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■道路局(古谷やすひこ)

88歳男性がなくなった生見尾踏切の事故原因は

古谷議員:はじめに委員長、パネルの使用許可をお願いいたします。

日本共産党、古谷やすひこです。踏切の安全対策、特に鶴見区にある生見尾(うみお)踏切について、伺ってまいります。昨年の8月、88歳の男性が踏切を渡りきれずに列車にひかれて亡くなられました。生見尾踏切は、踏切が二重に重なって、長さは41メートル、自動車、歩行者ともに交通量の多い大変危険な踏切です。もう二度と事故を起きないようにするためにはどうするのかという観点で、順次質問をしてまいります。
スライド1 これ(スライド1)、先週金曜日の朝8時位の生見尾踏切の様子です。たくさん自転車がいるのがよく見えると思います。
スライド2 次のスライド(スライド2)、お願いします。警報が鳴り終わって渡ると、すぐに警報がまたなるために、スピードの早い自転車ですら、こういうかたちで、線路と線路の間の所で待たざるを得ないといった状況になります。ましてや、次のスライド(スライド3)お願いします。こういったかたちで、ベビーカーが当然渡りきれるはずがありません。今もなおスライド3ギリギリの状態で、たまたま今、事故がない状態になっているというのが今の生見尾踏切の現状だというふうに感じています。
そこで、昨年夏の事故について、副市長の所感、まず伺います。

鈴木伸哉副市長:昨年の事故におきまして、尊い命が失われたことにつきましては、大変痛ましいことだというふうに思っています。本市といたしましては、今回の事故を重く受け止め、二度と同様の事故が起きないように、跨線人道橋をできるだけ早期に整備できるように全力で取り組んでまいりたいというように考えています。

古谷議員:はい、ありがとうございます。では、踏切の安全性、それを確保する責任というのは誰にあるのか、伺います。

手塚道路局長:遮断機の内側にある踏切道については、鉄道側が管理することになっておりますが、さらなる安全確保につきましては、鉄道事業者と本市が連携して行うべきと考えております。

古谷議員:先ほどの今の踏切の安全確保する責任、横浜市の責任は何ですか。伺います。

手塚道路局長:踏切道、踏切道といいまして遮断機から遮断機の中につきましての管理というのは鉄道事業者が行うわけですけれども、踏切と外の道路と踏切の中の道路っていうのはつながっておりますので、立体的に改善をするような場合につきましては、当然ながらその分についての責任というのは行政側が管理する責任をもっているということでございます。

古谷議員:そこで伺います。昨年の夏の事故はなぜ起こったと考えますか。

手塚道路局長:明確な事故原因については公表されておりませんが、新聞等で、お年寄りが渡りきれずに亡くなったと報道されております。

古谷議員:この問題で、私もJRの横浜支社に伺いました。そこで伺ったのは、JRの方は踏切のオペレーションには瑕疵がなかったというふうに答えています。これについて見解、伺います。

手塚道路局長:踏切のオペレーションについてはJRの方が担当しているということでございますので、その内容について私の方から具体な話はちょっと聞いたことがございませんし、JR側として責任をもって対応しているということだと思います。

古谷議員:正しい原因を究明することなく対策をうつことはできないというふうに思いますが、どうか伺います。

手塚道路局長:明確な事故原因については公表されておりませんけれども、今回の事故を重く受け止めて、できるだけ早期に整備して行くことが重要だと考えております。

生見尾踏切は抜本的対策が必要だと判断されていた

古谷議員:今回事故が起きた生見尾踏切なんですが、2007年4月に国土交通省は緊急に対策の検討の必要な踏切として1960か所抽出し、公表しました。このときも、この生見尾踏切は抜本対策が必要だと位置付けられています。なぜ位置付けられたのか、その理由を伺います。

池本計画調整部長:国土交通省では、ピーク時に1時間あたりの遮断時間が40分以上の開かずの踏切、または交通量と踏切の滞留が多いボトルネック踏切を、抜本対策の検討が必要な踏切というふうに位置付けております。

古谷議員:そして、結果、この生見尾踏切は抜本対策だと位置付けられて、どんな対策が取られたか、伺います。

手塚道路局長:国が緊急対策踏切に位置付けたのち、本市では、5か年で安全対策が可能な踏切に対して18年度に横浜市踏切5か年整備計画を策定し、安全対策を実施してきております。生見尾踏切につきましては、5か年でできる抜本対策の検討を鉄道事業者と行いましたが、施設を設置する用地確保の見通しがたたなかったことなどから、まずは緊急対策として20年度に踏切内の注意喚起を促すカラー舗装を実施いたしました。

古谷議員:そこで局長、この対策が取られて以降、今回の事故が起こったわけですが、それについて、所感伺います。

手塚道路局長:生見尾踏切は抜本対策が必要な踏切と考えていましたが、対策に時間を要することから、まずは緊急対策としてカラー舗装を実施してきました。抜本的な対策を講じる前に今回の事故が発生したことについて、二度と同様な事故が起きないようスピード感をもって対策を講じなければいけないと、強く思っております。

市は事故後にどんな対策を行ったか

古谷議員:そのスピート感で伺いたいんですが、JRではなくて本市として昨年の夏の事故以降行われた安全対策何か、伺います。

手塚道路局長:昨年の夏の事故直後、鉄道事業者とお互いができる安全対策について協議し、本市といたしましては10月から施設をつくるための測定、地質調査をJR東日本と連携して行っています。また、11月には、地元代表者をメンバーとした安全対策に関する検討会を開催し、これまで2回実施してきております。

古谷議員:局長、いまの生見尾踏切、安全な状況にあると考えますか。

手塚道路局長:先ほども申し上げましたけれども、私も事故直後に実際に渡ってみました。踏切が長いため、途中で警報機が、陸側から海側に渡る時ですが、最初の踏切でございますけれども、途中で踏切が鳴り始めてっていう怖さを感じました。自動車についても、踏切の長さから、1台侵入するとしばらく待つ必要があるなど、円滑な走行が難しい踏切であり、早期に抜本的な対策が必要であると感じております。

古谷議員:では、伺います。昨年の夏の事故が起きた時間帯、警備員は配置されていますか。

手塚道路局長:事故が起きたのは、新聞報道によりますと夕方の6時50分頃でございますけれど、この段階ではガードマンの配置はございませんでした。

古谷議員:生見尾踏切の安全対策として、朝夕のラッシュ時を今はずして警備員が配置されています。これはなぜですか。

手塚道路局長:生見尾踏切を含めた3か所の踏切をガードマンが巡回するということを決め、生見尾踏切に最も長い時間、啓発活動ができるように配置したと聞いております。

古谷議員:ラッシュ時には警備員、必要ないですか、生見尾踏切に。

手塚道路局長:先ほどもちょっとお答えいたしましたけれども、ガードマンの配置拡充ということが非常に要望も多いことから、市といたしましては26年度に行う跨線人道橋の設計に合わせて、ガードマンの配置についてJR東日本と調整を行い、その中で配置の拡充についても検討してまいります。

古谷議員:先ほどから、JRとの協議が必要だというふうに言われるんですが、一方ではスピード感が必要だというふうに言われているわけですから、JRとの交渉の中で、JRがなかなか聞き入れないっていう言い方おかしいですが、なかなか交渉が進まないという場合には、市は何をするのかということは大事だと思うんです。責任をなすり合うわけではなくて、市としてやれるべきをやる、やることをぜひやってほしいというふうに思いますが、いかがですか。

手塚道路局長:先ほどもちょっと申し上げましたけれども、ガードマンの配置につきましては、市としても26年度で行う跨線人道橋の設計費を予算で計上しております。そういった中で、その設計に合わせまして、ガードマンの配置についてJR東日本と調整を行った上で拡充していきたいというふうに思っております。

古谷議員:先ほどのやりとりからずっと聞くと、本当に今の状況も危険だというふうに認識されていて、あの事故が起きた時間帯に警備員が配置されていないということも認識されていて、跨線橋がもしできたとしても、この先大変長い期間がかかります。いまの状態が、危険な状態が長く続くということですから、ぜひ警備員の配置ぐらい、横浜市の責任としてすぐ、ぜひやってほしいというふうに思うんです。やれない理由がお金の問題なのか、あるいは必要性がないという判断なのかどうか、伺います。

手塚道路局長:いま申し上げましたけれども、少なくとも26年度に入りましたらできるだけ早期に設計に入りたいというふうに思っております。その設計の中で、このガードマンの配置ということを含めた検討をしていきたいというふうには思っております。

古谷議員:今朝も、今、現瞬間も危ない瞬間が続いているというふうに、ぜひ胸に刻んでいただきたいというふうに思います。

危険度高い踏切は市内で17か所、いますぐ警備員の配置を

スライド4古谷議員:次のスライド(スライド4、PDFはこちら)お願いします。この危険な生見尾踏切と同じように危険性の高い踏切っていうのが市内に17か所あるというふうに聞いています。それらも同じように、生見尾踏切と危険な状況が続いているというふうに思いますが、今後の安全対策どうするのか、伺います。

手塚道路局長:現在、市内の踏切の現状分析を行っており、26年度は踏切整備計画を策定し、計画的に着実に対策を実施してまいります。

古谷議員:17か所もぜひ警備員配置すべきだというふうに思いますし、いつまでにやるというふうに、ぜひ決めていただきたいというふうに思うんですが、どうか伺います。

手塚道路局長:整備計画を策定してまいりますので、その中でどのぐらいの目処でやっていくかということも含めて検討していきたいというふうに思っております。

古谷議員:ぜひ、今日にでも明日にでも事故が起きればまた責任が重く道路局長にはのしかかってくるというふうに思いますので、素早い、本当に対応をしていただきたいというふうに思います。
今回の生見尾踏切にかかる跨線橋の提案が住民説明会などでは4案示されています。結局、どの案も踏切を、結局踏切を閉じてしまうというような案に、私にとっては誘導されているんじゃないかなっていうふうに聞こえます。書き方がされているというふうに思います。もともと線路を渡る南北道路がこの地域は少ないと。さらに地域コミュニティを壊してしまうような踏切の閉鎖っていうのは慎重に対応すべきだと思いますが、どうか伺います。

手塚道路局長:これまでもいろいろなご意見を地元の方々、また商店街の方々も含めまして意見を伺っております。そういった意見を極力考慮しながら、今概略案をつくっているところでございます。この概略案は3月26日に第3回の検討会で説明して、そこで議論をしていただいて、できるだけこちらとしては理解が得られるようなかたちにお話していきたいというふうに思っております。

古谷議員:今の生見尾踏切っていうのは、本当に、昨年の夏の事故が起きた状況とあまり状況は変わっていないというふうに思います。いつまた、死亡事故が起きるかわかりません。少なくとも、警備員の配置時間、すぐに伸ばしていただきたいというふうに思いますし、これ地元の方の共通する要望です。今やれることをなぜやらないのかというふうに思います。あらためて、今すぐの警備員の増員、ぜひしていただきたいというふうに思います。以上です。