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Gikai 議会での質問

【2006年第1回定例会】 「予算関連質問と答弁要旨」 中島文雄議員(06.02.10)

(実際には、議員の発言、市長の答弁がそれぞれ一括して行われましたが、わかりやすいように、対応する質疑と答弁を交互に記載しました。)

 

政令都市中発行数1番、命をうばう国保資格証明書、発行しない努力を


中島文雄議員:私は、日本共産党を代表し、2006年度予算案に関連して、中田市長に質問を致します。
  市民のくらしに関わる問題にしぼって質問致します。
  最初に、国民健康保険事業に関連してです。
  老年者控除の廃止など税制改悪によって、本市の高齢者世帯の60%、19万3千世帯が国保料の増額となり、4万円以上の値上げが80%にのぼるとされています。


  高齢者の保険料増額に対しては、「国の考えに基づいて負担緩和措置を実施する予定」と説明されていますが、「国の考え」とはどういう内容か、また市独自の保険料軽減措置は行うつもりはないのか、合わせてお答えください。


  国保保険料の医療分について、「一般法定給付費に占める保険料の割合を従来の54%から53.5%へと引き下げ、負担の緩和を図った」としていますが、「緩和を図った」というならば、なぜ、現行の市負担分を6%から5.5%に減額したのか納得できません。なぜなら、県の特別調整交付金が、せっかく1%増えたのに、保険料分に0.5%しか回さず、逆に、市の負担分を0.5%減らしたからであります。高い保険料の軽減のためにも、他都市にくらべて低い市の負担分を、さらに削ることはやめるべきであります。明確な答弁を求めます。


  つぎに、保険料滞納者に対して、本市の異常な保険証の取り上げによる資格証明書の交付についてです。
  資格証明書では、医療窓口で全額支払いとなり、事実上、病気でも治療を受ける権利が奪われることになります。


  私の知っている鶴見区の病院で、暮れに資格証明書を持参した男性の患者が、治療費を払えないと医療を拒み、この正月に57歳で死亡致しました。この病院から「なにか手立てがとれなかったのかと悔やんでいる」と聞き、私は大変胸が痛みました。「払いたくても払えない」滞納者が増大し、その実態は、所得不明も含め、200万円以下の低所得者が約71%を占めており、この実態にこそ目を向けるべきであります。


  本市では、昨年10月時点で資格証明書交付は34,769世帯、加入世帯の5.24%です。お隣の川崎市では2,448世帯であり0.99%、一番低い名古屋市ではわずか15世帯0.003%です。他都市と比べて、最悪であり、余りにも異常ではありませんか。なぜ、資格証明書の交付でこのような差が生じるのか、市長の明確な答弁を求めます。


  他都市と比べて、本市の異常な資格証明書交付の原因は、収納率を上げる手段として、保険料滞納者に対して保険証を取り上げておいて「接触」の機会を図るとしていますが、これは、私に言わせれば「罰則主義」そのものであります。問題は、「罰則主義」によって滞納状況が改善されたかです。資料でも、01年度から05年度の現年度分と滞納繰越分を合わせた保険料収納状況の推移では、改善どころか悪化しているではありませんか。見解を求めます。


  保険料滞納改善のためにも、市民の医療を受ける権利を守るためにも、「罰則主義」は直ちに改めるべきです。「相談に来ないかぎり、生活困窮者とみなさない」などの市の態度も改めるべきです。大事なことは、資格証明書を極力交付させないという原点に立ち返って、地区担当員の増員による滞納世帯の生活実態調査や、必要に応じた減免の適用、生活再建に応じた丁寧で弾力的な分納計画の相談こそ、滞納改善の効果を生み出す道であることは明らかです。市長の所感を求めます。

中田市長:お答え申し上げます。
  まず、国民健康保険事業についてのご質問をいただきました。
  税制改正による高齢者の国民健康保険料の負担増加に伴う国の緩和措置についてでありますけれども、本市は保険料の算定基礎に市民税を用いています。これまで公的年金等の控除や老年者控除を受けていた方は、税制改正によって市民税が増額になってしまうわけであります。今回の国の措置は、これらの方々の市民税額から一定の額を控除するということによって、保険料の負担の緩和を図るという内容になっています。この国の考える措置によって一定の緩和が図られていると、こういうふうに考えておりますし、またそうした視点に立って、本市として現在のところ独自の措置を行うという考えはございません。


  県の特別調整負担金をさらに保険料の引き下げに当てるということについてでありますが、従来本市では国の普通調整交付金が交付をされていないことから、一般会計から法定外で多額の市費を繰り入れて保険料負担の緩和を行ってきました。今回、国および県の負担割合を従来の40%から41%と1%多く見込めるということとなりましたので、この1%分を今申し上げた市費の引き下げと、そして被保険者の保険料負担の緩和に当てることと致したものであります。


  資格証明書の交付数が他の政令市と比べ多く、交付状況に差があるとの原因についてでありますけれども、資格証明書の交付は被保険者の負担の公平性を確保する、こういう観点から市町村に義務付けられた制度であって、保険者としての責務でもあります。資格証明書の交付件数が他の政令市と差を生じているのは、本市国保が約66万世帯、117万人が加入をしている全国最大の保険者でありまして、法令に基づいて横浜市は取り組んでいることによるものであります。


  資格証明書の交付は収納率の改善に役立つものとは考えられないというご指摘でありますけれども、本年度の保険証の一斉更新にあたっては、滞納者に対する再三の催告や保険証の返還請求警告を行うなどしまして、滞納者との接触に強力に取り組んできたことから、滞納繰越分は12月時点で前年度とくらべて1.32ポイント収納率は向上致しております。
  資格証明書の交付姿勢に関してでありますが、資格証明書の交付は納税者との接触の機会を確保して、自発的な保険料納付の推進を目的とするものであります。従来から、納付世帯に対しては地区担当員の訪問時や区の窓口での納付相談の際に、各世帯の生活状況を詳しくお聞きをして、実態の把握に努め、またていねいに相談にお乗りするようにしているわけであります。引き続き、世帯の状況に応じた適切な対応に努めてまいります。

 

介護保険料の値上げはやめよ、激変緩和に本市独自の抜本的な救済措置を


中島文雄議員:つぎに、介護保険事業について質問します。
  今回の介護保険制度の改定は、ホテルコストや食費の全額自己負担、軽度者のサービス切り捨てなど、国庫負担割合の削減をねらったものであり、「介護の社会化」という当初の理念を投げ捨てた大改悪です。


  まず、昨年10月から実施された特別養護老人ホームなど、介護施設の居住費・食費の全額利用者負担になった影響についてです。全国では、年間約3,000億円、1人当たり約39万円の新たな負担増といわれていますが、本市の影響・実態を伺います。


  また、不十分とはいえ、少しでも低所得者への負担軽減に役立つ「補足給付」について、わが党はもれなく周知徹底と実施を要求してきましたが、その実績の報告を求めます。


  介護保険料についてですが、今回、所得段階別保険料を従来の6段階から8段階に細分化したことは、所得に応じて負担を求め、低所得者対策等をよりきめ細やかにできることから、是とするものです。


  しかし、税制改悪が大幅な介護保険料の引き上げに連動する状況の中で、わが党は、この間、介護保険料の改定にあたって、これ以上の値上げはすべきでないと要求してきました。介護給付費準備基金を取り崩したとしても、基準額は月4,150円へと増額されています。保険料の値上げを抑えるために、どのような努力を行ったのか伺います。


  政府のいう「激変緩和措置」は、「平成17年度税制改革」による影響だけを対象としたものである上に、2年間の経過措置で、抜本的な対策にはほど遠いものです。そこで、本市はどのような対応をとるのか伺います。また、単に「激変緩和措置」とせず、本市独自の抜本的な救済措置が必要ですが、見解を求めます。


  また、「新予防給付」の実施によって、必要とする家事援助サービス等、在宅サービスを一律に打ち切らないこと、そして、「地域支援事業」の利用料については無料にすべきであります。合わせて答弁を求めます。


  「地域包括支援センター」については、本来は直営にすべきものですが、本市では、06年度、地域ケアプラザを中心に116ケ所の設置を計画しています。介護予防マネージメント、介護保険外サービス、総合的な相談・支援活動など「中核拠点」であり、その運営協議会の民主的運営が求められます。設置と運営方法を伺います。

中田市長:次に、介護保険についてのご質問をいただきました。
  昨年10月に実施された施設サービスの見直しの後の本市における利用者の自己負担についてでありますけれども、国の試算方法が明らかでないため、一人当たりの年間負担増を算出することは、これは一概には困難であります。たとえば、特別養護老人ホームの負担額で申しますと、課税層の方の場合はユニット型の居住費の平均は月額8万4,000円、相部屋は1万3,000円で、食費は平均で4万5,000円となっています。


  所得の低い方については所得に応じて負担限度額を設定するなど軽減措置が図られています。また、今回の見直しは、在宅生活の方と施設入所の方の費用負担の公平性を確保することが目的でありますので、ご理解をいただけるものと考えております。


  補足給付の周知方法についてでありますが、昨年7月に所得要件に該当する市民税非課税世帯に属する要介護認定者約4万5,000人に個別通知を行ったほか、事業者に対しても利用者に制度の周知と申請干渉を行うように依頼をしました。事業者も懸命に取り組んでくれています。また、区役所窓口においても制度の案内をするなど周知を図ってきました。
  補足給付の実績についてですが、制度が開始された昨年10月のサービス提供分では約1万件、2億8,000万円となっております。


  保険料の決定についてのご質問ですが、利用者増に伴う介護給付費の増加などから月額で1,000円程度の上昇が見込まれました。このため介護保険給付費準備基金の取り崩しを検討しまして、結果、月額で100円程度の軽減を図ることと致しました。


  税制改正に伴う保険料の激変緩和についてでありますけれども、本市では国が示した経過措置のほか、税制改正により非課税(最後に「課税」に訂正)となる方を対象に保険料第5段階を新たに設けて、基準月額の1.25倍から1.1倍へ軽減を致してまいります。


  要介護者に対する家事援助のサービスについてでありますが、本人が家事を行うことが困難であり、家族や地域の支えあい活動の支援がなく、他の福祉サービスなどの利用ができない場合には、サービスが提供されることになっておりまして、一律に打ち切るというものではありません。


  地域支援事業の利用料については、事業実施にあたって、使用する物品等が必要になった場合のみ、実費の負担を致しております。


  地域包括支援センター運営協議会の設置・運営についてでありますが、被保険者、事業者および学識経験者等で構成することとしまして、各区においては区福祉保健推進会議を、また全市では本市介護保険運営協議会をそれぞれ活用を致してまいります。

 

戦後最悪の障害者自立支援法に本市独自の支援策の拡充を


中島文雄議員:つぎは、障害者自立支援法に関わる事業について質問します。
  自立支援法は、昨年10月31日、自民・公明の賛成で成立し、本年4月から順次施行されようとしています。「戦後最悪」ともいわれるこの法律は、障害者と家族に大幅な負担増を強い、障害が重く、サービス利用が多い人ほど負担が大きくなる応益、いわゆる定率負担の導入に、障害者団体などからは「自立支援どころか、自立を妨げ、生きる権利を奪うもの」と強い反対の声があがりました。施行を目前にして、いま求められる緊急な課題は、関係者のねばり強い運動で、「法」に盛り込まれた制度の改善点や、不十分ながら設定された負担軽減策の活用、そして本市による独自の支援策の拡充であります。


  まず、福祉サービスの利用者負担の軽減ですが、政府の不十分な「利用者負担の上限額」の「低所得1および2」に対し、本市独自で行う全額助成の措置は、必要な低所得者救済策であり、是と致します。


  その上で、市独自の支援策を3年間に限定せず、継続して実施することを求めますが、見解を伺います。


  つぎに、自立支援医療いわゆる医療サービスについてですが、これには、更正医療や対象外等、ごく一部を除いて本市独自の助成措置がされていません。せめて低所得者層や育成医療については、市独自での支援策の実施を求めますが、見解を求めます。


  福祉や医療サービスの原則1割負担に加え、いままで無料だった食費等が、通所で1食650円、入所施設で月48,000円、そして、育成・更生医療入院時で1食780円の新たな負担増は大変であります。市独自の支援の手を差し伸べるべきです。見解を求めます。


  障害者自立支援法に関する「介護給付」「自立支援給付」「地域生活支援」事業の拡充と、利用者負担の軽減措置の充実は当然ですが、それと合わせ、自立支援法以外の、地域作業所助成、在宅心身障害者手当、重度障害者医療援助、移動支援など、本市「障害福祉事業」の継続・充実を強く求めますが、所感を伺います。


  障害者福祉制度の「大改定」にもかかわらず、施行を前に、自治体は「手続きが間に合わない」と頭を抱え、障害者と家族は「今後の見通しが立たない」と不安の日々をすごすという、いわば「欠陥法」とも言うべき状況の中で、障害者・家族へのサービス利用の申し込みや、利用者負担・各種の減免申請など、制度の周知徹底は急務ですが、対応を伺います。

中田市長:続いて、障害者自立支援法関連事業についてのご質問をいただきました。
  障害者自立支援法負担額助成事業を継続すべきということでありますけれども、国において障害者の所得の確保のかかる施策のあり方を検討して、3年以内に結論を得るということになっております。そこで、3年間を目途に実施をしていくものであります。


  自立支援医療の低所得者層や育成医療の対称者への本市独自の支援についてでありますけれども、医療費の自己負担は通常3割でありますが、自立支援医療では原則1割に緩和されており、さらに低所得者等へは負担上限が設けられています。また、育成医療には、対象者に若い世代が多いことから、3年間の激変緩和のための経過措置が設けられております。国の措置によって、一定の負担緩和が図られていると考えております。


  食事代の負担についてでありますけれども、施設利用者や入院の方と、在宅の方との負担の公平化を図るというこうした見地から、障害者自立支援法の趣旨に沿ってご負担をお願いをしていくものであります。


  従来から実施している本市独自の事業の継続・拡充をどのように考えているのかということでありますが、本市としてはこれまでも本市独自の事業を含め様々な事業を実施してきました。今後、障害者施策のあり方を検討しながら、障害者とその家族の方々が安心して暮らしていけるように施策の推進に努めてまいります。


  自立支援法の基づく諸制度の周知と申請の勧奨についてでありますけれども、現行の制度を利用者全員に対しての個別通知、広報よこはまへの掲載、福祉サービス事業者や医療機関などへの説明会を実施して、制度の周知に努めております。個別通知の中には申請書類や返信用封筒を同封しており、返信していただければ手続きができるようにしております。また、申請が済んでいない方については、電話連絡や再度の通知を行うほか、現在サービスを提供している事業者や医療機関などからも直接申請の勧奨をしていただくなど、円滑な制度移行に現在万全を期しているところであります。

 

地域活動支援制度の改変に、連町会長が「議員の皆さん反対してください」


中島文雄議員:つぎに、自治会・町内会等への、地域活動支援の制度改変に関わって質問致します。
  市長は、先の所信表明で、「『民』の参画が広がりつつある公共の領域における確かな信頼」、そのために「公共への自治会町内会等の関わり」や、「力をぞんぶんに発揮」することを、声高に説かれました。


  その結果として示されたのが、1世帯1,000円だった補助金を700円に削る一方で、防犯灯維持管理費として2,200円の補助をパックで支給する等の制度改変でした。「公共的活動を支援する」といいながら、「大きく減額となるところには激変緩和措置」と、補助金減額を前提としていることは、まさに「支援」あるいは「協働」という言葉を、もてあそぶやり方ではないですか。見解を求めます。


  鶴見区では、126自治会のうち87%で補助金が減額、その内補助金が75%に落ち込む自治会は28におよぶと聞いています。鶴見区のある自治会の新年会で、連町会長さんから、議員がうちそろっている前で、開口一番、「ひどい補助制度の改変に議員の皆さん反対してください」と訴えられました。これでも、制度改変にあたって、担当部局が言うように「説明して納得が得られたもの」とするつもりですか。お答えください。


  以上を持って、日本共産党を代表しての予算議案関連質問を終わります。

中田市長:最後に、地域振興協力費の見直しについてのご質問をいただきました。
  激変緩和策を講じるという考え方についてでありますが、今回の見直しは自治会町内会の防犯灯数や活動の実績にあわせて公平で合理的な制度とすることを目的として、さらに協働の視点も踏まえて、制度開始以来44年ぶりに再構築をするものであります。こうした大きな制度の変更であるため、大幅に減額となる自治会町内会に対してはこれまでの地域活動が停滞することがないように、緩和策を講じるものでありまして、必要な経過措置であると考えております。


  地域への説明や理解についてでありますが、自治会町内会のご理解を得るために、地域活動との協働支援のあり方検討委員会を設置をして、自治会町内会からも委員として参加をしていただいて、そして新たな支援策について検討を重ねてきたわけであります。また、全自治会町内会へのアンケートによりまして、様々に声をお聞きをしたのをはじめとしまして、検討委員会の中間報告に対する市民意見を募集するといったことをしました。市町内会連合会、区連合町内会からも意見をいただくなど、2年間にわたって努力を致してまいりました。

最後に、先ほど税制改正に伴う保険料、国民健康保険の保険料、失礼、介護保険料の激変緩和についてご質問にお答えをしている中で、税制改正により「課税となる方を対象に」というふうにお答えすべきところを、「非課税」というふうに申し上げましたので、訂正をさせていただきたいと思います。答弁申し上げます。