議会での質問(詳細)

2014年2月14日

■「現年度議案関連質問」 岩崎ひろし議員(2014.2.14)

◎質問と市長答弁は次の通りです。なお、実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように対応する質疑と答弁を交互に記載しました。

岩崎議員:日本共産党を代表して、市長に質問いたします。

消費税引き上げに水道料減免などの本市独自の対策を

市第164号議案一般会計補正予算から伺います。
4月からの消費税率アップに市民は戦々恐々としています。「給料が下がり続けているのに、物価は上がる。この先どうなるのか」、街の商店では「消費税が上がれば商売を続けられない」等々の悲鳴が聞こえます。
こういう時だからこそ、市民の暮らしに責任を負っている横浜市は、賃上げや中小企業支援等に資する経済対策、生活対策に努力しなければならないのではないでしょうか。
市民の安全・安心というのであれば、高齢化や人口減少など時代の変化に即して発想の転換をはかり、従来型の都市基盤整備偏重の予算配分を見直し、市民生活支援、生活基盤の整備・保全に力点を移すべきであります。
第一に、消費税率引き上げに伴う対策は、国の実施する臨時福祉給付金と子育て世帯臨時給付金のみで、本市独自の対策が一つもありません。これでよいのでしょうか。
例えば、水の使用量が多い保育園、病院等への水道料金減免制度を拡充するなど、市民生活への影響を最小限に食い止める本市独自の対策を行うべきですが、市長の考えを伺います。
第二に、特区関連施策の推進に7.7億円計上していますが、特区関連施策の推進で、市内の経済対策にどのような効果を見込んでいるのか伺います。
特区については全国各地で失敗、不調の事例が相次いでいます。特区関連施策の推進を経済対策としていること自体が不適切です。今、必要なことは、市内中小企業の実態に即した対策ではありませんか。市長の考えを伺います。
第三に、老朽化、防災・減災対策に97億円計上しています。そこで、15億円計上している学校特別営繕費は、2014年度本予算で9億円減額しているなど、その内実は老朽化・防災対策の拡充・強化とは到底言えません。一方、新たな都市基盤整備に75億円計上しています。そこでは、高速道路関係が大半を占めています。
国の言いなりで、高速道路、港湾など大型公共事業に偏重する従来型の予算配分は見直し、老朽化対策、防災・減災対策など市民生活の基盤整備に、より重点化を図るべきです。市長の考えを伺います。
林市長:岩崎議員のご質問にお答え申し上げます。
市第164号議案について、ご質問いただきました。
消費税引き上げによる市民生活への影響を考慮した独自の対策を行うべきとのことですが、私も昨年8月の集中点検会合などにおきまして、低所得者等への配慮の必要性を主張してまいりました。今回の国の経済対策に盛り込まれた臨時福祉給付金や子育て世帯臨時特例給付金は、そうした主張が施策として実現したものであり、円滑な実施に向けて万全を期して準備を進めていきます。
特区関連施策の推進ではなく、市内中小企業支援策が必要とのことですが、中小企業の支援については、26年度当初予算において制度融資における消費税対応資金の創設や新技術・新製品開発設備投資への支援など、充実を図っています。一方、国際戦略総合特区は、次世代の成長分野である医療バイオ産業について、市内企業の国際競争力を強化し、市内経済の活性化を図ることを目的にすすめておりまして、今回のiPS実用化拠点の整備も、こうした取り組みの一環として行うものです。
大型公共事業への偏重を見直すべきとのことですが、建物の耐震化や老朽化対策、道路の改良など、市民生活の安全安心につながる身近な施設の整備については、これまでも優先度の高い施策として位置付け、しっかり取り組んできています。また、横浜環状道路や港湾施設などの骨格的な都市施設は将来にわたる市内経済の活性化を支える機能を果たすとともに、防災上も重要な役割を担っていくものと考えています。厳しい財政状況の中でも、積極的に投資すべきところには投資していくことが大切であると考えています。

設計労務単価の引き上げは現場で実態調査を実施せよ

岩崎議員:次に、151~160号までの契約10議案に関連して、公共工事設計労務単価にかかわる特例措置について質問します。
「大工さんは賃金が高く、人気の職業」といわれたのは、かなり昔の話です。昨今の建設産業の実態は、低賃金、社会保険未加入等、労働環境が劣悪なため魅力がなく、若年者に敬遠され、技能労働者の高齢化も重なり、職人の不足や後継者がいないなど、きわめて深刻です。建設産業を生き甲斐と働き甲斐の持てる職場にすることは、国、県、市、そして建設関連企業、そこで働く労働者が一体になって取り組む大変大事な課題です。
設計労務単価引上げ措置は、建設産業の深刻な事態を打開するために、現場の労働者の賃金の引上げと社会保険未加入解決を進め、下請現場で働く労働者の賃金が実際に上ること、社会保険全員加入へ前進させることを目的とする措置であります。
横浜市には、特例措置が結果を出すために、必要な手立てを講じる責任があります。
第一に、私は、昨年の決算市会で下請け労働者の賃金実態を把握するために市が現場に足を運んで聞き取り調査を行うことを求めました。しかし、本市は「元請企業への調査を行っている」として、現場に足を運ぶ調査は行いませんでした。
国が二度にわたる特例措置で、労務単価の従前相場を20%以上引き上げることを通知している大事な取り組みです。中途半端な対応は許されません。
特例措置が適用されている本議案の公共工事現場において、実態調査を行い、そこから見えて来る課題に対して、必要な措置を機敏に講じることを改めて求めます。市長の考えを伺います。
第二に、社会保険未加入対策については、国からの本年1月30日付け通知文で、「受注者と専門工事業者との間で、社会保険料相当額を適切に含んだ額による下請契約が締結されるよう、受注者に社会保険料相当額の適切な支払いを指導するとともに、その支払い状況を確認するなどの特段の配慮をお願いします。」と、本市に措置の徹底と検証を求めています。
本市は、本議案の工事において特段の配慮を具体化して、社会保険未加入対策に取り組むべきです。考えを伺います。
第三に、わが党は、横浜市独自の公契約条例の制定を一貫して求めてきました。今回の特例措置による労働者の賃金アップと社会保険未加入対策推進を、法的に担保することが大事になります。この視点を含んだ横浜市独自の公契約条例の制定に向けて取り組むことを求めますが、考えを伺います。
林市長:市第151号議案から160議案について、ご質問いただきました。
労働者の賃金の実態把握についてですが、横浜市としては新単価を適応する特例措置の実施にあたり、対象となる事業者の方々には、下請契約への反映状況について報告書の提出を求めています。個々の労働者の賃金実態を調査することは困難ですが、厚生労働省が行っている毎月勤労統計調査などを参考に、今後も最新状況の把握に努めます。
社会保険未加入対策についてですが、建設業における社会保険の加入促進は重要な課題であると認識しています。そこで、25年度の入札参加有資格者名簿の登録から、社会保険に加入していることを資格要件として定めました。また、全ての受注事業者に対して工事の適正な施工を求める文書の中で、本市工事の下請契約における社会保険の加入状況の把握や指導など必要な措置を講じることを要請しています。今後も引き続き社会保険の未加入対策に取り組んでいきます。
公契約条例の制定についてですが、労働条件の確保は重要であると考えており、社会保険未加入対策や低価格競争対策に取り組んでいます。公契約条例に関しては、労働者の賃金等の労働条件については企業の労使間での自主的な決定が原則という国の見解があるほか、さまざまなご意見がありますので、今後も国の労働施策等の動向を注視するとともに、他の自治体が行っている取り組み等の研究を行っていきます。
(第2質問)
岩崎議員:答弁ありがとうございました。
ひとつだけ確認をしたいんですけど、公共工事における労務単価の引き上げ措置についてですが、この特例措置の実施状況把握と検証をやるというお答えだったんですけど、それは大事なので、ぜひこの議案にある3つの現場、南区と港南区と金沢の区役所の現場で、これを直ちに開始するという点でどうかということを確認しておきたいと思います。
林市長:ただいまの岩崎議員のご質問にお答え申し上げます。
現場に足を運んで調査すべきとのご指摘でございますが、本市は国からの要請をふまえまして、新単価適用の特例措置等を実施しておりまして、その対象となる受注者には賃金水準の引き上げ等について適切な対応を要請するとともに、対応状況の報告書の提出をお願いしています。本市としては、賃金の実態を問われているということではなく、労務単価の見直しがきちんと下請事業者に反映されているということを主眼において把握に努めてまいります。
以上、ご答弁申し上げました。

企業は社会的責任を自覚して保有する緑地を保全・管理せよ

岩崎議員:次に、市第149号議案、栄区飯島町所在土地の取得についてです。
先日、現地を視察しました。その感想も含めてお尋ねします。
土地の所有者は、大和ハウス工業株式会社です。2000年6月に開発許可を取得してから13年間手をつけていません。2012年2月に特別緑地保全地区の指定を受け、直後の同年5月市に対し当該土地一括で買入申出書を提出。翌年2013年3月、市は第一回目で半分を14億9000万円で取得。第二回目が今回の議案となっています。取得額は合わせて約30億円になります。
土地の形状・周辺地域の開発状況等から見て、当該土地は開発事業を行うには困難が予想され、開発事業者保有の塩漬け土地ともいえると、私は受けとめました。こうした状況をふまえると、今回の土地取得については、釈然としないのが率直なところです。
第一に、当該土地の開発計画がスタートした時から買入申出書提出までの全経緯において、大和ハウスの土地取得時の近傍土地価格と現在時点の時価との関係、当該土地の履歴、開発許可取得時から13年間未着手の背景等について、当局はどのように検証したのでしょうか。不公正にあたる問題はないのか、伺います。
第二に、貴重な緑地を保全するにあたって、特別緑地保全地区に指定する手法は、市に買入義務が生じ、買入価格は時価と法定されています。
開発業者が保有する実態的に塩漬け状態の土地を、特別保全地区指定を受けて市に買い入れてもらうということが続けば、今回のように巨額の支出になり、市財政が対応できない事態も想定されます。また、市民の納得も得られないと思います。
開発で利益を上げるために企業が保有している土地については、特別緑地保存地区指定で買い入れるだけでなく、市民負担がより少ない手法・方途を研究・探究すべきだと考えます。
なぜならば、開発事業者は市内各地で事業を行い、すでに利益を確保しています。塩漬け状態の土地については企業の経営責任、自己責任に属することとして扱うことが必要です。その上で、企業の社会的責任、社会的貢献の一環として緑地の保全・管理を継続するよう働きかけるなど、対応策を検討してはどうでしょうか。見解を伺います。
最後に、都市計画提案制度に基づいて上郷開発計画が東急建設から提案されています。上郷開発計画については、先日、本議会と市長宛に11万筆を超える、開発に反対し、緑の保全を求める陳情が届いています。
提案されている上郷開発計画には、32ヘクタールのうち12ヘクタールが市街化され、さらに東急が保有する土地は、「特別緑地保全地区の指定を受けて、市に買い入れを申し入れる」ということが含まれています。時価買い入れとなれば市の財政負担は大変です。
市長は、横浜の将来を見据えたまちづくり、貴重な緑の保全等の見地から適切に対応し、不許可とすることを強く要望します。以上で、発言を終わります。
林市長:市第149号議案について、ご質問いただきました。
過去の経緯の検証ですが、本市は開発相談のあった早い時期から、緑地保全制度の指定による保全を働きかけ、平成12年に開発許可がされたあとも働きかけを継続してきました。その結果、市街化区域内のまとまりのある良好な樹林地であることや、将来的に市民の利用も検討できることなどから、24年に特別緑地保全地区の指定をしました。
期間については、企業として開発を断念し、指定に協力する方針を得るのに時間を要したと思われます。
企業からの買い入れ申し入れに対する見解ですが、特別緑地保全地区の指定地についての買い入れ申し入れに対しては、個人、法人を問わず、都市緑地法に基づき、適切に対応するべきと考えています。買い取りの実施にあたっては、土地所有者の事情、土地の規模、予算の状況等を考慮し、複数年度の対応などを相談させていただいています。
以上、岩崎議員のご質問にご答弁申し上げました。

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