設置しました。通常、太陽光発電設備を設置したいとの依頼のうち、設置に至るのは5割だといわれており、見積もりに対して設置が約3割にとどまり予想より低かったということです。この原因としては、屋根の向きや形状が太陽光発電に適していなかったり、思った以上に価格が高かったなどです。
本事業では、事業者を募って、価格の一番安かった1社(シャープ)と提携しています。桜井区議によれば、設置業者もシャープ系列に限られるため、区内の設置業者からは苦情が出ているそうです。
太陽光発電のメリットは、太陽光から発電できることはもちろんですが、それ以上に使用電力が「見える」ようになり、節電意識が高まることだといいます。

今後どのようにして普及を広げていくか
一方、今後どのようにして普及を広げていくかが大きな問題点となります。今後、新築戸建住宅の約20%が太陽光発電付きであると予測され、マンションなどの集合住宅も太陽光発電付きが“売り”になるため新築集合住宅では増えていくと考えられます。
問題は既築の建物にどうやって普及していくかです。設置にふさわしい条件のある住宅に普及を図るとともに、建て替えや屋根の防水工事などの際に進めていきたいということです。また、共産党の提案も参考にした住宅のエコリフォームへの助成を行っています。しかし、既築の集合住宅への設置は、設備の重量などの関係から難しいと言わざるを得ないということでした。
また、太陽光パネルの設置と一緒に蓄電池の導入にも補助を行っていますが、蓄電池にはリチウムや鉛が使われており、廃棄するときには環境への負荷が大きいという問題もあります。

一番大切なのは節電=省エネ
竹内氏が最後に強調したのは、一番大切なのは節電、つまり省エネであり、エネルギーの地産地消であるということ。区民が、太陽光などできるところで発電を行うとともに、節電意識を高め、いかに節電するかが大切だと述べました。
今後は、世田谷区以外の場所も含めて行われている太陽光発電への出資の仲介や、市民活動の啓発も進めていきたいとおっしゃっていました。

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