議会での質問(詳細)

2008年9月26日

【2007年度決算特別委員会】「総合審査」  関美恵子議員

基金や剰余金を活用して介護保険料の抑制を

関議員:日本共産党を代表し、質問します。
 まず、介護保険についてです。
 来年の4月から3年間の第4期介護保険事業計画の計画づくりが進められています。主な内容について決算との関わりで伺ってまいりたいと思います。
 まず、特別養護老人ホームについて市監査委員の07年度審査意見書は、過去5年間の新規着工57施設のうち50施設が年度内未着工という状況を指摘し、改善を求めています。施設の重度化など、施設利用が制限されている上に整備が遅れては、待機者解消に重大な支障をきたし、市の責任が問われます。そこで、原因は何か。目標達成の根拠を計画でもきちんと示すべきではないでしょうか、市長に伺います。

中田市長:介護保険に関係してのご質問でありますけれども、いまご質問いただいた繰越理由の大半については、これは地権者や近隣住民との調整に不測の日数を要したということでありまして、19年度に関しては主に建築基準法の大幅な改正によりまして、建築確認の手続きが遅れたという事態が発生をしたということがございます。
 また、目標達成に必要な事業主体の選定はすでに終えていまして、今後は整備が円滑に進むように、引き続き事業主体となる法人を支援をしてまいりたいと思います。

関議員:保険料改定も行われます。保険料の残は、単年度毎に「基金」として積立てられていますが、07年度で総額はいくらなのか、また介護保険特別会計の市費負担分の残は「余剰金」として繰越されていきますが、07年度の繰越額はいくらか、合わせて健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:平成19年度末の介護保険給付費の準備基金の残高は、約68億7000万円となっております。また、市費からの繰入金の剰余分ですけれども、約10億円となっております。

関議員:それでは、08年度末の「基金」の残高見込みはどうか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:20年度は、第3期介護保険事業計画の最終年度でありまして、給付費の増加が見込まれております。そういうことから、基金から約8億円程度の取り崩しを行いまして、残高約61億円程度のものと見込んでおります。
 なお、この年度末の基金残高については、次期の介護保険料の上昇を抑える財源としても活用を検討してまいります。

関議員:厳しくなることが予想されますけれども、ところで普通徴収での保険料収納率はどうなっているのか、06年07年度の推移を健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:普通徴収の収納率ですが、18年度は79.7%、19年度は72.6%となっております。

関議員:低下しているようですけれども、今でも標準月額4,150円の保険料負担は決して軽くありません。先ほどの答弁で07年度では「基金」「余剰金」合わせ79億円に達することがわかっていますが、保険料を設定するに当たり、「基金」や「余剰金」を活用するなどして、保険料を抑制すべきと思いますが、市長に伺います。

中田市長:介護保険制度の定着に伴って、サービス業者は当然ですが増えております。給付費が年々増大もしておりまして、介護保険料についても一定の上昇は今後も見込まれるということになります。そのため、高齢者の負担には十分配慮をしつつ、所得に応じた適切な保険料を設定をするということを心がけるようにいたしたいと思います。

関議員:それでは、具体的に保険料の設定はどのような考えで行い、いつごろ公表する予定なのか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:介護保険料の設定にあたりましては、3年間の介護給付費、それから地域支援事業費等の見込み額を被保険者数で割り戻すことによって、算定しております。第4期の介護保険料ですけれども、年明けの21年1月頃には公表したいと考えております。

関議員:ぜひ、先ほど市長もおっしゃいましたけれども、高齢者の状況など踏まえて、介護保険料の抑制をぜひお願いしておきたいと思います。
 また、介護報酬も見直されます。2回にわたる介護報酬の引き下げが人材確保を困難にしているといわれますが、今年1月に市が行った調査で、市内事業者の人材確保の状況はどうだったのか、また介護職員の現事業所での平均勤続年数の状況はどうだったのか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:1月に全施設に対して調査を行ったわけですけれども、職員の採用状況については、介護職員の採用が困難と認識している施設が、特養ホームでは97.4%、介護老人保健施設では95%となっておりまして、介護職員の平均勤続年数ですけれども、特別養護老人ホームで約2年9か月、介護老人保健施設では約2年5か月となっております。

関議員:人材確保の困難が恒常的になっている様子がうかがわれるわけですけれども、人材確保や確保した人材の定着のためには、低賃金ときつい仕事を解消することがどうしても必要です。研修への助成も含め、今年実施している福祉人材緊急確保事業の抜本的拡充を求めたいと思うのですが、市長の見解を伺います。

中田市長:介護人材の定着そして育成に向けた取り組みとして、特別養護老人ホームを対象として、重度の要介護者の受け入れに積極的な施設に対して、職員の処遇改善に必要な経費の助成をしたり、あるいは職員の介護技術の向上や資格取得などのキャリアアップを支援するために必要な経費の助成をしたりということなど、今年度本市独自に福祉人材緊急確保事業を始めたわけであります。しかしながら、これは関議員もご指摘いただいている通り、厳しい様々な諸条件があるわけでありまして、我々として本来は職員の賃金などは介護報酬でまかなうべきでありますから、この点については国に対してしっかりと適切な介護報酬の設定を働きかけるということをしていくことになろうかと思います。
 申し上げたとおり、市のできる努力、こちらの方はやるようにいたしております。

関議員:その努力っていうことなんですけれども、努力はやっぱり努力であって、努力したけれどもだめだったというふうにもとれるわけですよ。そこで、国まかせではなくて、いわゆる市長として抜本的な対策を講じなければ、介護保険の施設の運営事態がだめだと。そこがだめになっちゃえば、介護事業そのものがだめになるという関係ですので、再度その決意といいますか、お願いしたいと思うのですが。

中田市長:努力は努力っていわれましたけれども、それは評価していただいてありがとうございます。大いに努力を今後も進めてまいりたいというふうに思います。
 抜本的なというのは、これは我々の制度、自前の制度というわけではないので、抜本的な方は国にやってもらわなければいけないということになろうかと思いますが、先ほど申し上げたとおり、我々ができる努力は進めてまいりたいと思います。

関議員:期待をしておりますので、よろしくお願いします。
 また、今回の見直しには、介護型の療養病床が廃止されることから介護療養型老人保健施設にするのか、それとも医療型療養に転換するかの問題もでてきております。本市として、第4期事業計画にどのように反映させていくお考えなのか、市長に伺います。

中田市長:介護療養病床については、平成23年度末に廃止となるわけでありますけれども、医療機関に意向を確認をいたしました。現時点ではその多くが医療療養病床への転換を予定をしてございます。今後は医療機関や入院患者の意向も配慮しながら、第4期計画策定の中で対応については検討してまいりたいと思います。

関議員:医療型というのは結局個人の費用っていうのはかさむんですよ、いまよりもね。かといって、先ほどいった介護型では、たとえば経管栄養なんかを利用するそういう方たちも多いわけですから、そこでは対応できないというようなことになって、本当に医療の方で全部応えられるのかと、結局それに合わなければ行き場を失う、いわゆる介護難民といわれた人ですが、行き場を失う人が生まれかねないということを想定しているのか。そういうことあっちゃいけないと思うんですけれどね。そうならないような検討が求められていると思うのですけれども、再度市長にお伺いしますが。

中田市長:そうした努力について、様々な角度から検討していきたいと思います。

関議員:ちょっと抽象的なんですが、健康福祉局長に伺いますが、具体的にはどうでしょうか。

上野健康福祉局長:いま第4期の計画をたてているところでありまして、いずれにしても23年度末で介護療養病床はなくなるということのなかで、入所している方の処遇を考えていかざるを得ないということで、それを含めて計画の中できちんとした考え方を出していきたいと思います。

関議員:いわゆる介護難民、在宅に帰っちゃうという人を出さないという決意でしょうか。どうでしょうか。

上野健康福祉局長:申し上げましたように、計画の中で行き場を失うことのないようにきちんとした対応を考えていきたいと思っております。

関議員:よろしくお願いします。
 計画策定の区民説明会は、参加しやすい場所や時間を考えて実施することや、老人クラブなどを通じてきめ細かな開催のお知らせが大切と思いますが、健康福祉局長の考えを伺います。

上野健康福祉局長:計画策定にあたっての説明会は、よりきめ細かく行うために、区ごとの開催を予定しているところでありますが、候補者も含め、県の方が参加しやすい時間帯あるいは場所での開催に努めてまいりたいと思います。また、老人クラブの方々はじめ、各区での開催日時を周知をしてまいりたいと思います。

「親の滞納、子に痛み」をあらため、無保険の小中学生をなくせ

関議員:次に国民健康保険について伺います。
 市は、3人の滞納整理指導嘱託と62人の地区担当嘱託を専任で配置し、国保料の滞納対策にあたっています。地区担当は訪問専門で、年間800件から900件を受け持ちますが、面接できるのは2割程度と聞いています。そこで、滞納整理指導嘱託の人件費も含めた収納率向上対策事業費の過去3か年の推移はどうか、伺います。

上野健康福祉局長:収納対策の経費ですが、平成17年度は滞納整理の嘱託の人件費も含めまして1億8035万円、18年度は1億6917万円、19年度1億8859万円となっております。

関議員:07年度の増額は滞納整理指導嘱託1名を増やしたためだと思うんです。また、08年度の増は更新の費用がかさんだためということですが、09年の更新時にはさらに増えることが予想されます。09年度予算編成の基本方針で、税・保険料・負担金等の未集金対策の強化が打ち出されていますが、未集金の回収体制の強化では問題は解決しないと考えます。まして税と同列に扱い、未集金回収に特化したやり方は福祉になじまないと考えますが、市長の見解を伺います。

中田市長:国民健康保険財政でありますけれども、これは安定的な運営を確保していかなければならないわけですが、その基盤として保険料の収納対策をしていく、いっそう総合的に取り組んでいく必要がある、これは負担の公平性という観点からも、やはり一定の合理性はそこに当然あるわけであります。
 ただ国保の滞納世帯には接触が難しい単身世帯も多く、また低所得世帯の割合も高いという特徴がありますから、これは世帯の状況によって減免であるとか、分割納付の相談に応じるとか、きめ細かく対応が必要であるというふうに考えておりますので、そこらへんは十分配慮しながらやっていきたいと思います。 

関議員:07年と08年4月、9月時点の資格証発行数は、それぞれどうなっているのか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:平成19年度ですが、4月1日現在では2万9250件、9月1日現在では2万2783件、20年度で4月1日現在で3万4316件、9月1日現在2万6267件となっております。

関議員:08年度の発行数の方が多くなっているようです。2億円ちかい対策費をかけても、滞納は増えているということを示しているのではないでしょうか。これでは資格証発行の意味そのものが問われることになりませんか。
 広島市が、悪質な場合を除き今年の6月から資格証発行をやめ、特に悪質な場合もないということで、0になっているというふうに聞いていますが、本市においても資格証発行を見直す時期ではないかと思うんですけれども、市長に伺います。

中田市長:資格証明書は、これは国民健康保険法に基づいて当然交付をしているわけであります。先ほど申し上げましたけれども、加入者間の負担の公平性を確保するという観点も、これもやはり制度の維持という観点からは重要であります。
 滞納者と接触をするというのはなかなかできないということも現状にはあるということもありまして、その意味ではその機会を確保して自発的な保険料納付を促進をするということ、そのためにも交付の必要はあると考えております。

関議員:交付の必要があるということですけれども、問題だと思います。
 また、市独自対策として、未就学児やひとり親家庭等医療費助成と重度障害者医療費助成の対象者には資格証の発行はしていません。その取り組みは評価したいと思います。
 一方で、「親の滞納、子に痛み」として、義務教育の児童・生徒への資格証の発行がマスコミで大きく取り上げられています。厚生労働省も事態を重く受け止め、市町村に無保険の児童・生徒数が何人か報告を求めたと聞きましたが、本市はどう報告されたのか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:平成19年3月に調査した結果をもとに、3692人と報告をしております。

関議員:子どもの無保険の見直しが自治体で広がっています。前橋市は、今年4月から中学生以下の医療費の無料化に合わせ、中学生以下に保険証のカードを交付するよう改めています。東京でも義務教育以下の子どもがいる世帯、または子ども本人に給付を差し止めない独自策を10区で行なっています。大津市は、未成年者がいる世帯まで広げています。市でも義務教育の児童・生徒まで適用を広げるべきと思いますが、市長の見解を伺います。

中田市長:現在本市が資格証明書の適応除外としていますのは、窓口での自己負担がない小児医療費助成事業などの対象者となります。したがってこの要件の対象外である小中学生に対して資格証明書の適用除外とすることは、現状では考えてはおりません。

関議員:私の調査では、「相談して保険証を手にして医者にかかった」「売薬で済ませている」という声がたくさんありました。それも出来ない子どもはたくさんいると思うんですね。滞納は少なくとも子どもには責任はないわけです。子ども自身は努力のしようがありませんね、保険料払うことできないわけですから。ですから、そういう責任のない子どもへの「資格証」の発行はやめるというのが、公平なんじゃないでしょうか、むしろ。市長、伺います。

中田市長:現時点では先ほどお答えをした通りであります。

関議員:ぜひ再検討をお願いしたいと思います。

所得制限をなくし、小学3年生まで小児医療費の助成を

最後に、小児医療費助成についてです。
 健康保険の一部改正により、市の負担が08年度予算で11億円軽減され、この10月から県の制度拡充で、通年ベースで7億円の歳入増が見込まれるとされていましたが、決算ではどうだったのか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長: 20年4月に健康保険の一部改正で、20年度の予算が財源が増額になっているということですので、20年度の状況でありますけれども、影響額ということでいいますと、健康保険法の一部改正の影響ですけれども、本年度は約10億3000万円の歳入の増を見込んでいます。また、10月の県の制度改正の影響で、補助対象年齢が就学前までの引き上げ、それから所得制限の緩和による歳入増がありますけれども、一方で県の制度の見直しによって小児等の医療費助成等3制度で一部負担金の導入等が考えられておりますので、そういう歳入減もあわせますと、県費の関係で1月までの4か月分で増減合わせて1億5000万円の歳入増になるという見込みになっております。

関議員:対象年齢を小学校3年まで引き上げるとして要する費用はどの程度か、また現状のまま所得制限をはずした時に要する費用はどのくらいか、健康福祉局長に伺います。

上野健康福祉局長:現行の就学前までの対象を小学3年生まで拡大した場合の費用は、通年ベースで申し上げますと、約7億円に増額すると見込んでおります。また、就学前までの所得制限を撤廃をやった場合ですけれども、通年度ベースで約12億7000万円の増額になると見込んでおります。

関議員:市長は、財政状況みながら検討するとの見解をこの間示されていますが、一歩前進させることが可能と考えますが、市長の見解を伺います。

中田市長:これは先ほど局長が答弁をした通りでございますけれども、一方では社会経済情勢と、その急激な悪化などによる本市歳入の減少ということもあるわけであります。そういう意味では、そうしたことを総合的で勘案をして、考えていかなければいけないというふうに思っております。

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