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Gikai 議会での質問

【2006年度第1回臨時議会】「質問」荒木由美子議員

荒木議員:私は日本共産党を代表して第1回臨時会に提出された4件の専決処分報告のうち3件について、市長に質問いたします。これらはいずれも国の法整備が間に合わず予算議会に提案することができなかったため、専決処分報告として提案されたもので、議会の議決を必要としている案件です。


  まず市報第2号横浜市国民健康保険条例の一部改正についての専決処分報告についてです。今年度に実施をされる公的年金等所得控除の見直し、老年者控除の廃止、老年者の非課税措置の廃止などに伴い、65歳以上の高齢者は収入が変わらなくても、所得金額や市民税額が増加することになります。国民健康保険料の算定にあたっては、所得金額や市民税額等を算出基礎とすることとされていることから、高齢者の国民健康保険料が増加することに対し、国は国民健康保険法施行令を改定し、負担緩和措置を行うとしたものです。その内容は、公的年金等控除適用者で4000円、老年者控除適用者で9000円、公的年金等控除及び老年者控除適用者で1万3000円を、市民税額から控除した税額で保険料を算定するというものです。


  そこで、今回の税制改正に伴って、高齢者世帯の国民健康保険料が増額となりますが、この緩和措置を行わない場合、高齢者世帯全体でどの程度の増額になると見込んでいるのか、まず伺います。

中田市長:お答えを申し上げます。
  まずはじめに、市報第2号についてのご質問をいただきました。国民健康保険料の緩和措置を行わない場合の高齢者世帯全体での増加額ということでありますけれども、18年度の保険料総額は944億円と見込んでいますけれども、高齢者世帯が負担する保険料は、18年度は325億円となりまして、17年度の251億円から74億円増加をするものと見込まれます。

 

荒木議員:年金で生活している高齢者世帯の暮らしは大変です。そのことを国は承知しているからこそ、今回のように負担緩和措置を講じるとしていますが、どのくらいの世帯にどの程度の軽減がされるのか、具体的に伺います。

中田市長:国の措置による負担軽減でありますけれども、高齢者世帯全体の保険料負担は34億円軽減いたします。世帯毎にみますと、緩和措置なしの場合は4万円以上増加する世帯が約9万8000世帯ありますが、緩和措置によりまして約1万6000世帯に減少をいたします。また、増加率におきましては、緩和措置なしの場合は30%以上増加する世帯が約11万4000世帯ありますが、緩和措置によって約2万4000世帯に減少をいたします。

 

荒木議員:市長は、予算議会でのわが党の「高齢者の保険料増額については市独自の保険料軽減措置を行わないのか」との質問に対し、「国が考える措置によって一定の緩和が図られるので、本市として独自の措置を行う考えはない」と答弁されていますが、今回の負担緩和措置が講じられても18万7000世帯の方たちは保険料の増額になります。そういう状況でありながら、国の講じる負担緩和措置で十分と考える根拠は何か、伺います。

中田市長:国の講じる負担緩和措置で十分かということでございますけれども、高齢者の方に一定の負担増をお願いするものの、ただいまお答えをいたしました通り、保険料の増加額増加率ともに一定の緩和効果が認められることから、ご理解をいただけるものではないかと考えております。

 

荒木議員:今回の市長選の際の世論調査結果をみると、読売新聞では、公約で重視する施策の第1位は「福祉・高齢化対策」で84%という回答でした。また朝日新聞では、新市長に取り組んで欲しい政策について調査した結果は、50歳代・60歳代では福祉施策が41%で第1位、70歳以上は同様に48%で第1位となっていました。


  これらの調査結果からも、市民は市長に対して福祉施策に積極的に取り組んでもらうことに期待していると考えられます。そうであるならば、国民健康保険料の負担が増える高齢者に対し、国の負担緩和措置だけにとどまるのではなく、市独自の緩和策を行うことこそ市民の期待に応えることになると思いますが、市長の見解を伺います。

中田市長:市独自の緩和策の充実ということでありますけれども、本市におきましては市独自の保険料負担緩和措置としまして、毎年一般会計から多額の市費を繰り入れております。平成18年度予算では87億円を計上してございます。さらに、18年度は国と県あわせた負担割合を40%から41%と、1%多く見込めることとなったことから、この半分の約8億円を被保険者の保険料負担の緩和にあてているところであります。

 

荒木議員:次に市報第3号横浜市地域療育センター条例等の一部改正についての専決処分報告、および市報第4号公立大学法人横浜市立大学が徴収する料金の上限の変更の認可についての専決処分報告についてです。


  これらは、医療機関や調剤薬局に公的保険から支払われる診療報酬を今年の4月から全体で3.16%に引き下げることをはじめ、一般診療と老人診療の一本化なども盛り込まれたもので、それらに関連する7つの条例改定をするものです。


  今回の診療報酬の引き下げにより、国は約1兆円の医療費が抑制されるとしています。問題は安全対策や、看護師の限界状態にある労働条件の改善など、直面している課題に応えるどころか、安心できる医療体制に逆行することです。医療サービスの切り下げや患者への新たな保険外負担などにつながるものと考えますが、この国の制度改悪についての市長の見解を、まず伺います。

中田市長:次に市報第3号および第4号についてご質問をいただきました。
  診療報酬の改定についてでありますが、今回の改定は経済・財政とも均衡がとれた医療制度の構築を図り、国民皆保険制度を将来にわたり見地していくこと、患者本位の医療が提供されるしくみを構築することなどのために行われるものであると、認識をいたしております。

 

荒木議員:今回の診療報酬引き下げにより、新年度予算における各病院での医療収入における影響額は、独立行政法人横浜市立大学付属病院で4億円、同附属市民総合医療センターで5億円、市民病院で4億円、みなと赤十字病院で3億円、脳血管医療センターで1億円と聞いています。
  これらの減収分は、病院経営に大きく影響すると考えられます。心配なのは長期入院の高齢患者や医療の必要性が低い患者を受け入れると病院の収入減になるため、こういった患者はますます排除される危険性があることです。公的病院であることからしても、高齢患者や低所得者などに対し、病院経営を重視するあまり入院や治療に支障をきたすことは万が一にもあってはならないと考えますが、どのように対応するのか、伺います。

中田市長:今回の改定による減収分への公的病院としての対応についてでありますけれども、公的病院であるか否かを問わず、医療の質の向上による収益の確保と徹底した費用の縮減に取り組んでいくことが不可欠であると考えております。また、患者さんの入院や治療に支障をきたさないようにすることは当然のことであります。市立3病院につきましては、これらのことを踏まえて、一層の経営改善に努めていくことによりまして、効率的な病院経営を実現をしていく必要があると考えております。また、市大病院につきましても、法人自らの判断に基づいた自主自立的な経営の実現を期待をいたしているところであります。

 

荒木議員:みなと赤十字病院は開院して1年、まだ精神科がオープンしていないこともあり、全科がフルに稼動するのは当初計画でも来年度以降となっています。また、産婦人科の常勤医師が開院当初3人だったのが1人に減ったことで、分娩希望の患者を紹介しても断られているという状況があったと聞いています。産婦人科の医師の確保の大変さにとどまらず、全国の日赤から開院のために応援にきた看護師らが引き上げるなど職員の不足も心配されています。2005年度の収支見込では、16億1544万円の赤字という状況であり、今回の診療報酬の引き下げにより3億円の減収が予測されているにもかかわらず、病院独自の努力でその減収分を改善できるといえる根拠はどこにあるのか、市長の認識を具体的に伺います。

中田市長:みなと赤十字病院の経営への影響でありますけれども、指定管理者の応募にあたりましては医療を取り巻く状況の変化を踏まえて応募していただいているものと考えております。また、過位年度であります17年度につきましては、患者さんの安全を第一に考えて、段階的に診療を拡大を致してきたところであります。最近では、病床利用率や診療単価などの経営指標も向上していると聞いておりますので、指定管理者のもつ知識と経験で対応をしていただきたいと考えております。

 

荒木議員:脳血管医療センターについては、現在でも6名の医師が不足しているため365日の救急体制がとれず、一般病床の利用率は2005年度の計画では92%を予測していましたが、80%まで落ち込みました。現在もその影響は変わらず続いています。そういう状況で診療報酬の引き下げによる1億円の影響は大変大きいと思いますが、その減収分を現状が改善されない中でどのように埋めようと考えているのか、市長に伺います。

中田市長:脳血管医療センターの経営への影響についてでありますけれども、たとえば病床利用率におきましては10月から12月までは60%台で推移をいたしてきましたが、直近の2月は80%台を確保いたしております。また、入院診療単価におきましても、16年度の平均が約2万9200円であったのに対して、昨年11月以降は3万円台を維持するなど、センターの経営状況は徐々に改善をしてきておりまして、今後も医師の確保に努めながら、この改善傾向を維持してまいりたいと思います。

 

荒木議員:公立病院であるからこそ、市民のために安全で安心した医療体制を整えていることが必要です。また、不採算といわれる分野においては、それを政策的医療して位置付け、それに見合っただけの補助金を充てることが求められているにもかかわらず、新年度予算では救急医療をはじめ高度医療など、政策的医療に対する一般会計からの繰り入れ額を大幅に削減しています。それにより、患者や職員体制に影響が及ぶことがないとは言い切れないと思います。医療現場は慢性的な人手不足のもとで、医療の高度化によりさらに大変な状況になっています。医療現場において、ミスを起こさないようにするため、必要なのはゆとりです。しかし、市長の考え方は安全性よりコストを最優先しています。そのこと自体が問題です。


  そういう状況のもとで、それぞれの病院が経営努力をしたとしても、結果としてそれが埋まらない場合については、一般会計から補填することを検討するべきと考えますが、その考えはあるでしょうか。また、国に対しこれ以上の医療改悪をさせないように市長自ら意見を言う考えはないか、あわせて見解を伺い、私の質問といたします。

中田市長:一般会計からの補填を検討すべきということでありますが、市立病院に対しましては感染症医療、小児救急医療などの政策的医療の実施に要する経費などについて一般会計からの繰り入れを行っているところであります。こうしたもの以外につきましては、民間の医療機関と同様に自らの経営努力によって、良質で安心できる医療を提供していくということが必要でありまして、損失補填としての繰り入れは考えておりません。
  また、国に対して意見を述べよということでありますけれども、今までの国に対して必要な要望などは行ってきておりまして、今後も行ってまいりたいと思っております。


  以上であります。