議会での質問(詳細)

2015年2月24日

■「予算関連質問」 あらき由美子議員(2014.2.24)

実際には、質問と答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように対応する質疑と答弁を交互に記載しました。

市内事業者の99%を占める中小企業の振興策強化を

あらき議員:日本共産党を代表して質問いたします。
まず、横浜の経済活性化についてです。
アベノミクスの影響が経済の好循環を与えているのだとすれば、法人市民税は順調に増えていくはずです。ところが、新年度予算の法人市民税は今年度と比較して110億円の減収を見込み、そのうち企業収益の減収分は約40億円と聞いています。日本銀行も、全産業の経常利益について2014年度は前年度比で0.3%減と見ています。消費税増税による消費の冷え込みや円安による資材高騰分による収益縮小などが、その要因と指摘されています。日本経済は曇り空のもとにあると言わざるを得ません。
その一方で、東証一部に上場する企業1,267社の2015年度3月期の利益が過去最高を更新すると証券会社が予測しています。売り上げ額も過去最高だったリーマン・ショック前の2008年3月期に迫る水準としています。これからいえることは、アベノミクスは大企業には史上最大の利益をもたらし、その一方で中小企業には全体として消費税増税や円安の打撃を与え、苦境におとしめているということです。
横浜市の法人市民税を増やすためには、大企業が潤うだけでは中途半端です。市内事業者の99%を占める中小企業が活気を回復し、成長することが決定的に大事です。中小企業の振興なくしては、市財政の好転化は考えられません。
「これまでにない売上の減少で、とにかく景気が悪い。お金を借りたくても、この先の景気が読めないので、怖くて借りられない。70歳を超えているのに国民年金しかないから、それでは今の生活を維持できない。なんでこんなに苦しい思いをして商売を続けなければならないのか、何とか景気を良くしてほしい。」これが、私が聞いた地元のパン屋さんの言葉です。
市長は、先日のわが党の大貫団長の代表質問で、小規模企業振興基本法をどのようにとらえて、新年度予算に反映させたかについて「小規模企業向けの制度融資で利率を引き下げるなど資金繰り支援を拡充したほか、主に小規模企業が対象となる起業家支援や商店街支援等についても、きめ細かく強化をした」と答えました。
しかし、新年度予算では資産力のある企業を呼び込むための企業誘致促進事業費約32億円に対し、中小企業を応援する中小製造業成長力強化事業やものづくり経営基盤強化事業は合わせて約4億3,000万円、商店街を応援する商業支援は約2億円です。中小企業向けの施策拡充と、関連予算の増額は、本市財政状況の面からしても不可欠だと考えますが、市長の見解を改めて伺います。

林市長:あらき議員のご質問にお答え申し上げます。
横浜の経済活性化について、ご質問いただきました。
中小企業向けの施策拡充等が不可欠とのことでございますが、中小企業が市内の経済や雇用の根幹であるという認識のもとに、これまでも経営基盤の強化や経営革新を促進する取り組みをしっかりと進めてまいりました。27年度も、経済変動により収益悪化等に対応する融資メニューの創設、建設業の人材確保支援、活性化に取り組む商店街の提案事業への支援等、新たに取り組みます。また、製造業の新分野への進出支援を行うほか、成長分野で製品サービス開発する際の助成を大幅に拡充し、中小企業の活性化支援を強化しています。
先ほど、あらき先生は、こういう中小企業についていろいろ手当をしているけども、大企業誘致などとだいぶ格差があるなと、どうなんですかということでございますけれども、大企業、上場企業なんかへの融資というのは、利益がたいへん出て、そしてなおかつ従業員の多い方がこちらに移ってまいりますと、個人の市民税も増えますし、法人税も増えるという状況です。そして、雇用確保がされるということは非常に大事なことなんですね。ですから、横浜市内で住んで働いていただくということを私はめざして、できるだけ誘致を進めておりますけども、今回の予算の配分数についてのバランスとしては、私としてはかなり目配せをしてやったというふうに思っておりますから、ご理解をたまわりたいと思います。

横浜型配達弁当は完全給食に勝るものではない

あらき議員:次に、中学校給食実施についてです。
2013年度、全国の公立中学校で、主食とおかず、牛乳のそろった完全給食の実施率が86.0%に上ったという文部科学省の調査結果が発表されました。学校数の多い横浜、川崎が実施していないことから神奈川は25%と全国最低であり、横浜がこの最低の実施率の原因になっていることについて、市長の認識を伺います。
中学校給食を実施せず「家庭弁当が定着している」として、成長著しい中学生に栄養点でも優れている給食を実施しない理由は、多数会派の議員が中学校給食を認めないからなのか、この際、市長は義務教育である中学生に家庭弁当が一番相応しいと思っているのか、はっきりお答えください。
2013年6月に制定された「子どもの貧困対策の推進に関する法律」に基づき、子どもの貧困対策に関する計画を本市が新年度策定するにあたり、その実態調査を行うとしています。
中学校給食を実施すれば、生徒は食材費のみの負担となり、全国平均での給食費一か月4,700円でおなか一杯食べられることになります。給食は、保護者の収入が少なくても、生活保護や就学援助でカバーをしてもらえます。ということは、中学校給食を実施することによって、子どもの貧困の状況を改善することにもなります。そういう認識が市長にはないのか、伺います。
また、こどもの貧困を改善するためには、経済的理由により就学が困難な児童生徒に対し、学用品代や給食費などの援助をする就学援助制度を拡充することも必要です。横浜市は今年度から国が生活保護基準を引き下げたのを理由にして就学援助制度の認定基準を引き下げましたが、文部科学省の調査では、全国の自治体の96%は引き下げ前の生活保護基準を使って援助対象者を維持し、それは現在も続いています。
認定基準を引き下げて実施した自治体は全国でわずか4%で、その中に横浜市は入っています。基準を引き下げずに実施すれば就学援助制度が受けられた生徒数は今年の1月時点で1,039人です。
その生徒たちが認定からはずされ、その家庭がどんなにつつましい生活を強いられているのか、市長には想像ができないのでしょうか。今からでも遅くありません。認定基準を引き下げ前に戻す決断をし、予算計上を市長はすべきだと思いますが、その気持ちがあるかどうか、伺います。
新年度予算で、横浜型配達弁当の導入準備費として1億8,000万円が計上されています。 横浜型配達弁当の導入をするにあたって、教育委員会は昨年6月に中学の昼食に関するアンケートを実施しました。そのアンケート結果から、全体の約8割が300円台または400円台なら注文したいとし、注文回数では週1~2日または月数回が全体の約6割を占めていることから、各校で2割の注文があるとしています。
注文数がそのように行くのかどうかが疑問です。アンケートを実施した際、1食あたりの単価は300円台から400円台を希望し、さらにおいしいことと生徒たちは答えていました。しかし、配送費も含めて300円台から400円台で生徒の満足を満たす弁当を作ることができるのでしょうか。
注文数が減って、配達する業者が、手間がかかるだけで継続することを拒むことが考えられます。そのようになった場合はどうするのか、教育長に伺います。また、栄養バランスや量、ごはんは温かくなければおいしくないため残食が多いなどの問題が予測されますが、これらの対策について教育長はどのように考えているのでしょうか。
横浜型配達弁当は完全給食に勝るものではありません。配達弁当導入に多額の税金を使うのではなく、多くの生徒が望む完全給食実施にいまこそ市長が決断すべきだと考えますが、見解を伺います。

林市長:中学校給食の実施について、ご質問いただきました。
神奈川県の中学校給食実施率についてですが、中学校では給食を実施するかどうかについては、学校給食法では地方公共団体にゆだねられておりますので、本市の実情においては対応していることの結果だというふうに思います。
中学校給食を実施しない理由についてですけれども、保護者が子どもの心やからだの成長や健康状態を見守る機会や思春期にある子どもとの会話のきっかけにもなることから、家庭弁当を作ってきた方々から家庭弁当が望ましいという意見をいただいております。子どもたちにとっても、保護者への感謝の気持ちが芽生え、また自分で作る子どもにとっては自立心や生活力が身につくなど、家庭弁当は良い面があります。従って、中学校では家庭弁当を基本として、持参できない場合には注文しやすく栄養のバランスのとれた配達弁当も選択できるようにして、中学校の昼食を充実させていくということなのでございます。
中学校給食によって子どもの貧困状況が改善するとのことですけれども、子どもの貧困対策は社会制度全体で考えていく必要があります。中学校昼食の実施に際して、生活環境により昼食の準備が困難な生徒に対する配慮の方法については、教育委員会を中心に関係局を含めて検討しております。
就学援助の認定基準を元に戻すべきとのことですけれども、認定基準の引き下げについては就学援助の本市の基準が政令指定都市の中でも高い水準であることなどから、教育委員会において現場の状況も踏まえ総合的に判断したものでございまして、妥当なものと考えております。
中学校給食を実施しないことに市会多数会派の影響はないのかというご質問ですけども、家庭弁当にはさまざまな良さがございまして、横浜型配達弁当を導入することで一層の充実が図れるものと考えておりまして、現場の状況を十分に把握した教育委員会の考え方を基本とした横浜市の取り組みでございます。
給食の実施を決断すべきとのことですが、昨年、教育委員会で行った中学校の昼食に関するアンケートの結果を踏まえて、家庭弁当を基本としつつ、横浜型配達弁当を実施することにしたわけです。今後は平成28年度中の全校実施に向けて取り組んでいきます。

岡田教育長:中学校給食の実施について、ご質問いただきました。
28年度全校実施をめざしている横浜型配達弁当の喫食率が減少した場合、継続が困難になるとのことですが、現在、民間事業者へのヒアリングを行っており、民間のノウハウや提言を最大限取り入れながら、持続可能な仕組みにしていきたいと考えています。
栄養バランスや量などへの対策についてですが、栄養バランスについては、民間事業者が作成する献立を教育委員会が確認することで配慮していきます。また、量については、ご飯の量を選べるようにし、汁物とともに温かい状態で提供することを検討しています。メニューや量など選択に幅があり、希望に応じて注文できるようになりますので、残食は少なくなるものと考えています。
以上、ご答弁申し上げました。

中学校給食の未実施と公立保育園民営化は自民党の意向を受けてか

(第二質問)
あらき議員:先ほどお答えいただきました家庭弁当の件ですけれども、思春期の子どもとの会話になると、家庭弁当を作ることによって、そうおっしゃっていました。でも、家庭で食べるのは2回あります。昼食を給食にしても、親子との会話がなくなるわけではありません。その点では、市長の認識、本当にそのとおりだと思っていらっしゃるのか、改めてお答えいただきたいと思います。
そして、中学校給食を実施せず、家庭からの弁当にこだわっていること、公立保育園をさらに民営化し、各区3園とすることにしたのは、公立保育園の廃止論や家庭弁当基本論を主張する自民党の意向に沿ったものと言わざるをえません。
市長が市民の福祉向上の視点に立つのであれば、自民党市会議員団の要望を優先するのではなく、昼食の時間に弁当を持ってこられず、担任の先生にお金を借りたり、貸してと言えない生徒は教室から出て行っているという公立中学校の実態や、子育てで困難を抱えている保護者やその子どもたちの対応に追われている公立保育園の現場の職員などの声を聞いて、方針を決めて施策を実行しているのかどうか、この点、お答えください。
新年度の市政運営の基本方針と予算案を市長が発表した際、市長は「人」のかがやきをさらに引き出すとし、未来を担う子どもたちの育成、教育の充実と言っています。にもかかわらず、就学援助を必要としている子どもたちに対し、わざわざ低い基準に引き下げてなぜ除外するのでしょうか。
資産力のある企業を呼び込むための誘致助成には年間32億円の予算を組んでいるのに、今年度対象外となった子どもたちに必要とする額は約4,900万円です。この点からも、市長の未来を担う子どもたちへの冷たい姿勢が表れているというふうに私は思います。この点でも、市長の見解を伺って、私の質問を終わります。

林市長:ただいまのあらき議員のご質問にお答え申し上げます。
家庭弁当でございますけれども、食育というかコミュニケーションがそこで増すようなかたちでございますね。
私が小さい時には父親がほとんどおりませんで、小学校5年生位から。母一人で、二人だけで暮らしておりまして、ほとんど母は夜勤でしたから、食事をすることがございませんでした。そういう時は近所のおばさんがじゃがいもゆでたのを持ってきてくれたり、非常に暖かいご近所のお世話でいままで大きくなって。こんな話、していいんでしょうか。
やっぱり人の暖かさが非常に大事で、今、先生おっしゃっていますけれども、給食、給食とおっしゃっておりますけれども、横浜市はそういう大変ご苦労をかけているご家庭、お子様のために、格安く配達弁当をやろうとしているわけでございます。ですから、そういう意味ではけっして寄り添ってないということではありませんので、ご理解をたまわりたいというふうに思います。
それから、多数会派のご意見を入れているじゃないかというのは、これはもう全く、先生、誤解でございまして、そういうことじゃないと思いますよ。こういう場というのは二元代表制で、それぞれご意見があって当然でございます。最後は多数決ですね。私自身がニュートラルな人間として、私自身も考えがありますし、私は家庭弁当ということに私自身は賛成です。だからといって、別に会派さんのどこをご支持するとか、大きな会派さんにおもねているということでは、私はないと思います。私自身は、家庭弁当の良さ、それから配達弁当できちっと補えるっていうこと、意志を持っております。ただ、基本的にはいかがですか、多数決なんじゃないでしょうか、最後は。
それから、最後の就学援助の認定基準でございますが、もとに戻すべきということですが、これは先ほど申し上げましたように、政令指定都市の中でも高い水準であることから、現場を踏まえて、教育委員会においても現場の状況を踏まえて総合的に判断したことでございまして、今年は、今回は引き下げておりません。
以上、ご答弁申し上げました。

保育職場で働く職員の労働条件を改善せよ

あらき議員:次に、保育職場で働く職員の労働条件の改善について伺います。
市長は、女性が働きやすい環境づくりを強調されています。保育職場で働いているのは圧倒的に女性です。しかもみな正規職員で働きたいと思っているのに、非正規であったり、正規であっても長時間労働で低賃金になっているのが実態です。市長にその認識があるかどうか、まず伺います。
本市の認可保育園で働く保育士の平均勤続年数は5.95年で平均給与は月額22万8,000円、横浜保育室の保育従事者は平均勤続年数4.11年で平均給与は月額18万4,000円、学童保育の指導員は市の要綱で月額20万円が基準です。この給与額では独立して生活できる実態にはありません。
保育士が結婚し子育てしながら働きたくても、長時間労働や、変則勤務、低賃金、非正規雇用などが障害になって、働き続けられない実態にあります。
保育士が働きやすい環境をつくるためにと、新年度、国から保育士への処遇改善の補助金が交付されることになっています。それによって、認可保育園、家庭保育福祉員、学童保育で働く保育士等の職員の給与はどのように上がるのか、また、その上がった分の給与がそれぞれの職員にきちんと渡っているかどうか、市としてどのようにチェックをしていくのか、あわせて伺います。
女性が働きやすい環境づくりは、その子どもたちを預かる保育職場を改善しなければ、前に進みません。南区内に5園ある公立保育園の正規職員は65人、時間外福祉員を含む非正規職員は109人です。このように、公立保育園でも非正規職員の方が多くなっているのが実情です。まずは公立から非正規職員を正規雇用にすること、認可保育園や横浜保育室、家庭保育福祉員そして学童保育などの保育士や職員の給与水準をさらに引き上げて、安定した雇用にするために、市として独自助成をさらに引き上げる考えはないか伺って、1回目の質問といたします。

林市長:保育職場で働く職員の労働条件の改善について、ご質問いただきました。
保育士の長時間労働および低賃金に対する認識でございますが、保育士の平均労働時間は国の調査によると全産業平均と比べほぼ同水準ですが、保育所の開所時間は長くなる傾向でございまして、保育士の就業形態は早番遅番の変則勤務など複雑になっています。そのため、保育士に負担感があるときいておりますし、平均年収については全産業平均に比べ低いといった調査結果があり、賃金に差があると、私は強く認識をしております。
認可保育所などの職員の給与についてですが、認可保育所における国の公定価格では、平均勤続年数に応じた報酬と基準年度からの賃金改善を図る場合に支払われる処遇改善加算があります。
家庭保育福祉員の公定価格では、子ども一人あたりの単価の大幅な増額と新たに保育士資格を有する場合の加算などが新設されます。
放課後児童クラブについては、対象児童が高学年にも拡大したことに伴って補助基準額が増額することに加えて、長時間開設加算も増額しています。
認可保育所の保育士等の賃金改善の確認方法についてですが、27年度の公定価格に組み込まれた処遇改善加算は、キャリアアップの取り組みや賃金改善計画を作成し、職員に周知の上、実際に賃金改善を行うことを条件としています。給与等の労働条件は基本的には労使間で決められているものですが、加算によって確実に保育士等の給与に反映されるような仕組みになっておりまして、本市は各事業所から報告を受けることになっております。
公立保育園の非常勤職員の正規雇用についてですが、延長保育や定員外での受け入れ、障害児保育を行う一般職員の補助等で非常勤職員を配置しております。今後も効率的かつ柔軟な執行体制を確保するため、非常勤職員の活用は必要と考えています。なお、一般職員への就労希望者には職員採用試験の案内をするなど適切に対応しています。
民間保育園の独自助成の引き上げについてですが、これまでも保育士等の処遇改善のため、本市独自の助成を行ってまいりました。今後も処遇改善のため、国の公定価格の加担に市独自助成を上乗せし、賃金改善を図ってまいります。

  • 2017年 市民要望アンケート

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