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Gikai 議会での質問

【2006年第1回定例会】 「現年度議案関連質問と答弁要旨」 荒木由美子議員(06.02.01)

(実際には、議員の発言、市長の答弁がそれぞれ一括して行われ、その後で第2質問が行われましたが、わかりやすいように、対応する質疑と答弁を交互に記載しました。)

 

荒木議員:私は日本共産党を代表して、今定例会に上程された諸議案のうち3件の議案に関わって、市長に質問いたします。


  まず、市第173号議案 横浜市救急医療センターの指定管理者の指定についてです。これは桜木町にあるいわゆる夜間急病センターの指定管理者について、社団法人横浜市病院協会を選定し、議会の同意を得ようとするものです。


  そもそもこの夜間急病センターは、25年前に市医師会の協力のもと、全国に先駆けてスタートしました。その経緯を医師会に伺ったところ、当時、救急患者のたらいまわしが問題になり、開業医が責任を持って診療にあたることによって1人でも多くの命を救おうということから、とのことでした。その後、運営主体は市医師会から総合保健医療財団へと変わりましたが、実態は医師会が行っていることに変わりはありません。また、この夜間急病センターは、横浜市における救急医療をいっそう効果的に実施しています。入院加療を要する患者の2次応需体制は、横浜市病院協会の協力により市内を3ブロックに分けた病院群輪番制で実施をしています。


  このように、これまで桜木町の救急医療センターは、医師会と病院協会が連携して運営されていました。しかし、今回の指定管理者の指定について、医師会から各議員宛に寄せられた文書で、「選定方法に疑念を持たざるを得ない」という趣旨の指摘がされていることは重大です。


  これは、市医師会と市病院協会とがこれまで救急医療センターの運営について協力関係であったものが、今回の指定管理者制度の指定によって、あえてその溝をつくり混乱を招いたと考えますが、市長の見解を伺います。


  選定委員会の議事録を見ると、5人の選定委員が、応募した病院協会と総合保健医療財団それぞれにヒアリングを行っています。その際、「18時からの診療開始で医師・看護師を集められるのか」との質問に、病院協会は「開業医、勤務医の2部制にしているのがこの提案の特徴で、18時からの診療については勤務医の派遣などで対応する。病院協会が中心となって、大学、医師会と連携して行う」と答弁しています。さらに、提案書では「医師の確保計画として、横浜市医師会に協力をお願いする」と明記されていました。しかし、私が、今井医師会会長に伺ったところ、「この点については、病院協会から事前に確認されたことはなく、選定委員会が決定してから文書で要請があったが、18時からの体制については協力できないと文書で回答した。」とのことでした。


  この点について5人の選定委員は、医師会にもその裏付け確認もとらずに、18時からの診療をするということで高く評価したこと自体が、ずさんな選考方法だと考えますが、市長の見解を伺います。


  これまで、わが党は指定管理者の選定にあたり、市長が常に言う「公平性、公正性、透明性」について改善を求めてきました。今回の場合も、この点については議事録を読む限り、疑念をもたざるを得ません。


  そこで、選定委員会についてのさらなる公開性、透明性の一層の確保を求めるとともに、提案書の内容についての裏付け資料などの提出を求め、誰が見ても納得のいく選定委員会にする責任を持っているのは市長だという認識があるのか、あらためて伺います。

 

中田市長:お答えを申し上げます。
  まず、市第173号議案についてのご質問をいただきました。


  救急医療センターの指定管理者の指定にあたって、公募により選定を行ったことについてでありますけれども、公の施設はこれまで以上に効率的効果的な管理運営を行っていくということが今日強く求められているわけであります。指定管理者制度の導入にあたっては、公募を行って、出来るだけ多くの事業者に参入の機会を広げ、競争性を確保するということによって、市民サービスの向上とより効率的な運営を求めていくということは当然必要なことであります。


  今回の救急医療センターについても、医療施設を運営できる法人という条件のもとで公募による選定をいたすこととしたものであります。


  選定委員会の選定作業についてでありますけれども、選定委員会は申請書を吟味の上、公募者の提案と十分なヒアリングを実施を致しました。その上で、市民サービスの向上や施設運営の効率化への取り組み内容と、その実現性を総合的に評価して判断を行ったものでありまして、公平かつ厳正な作業が行われたものと考えております。


  選定委員会の運営に関する本市の責任についてでありますけれども、救急医療センターの現在の管理受託者が本市の外郭団体でまずあるわけですが、利害関係のない外部委員のみで構成する選定委員会とすることで、まず行政からの独立性を確保したわけであります。選定委員会では、委員会自らが評価基準を定めるとともに、議事録など審議経過を公開をするということによって、公開性、透明性を担保して公平かつ厳正な作業を行っておりまして、選定委員会の運営に関する本市の責任も果たされていると考えております。

 

荒木議員:再度質問いたします。救急医療センターの指定管理者の指定について。


  この事業は365日一日も欠かさず行わなければなりません。指定管理者が変わることによってスムーズなスタートができることを望みますが、万が一うまくいかなかった場合の責任は誰がどのようにとるのか、この場で明確に市長にお答えいただきたいと思います。以上です。

 

中田市長:審査委員会が公正に審査をし、またいろんな団体が関わって決めていく、よってそうしたみなさんがそれぞれに責任を負う、こう通常なら申し上げるんでしょうが、市政に関する責任は私は相対的にすべて負っていると、こう思っております。

 

荒木議員:次に市第180号議案 第四児童相談所(仮称)新築工事等の請負契約の締結についてです。


  南区浦舟町に市内で4ヶ所目の児童相談所が、2008年3月末完成予定で設置されます。工事内容は4階建てで、1・2階は一時保護所、3階は相談調整部門、4階は青少年相談センターになると聞いています。


  2004年度における本市の児童相談に関する件数は、前年度の557件から837件と5割増加し、その内訳として心理的虐待・ネグレクトいわゆる保護の怠慢・拒否が増加をしています。そういう状況が影響し、2004年度の一時保護児童は485人、平均入所日数46.5日、入所人数は84人の定員ぎりぎりということもあり、48万人の児童を抱える実状からすると、その対応は追いつかない実態になっています。


  また、現在の中央児童相談所の一時保護所は20年が経過し、児童の居室そのものが大部屋形式で、プライバシーの確保も難しくなっています。


  そこで、第四児童相談所を建設し、老朽化した青少年相談センターをここに移転することになりました。わが党も、児童の健全育成のためにこの建設については評価し、さらに児童相談所機能を高めることに期待をしているところです。


  今回の第四児童相談所を建設するにあたり、一時保護所をはじめとする施設面において、時代に即して職員らの意見などを取り入れて改善される内容について具体的に伺います。


  保護した児童の処遇については、一部個室化し、また家庭に帰れるようにするために、家族再統合訓練の居室を作ると聞いています。その職員体制については、安全面や指導の面で十分いきとどくようにするためにも、職員の意見が十分反映されるべきと考えますが、市長はどのように考えているのか伺います。


  今回の施設では、青少年相談センターと児童相談所が一つの建物になることにより、子育てという面からメリットとしてどういうことが考えられるか伺います。


  一時保護所に入所した児童に対して、中央児童相談所では、学習担当の教員免許を持つ方4人を講師として依頼していますが、仙台・北九州市においては現職教員2名を、千葉・広島・福岡市では1名を配置しています。その理由は、教育委員会と連携をとりながら、児童の健全育成に寄与していくことを目的としているからです。そこで本市としても、子どもの教育を受ける権利を保障するために、教育委員会と連携をとり、現職教員を配置する考えはないか、また児童・生徒の状況によっては、一時保護所近隣の小中学校から教員を派遣する、もしくは児童生徒が登校できるようにしていく考えはないか、あわせて伺います。


  保護者などから虐待を受けた児童のケアをするためには、児童精神科医の役割が大きいと聞いています。そういう点では、現在中央児童相談所には児童精神科医を常勤で配置していることについては、評価をしています。そこで今回一時保護所が併設される第四児童相談所にも、常勤の児童精神科医を配置すべきと考えますが、市長の見解を伺います。

 

中田市長:次に、市第180号議案についてのご質問をいただきました。
  第四児童相談所(仮称)の主な改善内容についてでありますけれども、虐待によって心身が傷ついた子どもや非行など問題行動のある子どもに対応をするため、一時保護所において個室の整備や一部屋の少人数化を図るなど、現場の声も踏まえて居住環境の改善を図ります。


  また、家庭復帰に向けて子どもと親が一緒にすごせる家族支援室を整備をいたします。


  一時保護所の職員体制については、19年6月の開所に向けて18年度に検討をいたしてまいります。


  青少年相談センターと児童相談所がひとつの建物になるメリットについてでありますが、ふたつの相談機関が連携を図ることで、幼児から思春期、青年期を通した切れ目のない支援を行うということが可能になります。また、施設面についても、多目的プレールームなどを共有し、効率的に使用できるものと考えます。


  一時保護所の学習についてでありますけれども、現在教員免許をもつ4人の講師を中心に学習指導を致しております。今後とも一時保護所の教育機能の充実に努めてまいります。


  児童精神科医の配置については、第四児童相談所(仮称)の職員体制については19年6月の開所に向け、18年度に検討を致してまいります。

 

荒木議員:次に、市第182号議案横浜市一般会計補正予算(第7号)についてです。


  今回の補正予算の一般財源として、156億8800万円を見込み財産収入17億円を計上しています。そのひとつとして、株式会社横浜アリーナへの本市の出資比率を30.8%から24.4%に引き下げ、保有株1万1千株を売却し、9億2300万円を見込んでいます。


  アリーナの土地は市有地で、1989年から45年間、株式会社「横浜アリーナ」へ無償貸与とし、建物は株式会社「横浜アリーナ」が建設し、市に45年間寄付され、固定資産税・都市計画税は免除されているものです。


  アリーナが主催する事業は過去3年間の資料でみるとわずか年間10日から14日、年間稼動日数平均200日という実態からしても、市が関与しているにもかかわらず、市民利用が極端に少なくなっています。これでは、設置目的のひとつである市民利用促進を図っているとはいえない実態ですが、市長の見解を伺います。


  そもそも、このアリーナの設置目的は、大規模施設の不足に呼応し、市民の文化・スポーツ等のニーズにこたえるためのものであったにもかかわらず、株式会社にしたのはどのようなねらいだったのか伺います。


  アリーナの過去3ヵ年の収支状況を見ると、黒字で推移、2004年度末決算で当期利益は6977万円余、前期繰越利益は1億700万円余となっています。これらの利益の配当については、キリンビールなど出資比率が上がることによってさらに配当がつくことになります。


  結局、今回の市の出資比率を引き下げる目的は、市の外郭団体の定義からはずすだけでなく、ますます市民利用が狭まり、結果的に市が関与した公共の建物を企業の儲けのために差し出すことになると考えますが、この点での市長の見解を伺います。

 

中田市長:市第182号議案についてご質問をいただきました。
  株式会社横浜アリーナの市民利用の促進についてでありますが、メインアリーナにおきましては、年間約150万人の利用があり、国内外の著名な文化・スポーツイベントに多くの市民が接する機会を提供を致しております。また、いっそうの市民利用の促進を図るため、成人の日を祝う集いなど、市民が直接利用する場合には使用料の優遇措置を設けております。さらに、付帯施設であるサブアリーナやサウンドホールにおいて、スポーツや音楽活動などの利用について、ホームページなどで積極的なピーアールを行っているところであります。


  横浜アリーナを株式会社組織にしたねらいについては、同施設は市政100周年を記念して21世紀を展望した横浜にふさわしい文化・スポーツの核となる施設として建設をされたものであります。そのため、文化・スポーツに関する様々な市民ニーズに応えるため、企画力・営業力に民間の知識・ノウハウを必要としたこと、また、民間資金の導入や大規模施設の効率的な運営を図るために、株式会社組織と致したものであります。


  横浜アリーナの出資比率見直しについてでありますが、本市新時代行政プランアクションプランによる団体の自主性、自立的経営の促進を実現をするために、実施をするものであります。比率見直し後も本市は第2位の株主を維持するとともに、引き続き議会に経営状況を報告する団体として位置づけられていることから、同施設の公共、公益性は確保されるものと考えております。

 

荒木議員:もう一つは、金沢シンシアが購入することになった土地売り払い収入7億7700万円余についてです。


  そもそもこの土地は、環境創造局が所管しており、昨年3月末まで財団法人横浜市資源公社が使っていたものです。廃棄物の自区域内処理の推進を目的にし、この土地について廃棄物処理等の事業を行う民間事業者に、一般競争入札で売却するとしたものです。


  わが党としては、産業廃棄物を自区域内処理することについては、環境問題からしても必要なことと考え、2005年度の定例会における土地の処分については賛成しました。しかし、この間の経緯で自区域内処理について重大ないつわりが明らかになりました。 


  本市の当該土地売却の募集要項でその目的は、「廃棄物の自区域内処理の推進及びダイオキシン類対策など環境保全施策の推進」とうたっています。今年度の予算議会における連合審査での市長の答弁も同趣旨の内容でした。しかし、この施設を設置する事業者シンシアが作成した環境影響評価方法書に記載された「事業計画」案には、産業廃棄物の収集対象地域は、横浜市及び近隣自治体と明記されています。他の自治体で発生した産業廃棄物を処理することは、自区域内処理の原則に反することは明白です。


  それにもかかわらず、アセス条例にもとづいて市長が作成し事業者に送付した「方法意見書」のなかで、事業計画案が市長答弁を無視していることを指摘し、是正を求めるべきであったのに、なぜしなかったのか、これでは自分の言ったことに市長は責任を負っているとは言えませんが、明確な答弁を求めます。


  外部搬入が前提であるならば、当初から市民・議会にもそのように説明するべきです。これでは市民を欺くものであり、議会軽視そのものではありませんか。市長に見解を伺います。


  事業者の計画案によれば、はどめなき外部搬入によって、日量372トンの焼却炉という全国の中でも飛びぬけた巨大施設となり、環境汚染による影響は甚大です。現時点でも議会に説明した当初方針に背反している以上、市長が明言した自区域内処理に応じるよう事業者を説得し、それに応じなかった場合、土地売却の白紙撤回、または「横浜市産業廃棄物処理用地の設定等に関する指導要綱」に基づく事前協議に入るべきではないと考えますが、市長の決意をうかがい、私の質問といたします。

中田市長:金沢産業団地内市有地売却関係について、ご質問をいただきました。


  事業計画案が昨年の答弁に反しているということでありますが、私は昨年、「市内で発生する産業廃棄物のうち、処理業者に委託される量の約5割が現在市外で中間処理や最終処分されているのが現状です。市内で発生した廃棄物は可能な限り市内で処理する、これは自区域内処理の原則というわけでありますけれども、この原則に基づいて産業廃棄物処理施設やリサイクル施設の整備を促進していくことは必要である」と、このように答弁を致しているであります。従って、どこから読んでもこの事業計画案はこの原則の一環で進められていると認識をしております。


  外部搬入が前提であるならば、当初から市民・議会にも説明すべきということでありますが、産業廃棄物は廃棄物処理法により広域処理が認められているものでありますが、市内で発生する多量の産業廃棄物が市外で処理されているというこの状況を改善するために、市内から発生したものは出来る限り市内で処理をするという自区域内処理の原則で処理を進めております。従いまして、自区域内処理の原則が市外からの搬入を否定をするということではありません。


  白紙撤回を求めることについてでありますが、現在事業者から提出され、縦覧に供している事業計画の概要によれば、市有地売却時に示しました廃棄物処理施設やリサイクル施設を建設し、運営するという土地利用条件にかなうものとなっております。なお、事前協議につきましては今後事業者の申請があれば進めてまいります。
  以上であります。