議会での質問(詳細)

2014年12月3日

■「一般質問」 大貫憲夫議員(2014.12.3)

◎質問と市長・教育長答弁は、実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように対応する質疑と答弁を交互に記載しました。

経済成長戦略・アベノミクス推進支援の市政運営でいいのか

大貫議員:日本共産党を代表して、市長および教育長に質問します。
昨日、衆議院選挙が公示されました。この選挙は2年間の安倍政権に対する審判です。
市長は、2期目の市政運営に当たり、安倍政権は経済成長戦略アベノミクス推進のため、さまざまな工夫をしているとして、その波に乗ることを表明され、次期中期4か年計画原案は、大都市横浜としてアベノミクスを支援するため、横浜環状道路整備、MICE,カジノなど、カネとモノと人をつぎ込むものとなっています。
しかし今回、国内総生産GDPの2期連続マイナスのもとで消費税の増税を延期せざるを得なかったのは、安倍首相がどんなに弁解しようとも、事実上アベノミクスの行き詰まりを自ら認めたことにほかなりません。その行き詰ったアベノミクスに市政運営をリンクさせることは危険であり、重大な間違いを生じることは必至です。この指摘に対する明快な答弁を求めます。
これを機に、市民生活にしっかり目を向けた市政運営に転換すべきです。

林市長:大貫議員のご質問にお答え申し上げます。
政治姿勢についてご質問いただきました。
国とリンクした市政運営を進めているとのご意見についてですが、私たち基礎自治体は、言うまでもなく市民のみなさまの幸せのためにあります。日々の暮らしをお守りつつ、同時に将来を見据えた大胆な挑戦も続けていかなければなりません。特区での規制緩和や制度改革を最大限に活かして、横浜経済を成長させ、さらに女性の活躍推進を始め、重要施策に国の後押しを得ることは、横浜のさらなる飛躍に向けた大きなチャンスだと考えます。横浜のために最適な選択は何かということを常に考え、国とも積極的に意見交換しながら、着実に政策を実行する大きな責任を負っていると考えているわけでございます。

女性が働きやすい施策を

大貫議員:市長は、10月29日付全国・地方の新聞各紙に掲載された全面広告「女性の活躍」についての政府広報に登場し、政府が「女性の活躍」を掲げリーダーシップを発揮していると持ち上げています。安倍首相は戦略スピーチで「女性の活躍は、しばしば、社会政策の文脈で語られがちです。しかし、私は違います」と宣言し、「女性の活躍」を成長戦略の中核に据えると表明しています。安倍首相のいう「女性の活躍」は、「企業が世界一活躍しやすい国をつくるため」であり、あくまで企業の競争力を高めるための「活用」であす。「女性の活躍」を促すものではありません。
市長は、首相のいう「女性の活躍」の趣旨に沿って、政府の広告塔の役割を果たしているならば、女性を二重三重にだまし、新たな女性差別と格差を広げることに手を貸すことになります。それで「よし」とされるのか明確にお答えください。「女性の活躍」のためには、女性への差別を撤回し、男女が共に活躍できる社会をつくることが何よりも大切です。
いま、我が国の雇用者数の43.3%を女性が占め、その数は2,400万人にのぼります。ところが女性労働者の賃金は非正規も含めると男性の半分です。管理職の女性の比率はわずか11.2%であり、採用や配置も男女格差で偏りがあり、妊娠・出産前後に6割が退職しています。
女性の年齢階級別労働力について言えば、本市におけるM字型カーブを全国比較するとM字の底辺は深く、再就職率も低いのが実態です。この状況を市長はどのように認識されているのか、伺います。
まず、「隗より始めよ」です。具体的には、本市委託事業、指定管理者制度のもとで数多く働いている女性非正規職員の雇用・労働条件についてです。
委託事業、指定管理者制度では本市との契約で委託費や指定管理料は決められていることから、事業者がより多くの利益を出すためには、人件費を削らなくてはなりません。そのため、それらの事業で働く数多くの非正規の女性は、最低賃金に近い水準で雇用されているのが実態です。特に、ひとり親家庭の貧困は子どもの将来にまで及びます。本市が女性の官制ワーキング・プアを生まないためにも、公契約条例の制定を急ぐ必要があると考えますが、市長の見解を求めます。

林市長:女性の活躍について、ご質問いただきました。
新たな女性差別や格差を広げているのではないかとのご指摘ですが、女性の活躍を進めるにあたっては、困難を抱えた女性や起業をめざす女性、再就職を希望する女性などさまざまな状況にある女性に寄り添った支援を行っております。国の施策も同様の趣旨と考えておりまして、引き続き国や民間企業等とも連携しながら、あらゆる女性の多様な活躍が可能な社会をめざしていきたいと思います。
横浜市のM字カーブの底が全国と比較して深く、再就職率が低い事態についてですが、女性が出産等を機に退職し、働きたくても働いていないとすれば、それは本市にとって大きな損失であると思います。仕事をやめなくてもよいような環境づくりや仕事を再開したい女性への支援など、女性の働きたいという気持ちに寄り添った施策を進めて参ります。
公契約条例の制定についてですが、本市契約における労働条件の確保は、性別を問わず重要なことであると考えております。賃金等の労働条件が適切な水準に確保されるように、これまでも低価格競走対策などに取り組んでいます。公契約条例に関しては、労働者の賃金等の労動条件については、企業の労使間での自主的な決定が原則という国の見解をはじめ、さまざまなご意見があります。今後も、国の労働政策などの動向を注視するとともに、他の自治体が行っている取り組み等の研究を行ってまいります。

老人福祉・保健・公衆衛生施策の再構築を

大貫議員:次に、第6期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画についてです。
安倍自公政権は6月、多くの高齢者を介護サービスの対象からはずし、入院患者の追い出しをさらに強化する医療・介護総合法の可決を強行しました。同総合法は、要支援1・2の訪問・通所サービス利用を保険給付対象から除外して市町村事業に丸投げし、要介護1・2の特養ホームからの排除、一定以上の所得者に対する利用料を2割に引き上げ、病床数の削減など、公的なサービスを自立・自助、住民相互の助け合いに置き換えるものです。
厚生労働省は7月、同総合法を具体化するためのガイドライン案を出しました。公的介護・医療保障を土台から掘り崩すことになるこのガイドライン案は撤回させなければなりません。市長の見解を求めます。
同総合法に基づいて第6期計画素案が策定されました。素案では第6期の保険料基準月額を6,200円程度と、第5期と比較して1,200円増額するとしています。
現在でも保険料が高すぎます。一例として、泉区の年金で生活するご夫婦の例を紹介します。夫、年間所得106万7,631円で介護保険料は年間6万6,000円。妻、所得10万2,631円で保険料5万7,000円。夫婦の所得合計117万262円、保険料の合計は12万3,000円です。介護保険料だけで所得の一割を超します。これ以上、保険料が増えると生活できないと訴えています。あらゆる手立てを講じて、介護保険料の値上げを抑えるべきです。市長の見解を求めます。
本市の高齢化は、2035年まで上昇し続けるとされています。次期計画は、まず、介護保険で「必要なサービスを受けられる」権利をしっかり確保することです。同時に、高齢者の健康年齢を引き上げるためにも、介護保険導入後、本市の老人福祉・保健・公衆衛生などいわば立ち枯れ状態になっている状況を再構築することが必要です。総合法によって介護保険制度が大きく後退することは必至です。計画には、それらを補う市独自の福祉施策を盛り込むべきです。この点での市長の見解を求めます。

林市長:第6期横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画素案について、ご質問いただきました。
総合事業ガイドライン案の課題についてですが、総合事業の趣旨は、要支援者の多様なニーズに対して多様なサービスを充実させることで、効果的かつ効率的な支援等をめざすものです。ガイドライン案は、市町村が総合事業を適切かつ有効に実施するための基本的事項が示されているもので、必要なものと考えています。
介護保険料についてですが、第6期保険料基準額については必要な介護給付費に応じた適正な保険料額とするため、来年1月に控えている介護報酬改定の影響等を踏まえ、最終的に確定してまいります。
市独自の高齢者福祉施策を盛り込んだ高齢者保健福祉計画についてですが、これまでも本市独自の介護保険外サービスについても計画に位置付け、実施してきました。今後も、高齢者の自立させるための支援に向けて必要なサービスについては、計画に位置づけていきます。

教育委員会の議会軽視は議会と行政の信頼関係を失わせた

大貫議員:最後に、教育委員会の議会軽視についての質問です。
11月10日に開かれたこども青少年・教育委員会の常任委員会で報告された「横浜らしい中学校昼食のあり方(案)」が、議員に対し事前配布された成案および、その説明と異なっていた問題です。
委員会での報告では、事前配布された成案から「配達弁当は購入しやすい価格300円から400円台で提供できるように本市で経費の一部を負担する」という一文、「養育に支援が必要な世帯などに対しては、配達弁当の無料提供を検討する」という福祉と連携した扶助として打ち出した項目、さらに「教育委員会が食材調達に関する規準を作成」などの文言がバッサリ削除されました。
その結果、委員会で報告された案は、自民党が予てより主張していた内容と酷似したものに後退していました。
事前に提示されていた案が、審議前に変更されることはあり得ることです。しかし、今回は審議前にその変更を当該議員には何ら知らされていません。結果的に教育委員会は、議員に対し偽りの情報を事前に成案として流したことになります。私たち議員は、成案による事前説明をもとに会議での質問準備などを行います。それが、提示された成案が偽りであった。これでは審議そのものが成り立ちません。今回の教育委員会の行為は、議会に対する軽視であり、侮辱でもあります。看過できることではありません。
成案内容を変更した経緯、またその変更は、どこからの圧力によるものなのか、なぜ10日の委員会審議の前に当該議員にその変更内容を知らせなかったのか、この事態を教育長はどのように認識され、どのように釈明されるのか、明確な答弁を求めます。
今回、問われることは、議会審議のための議案等の資料及び事前説明が信頼に足るものなのかということです。まさに、議会と当局との信頼関係を損ないました。この問題を放置してよいのか。市長は行政の長として、どのように考えておられるのかを伺って、私の質問を終わります。

林市長:教育委員会の議会対応について、ご質問いただきました。
今回の対応についてですが、教育長に対し、改めて市会への資料提供の際には丁寧に説明するように指示をいたしました。残りの質問については、教育長より答弁させていただきます。

岡田教育長:教育委員会の議会対応について、ご質問をいただきました。
資料を変更した経緯についてですが、事前の検討資料は常任委員会の先生方のご意見を伺うためにご覧いただいたもので、正式な常任委員会での資料とは異なるものです。常任委員会での資料は、市会の先生方、教育委員、行政内部からさまざまなご意見をいただき、あり方を案としてまとめたものです。
変更したのはどこからか圧力があったのかということですけれども、さまざまなご意見をいただき、あり方の案をまとめたものです。
変更したことをお知らせできなかった理由についてですが、当日ぎりぎりまであり方の案を検討しておりましたので、常任委員のみなさまにご連絡することができませんでした。以上、ご答弁申し上げました。

(第二質問)
大貫議員:ただいまの教育委員会の対応についての市長と教育長の意見については、私は不満です。
なぜならば、教育委員長(教育長の誤り)は、今ぎりぎりまで考えていたといいますけど、この問題については、すでに学校長会に対して説明をきちっと説明していると、その内容です。そういった内容を考えれば、この学校長会に対してはこの内容で説明しながら、ぎりぎりで最後まで考えていたということでいうと、どうも話のつじつまがあいません。
ですから、いろんなかたちで議会の中で事前に説明した際、いろんな圧力があって変えざるを得なかった。そういうことだというふうに思うんです。
しかもみなさん、ぎりぎりでいうならば、ぎりぎりだといっても印刷する時間、資料の印刷する時間はあったはずです。それなのに、印刷した時間の間にきちっとした担当議員に対して、こういう理由で変えざるを得なかったんだと、こういうふうにいうのが当然なことじゃないでしょうか。それをせずに、本来、二元代表制というのは、まず成案なり出す。それがもし、その場合、審議にかけて問題があれば、それはお互いに議会と相談をし、話し合い、論議をして、いい成案にもっていくっていうのが当然で、何もその直前に時間がないからといって変える必要は全くないわけです。それは変えてもいい、それに対して、議員に対して何も言わなくてもいいということ自体が、これがまさに軽視だということなんです。
それをまた市長は、単に丁寧なことと言っていた。このこと自体が、市長がかねがね言っている二元代表制の根本的な問題について、市長は理解していない。改めて市長に対して、二元代表制というのはどういうものなのか、どういう議会なのか、改めてお聞きして、私の二回目の質問とします。以上です。

林市長:ただいまのご質問のお答え申し上げたいと思います。
大貫先生、ご指摘のとおりだと思います。私は二元代表制ということに関しては、双方が市民の代表として選ばれておりますから、大変大切にしてきました。今回、私の指示をしたというだけではいけなかったと思いますね。もう一度この件について、私は教育長と話をして、もう少し最善の努力、お伝えする方法の最善の努力ができたのではないかと思いますので。
ただ、今回のことについては、こういった教育長のお答えの中に理由があったのかというふうに私は思っておりますので。
ただ、丁寧なというか、もっときちっとしたご説明をすべきであったということについては、私もちょっとお詫び申し上げるということで、改めて教育長にしっかり今後やっていただきたいということは申し上げたいと思います。以上、ご答弁申し上げました。

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