議会での質問・討論(詳細)
2014年9月29日

■都市整備局(古谷やすひこ)

花月園跡地は防災公園として整備するのではないのか

古谷議員:まず、花月園競輪場の跡地について、伺います。
この地は、60年にわたる競輪事業で大きな迷惑を受けてきた地です。そこに防災公園ができるというのは、地域住民の皆さんは歓迎しています。これから確実に来る大災害から地域住民の命を守る防災公園の名にふさわしい設備をつくるべきという立場で、順次質問してまいります。
この間、説明会や公聴会で、地域からはどんな公園が望まれていると局長は認識しされていますか。

平原都市整備局長:都市計画の市素案説明会あるいは公聴会では、いろんなご意見をいただいております。公園の整備内容や管理に対するご要望、それか、防災機能の充実、市民利用施設の整備、工事中における騒音、振動等の対策、地域住民への情報提供や意見交換などについてのご意見をいただいているところでございます。

古谷議員:それらは、計画にどう反映されていますか。

平原都市整備局長:これまで都市計画、いまお話しましたように、説明会などにおきまして、計画内容を説明し、意見を伺ってまいりました。また、これから策定する公園の基本計画に市民意見を反映するため、地元自治会・町内会長と市で組織します意見交換会を9月に設置し、意見を伺い始めました。今後もこのような意見交換を通じ、市民のみなさまのご意見、ご要望を伺いながら、関係局とも連携し、よりよい計画としてまいります。

古谷議員:公聴会の中でも、9人の公述人の方のうち8人の方が、ぜひ付帯設備をつけてほしいと、防災公園らしい防災公園を作ってほしいというご意見出ています。もともと、この跡地の計画自体は防災公園ができるという触れ込みで、この跡地利用の計画が始まっています。それが、いま出されている計画では、結局、もとあった広域避難場所の機能から、また広域避難場所の広場を作るだけということで、付帯施設はつくらないというものです。地元住民の方からは、防災公園をつくるのではなかったのかと、こういう意見が出ても当然だというふうに思うんですが、局長、素朴にどう思いますか。地元の方々が防災公園を作るということで勝手に勘違いしたと、こういうことなんでしょうか。

平原都市整備局長:もともとURが行います防災街区公園整備事業で事業を進めるとをお話してきたわけでございまして、かねてから花月園競輪場のところは広域避難場所というふうなかたちで指定されてございました。その広域避難場所としての機能を継続して確保していくための公園整備をすることで、計画を整備したというところでございます。

古谷議員:いま、広域避難場所という話だったんですが、本事業で付帯設備は作らないという計画案が出されたわけですが、それについては誰が決められたんですか。

平原都市整備局長:これから公園の詳細な設計につきましては、先ほど言いました意見交換会などで意見を伺いながら決めていくわけでございますけれども、先ほど申しましたように、広域避難場所としての公園整備ということを計画の目標にしてございますので、横浜市としましてはその機能を引き続き確保できるような公園整備をしてまいります。

大洲防災公園古谷議員:では、スライド(右図をクリックすると大きくなります)をご覧ください。これは千葉県の市川市にある大洲防災公園です。視察に行ってまいりました。これも同じ防災公園街区整備事業を使って整備された公園であります。このように、防災公園街区整備事業で整備された他の地域、花月園ではない他の地域では、どんな整備内容になっていますか。

平原都市整備局長:これは、事例でございますけれども、かまどベンチ、災害用トイレ、備蓄倉庫、耐震性貯水槽、災害時に雨風をしのげるパーゴラなどを整備した事例は、全国にございます。

古谷議員:逆に尋ねます。付帯設備をまったく作らない整備をした地域は、この花月園以外に、ほか、ありますか。

平原都市整備局長:花月園の公園につきましても、まだ意見を整理しているところでございますけれども、少なくともかまどベンチでありますとか災害用トイレだとか、こういったものは想定をしていきたいというふうに考えております。

古谷議員:いま、スライドで出されている大洲防災公園については、計画を作るまで住民の声を聞く会というのを多数開催して、計画を修正に修正を繰り返しながら、住民の声を聞く会が作り上げてきた公園です。その公園が、住民の声を聞く会がそのまま公園の愛護会として、いまは機能をしています。本市が地元の意見、本当に付帯設備つけてほしいというのは非常に大きい声だというふうに思っています。その声をぜひ聞いていただきたいというふうに思うんです。このまま都市公園というかたちで整備すると、ほとんど付帯設備つけられないということになりますが、そのことについてはいかがですか。

平原都市整備局長:先ほどお話しましたように、環境創造局がこれから公園の設計をしていく中で、意見交換会を立ち上げてございます。その中で意見を聞き始めているという状況でございますから、その中で意見を聞きながら、公園の計画を詰めていきたいというふうに考えています。

花月園跡地周辺は市街地密集地

古谷議員:じゃあ、話、変えます。ところで、この地域は、密集市街地だという認識はお持ちですか。

平原都市整備局長:私も、周辺、現場、見に行っておりますけれども、かなり密集している状況であることは確認してございます。

古谷議員:確かにそうなんです。周辺は、車も行きかえないような狭隘な道路がたくさんあります。その対策は、この計画の中ではありますか。

平原都市整備局長:対策といいますか、広域避難場所として、今回オープンスペースを整備しているわけでございますから、災害時に広域避難場所としてご近所の方々に活用していただくということでは十分機能するものと考えております。

古谷議員:広域避難場所を作るのはいいんですが、狭隘道路であったり、密集市街地というものを改善しないと、そこにたどり着けないという可能性があると思いますが、いかがですか。

平原都市整備局長:そういう可能性はあると思いますけれども、そこは今回の公園整備をスタートにして広げるところが必要であれば、新しい取り組みとしてスタートを切っていく可能性はあると思います。

古谷議員:確認ですが、密集市街地の対策も合わせて行うということでよろしいですか。

平原都市整備局長:いわゆる、私どもが指定しております密集市街地という位置付けはございません。ございませんが、現況を見る限りでは密集住宅に近い状況だということだと思います。地域の方々といろんな課題を抽出しながら、解決していくことは可能であると考えております。

大地震が起きた場合の機能は

古谷議員:少し話、変えます。本事業、この場所が想定される災害というのはどんな災害ですか。

平原都市整備局長:広域避難場所ですから、第一義的には震災による火災の際に、輻射熱を避ける、あるいは一時避難場所として数時間滞在するというのが広域避難場所の定義でございますので、そういう機能として活用されると考えております。

古谷議員:市の防災計画などで想定されている大地震が起きた場合は、どういう機能をされますか。

平原都市整備局長:大地震で家屋が倒壊したりして、実際にご自分のお宅に住めない、いられないという状況になった時には、防災拠点というところに避難をして、入っていいただくことになります。広域避難場所はあくまでも、先ほど言いました、震災によります火災で熱いですから、一時(いっとき)広い場所で待退避するというふうなこと。それから、被害の状況を確認するまで、数時間退避してもらうと、そういう場所が広域避難場所でございますので、大震災の時に当然一時避難される方もいらっしゃいますでしょうし、仮に津波みたいなことが心配されるのであれば、そういったことで活用される方もいらっしゃると思います。いろんな使い方が想定されると思います。

古谷議員:今年の6月の鶴見小野駅周辺地区のまちづくり検討会というところで、津波や浸水の問題で、海側の下野谷小学校の備蓄庫が浸水された際にどこから持ってくるかということで、花月園や総持寺であったり山側に整備していると、いただいた議事録にあります。これは、花月園に備蓄庫を作るということでよろしいんでしょうか。

平原都市整備局長:いまのところ、そういう予定はございません。花月園周辺の防災拠点としては東台小学校が指定されてございますので、そちらの方には備蓄はされてございますが、花月園の中に備蓄庫を整備をする予定はございません。

古谷議員:そうすると、もうひとつ。毎年出されている県への本市からの予算要望書の中で、花月園の跡地について「鶴見区沿岸部は津波浸水想定の見直しによって避難対象区域が拡大されており、本計画の早期実現について地域住民から強い要望が出されています」と記載されているんですが、津波で沿岸部に浸水が起きるような大震災が起きた場合に、この場所はどんな機能を果たすんですか。

平原都市整備局長:今回、整備する公園は、標高が高いために、津波発生時にこの公園に避難されていらっしゃる方もいると思います。ただ、基本的には津波の時には、特にこの場所ということではなくて、海抜5メーター以上の高台あるいは丈夫な建物の3階以上を目安に避難して下さいというふうなことをお願いしてございますので、この公園に積極的に避難してくださいという位置付けではございません。

古谷議員:いま、局長、そうおっしゃられましたが、自ら出されている文書の中でそう書かれてますから、ぜひ、しっかり見ていただきたいというふうに思います。
こういうように、地域住民の方から、本当に広域避難場所は、広場だけではなく、たとえば災害の体育館であるとか災害の備蓄庫も含めてしっかり作ってほしいと、こういうふうに、同じ防災公園街区事業使って、これだけの整備をしているところがあります。それが、今回の花月園の跡地ではほとんど付帯設備が作られないという計画では、地域住民の方、本当に納得されないというふうに思いますので、地域住民の方が本当に切望される、防災公園の名にふさわしい、大規模災害を想定した付帯施設をつけていただきたいというふうに思います。

鶴見工業高校跡地は防災対策を強化せよ

古谷議員:次に、鶴見工業高校跡地です。この地域の防災上の問題、道路の幅員が狭いであるとか、行き止まりの道路が多い、あるいは木造家屋が多いということがたくさんあります。今回、本当に密集市街地を解消するための施策がこれで本当に進むのかというふうに伺います。

平原都市整備局長:今回の鶴見工業高校跡地の計画でございますけれども、まず隣接街区の行き止まり道路を解消するため、通り抜け通路を整備いたします。さらに、計画の中では、公園を整備することとしてございますので、災害時の利用等にも配慮した内容とする予定でございます。それから、公園と一体的利用も想定して、消防団の器具置場を隣接して整備する予定でございます。さらに、市医師会立看護専門学校の整備に際しては、災害時の利用等地域ニーズを考慮した運用などを関係局と検討・調整しております。このほか、周辺市街地におきまして、具体的にはいま先生からもお話ございました、西側に隣接する下野谷町1丁目2丁目では、防災まちづくり協議会が設立されまして、今後、活動を本格する段階でございますので、あらゆることを通して、防災性の向上に努めてまいります。


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