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Gikai 議会での質問

【2006年第1回定例会】 「請願不採択に対する反対討論」中島文雄議員(06.03.10)

 私は、日本共産党を代表して、委員会における請願10件の「不採択」に反対して討論を行ないます。

 

安全性が確認されていない遺伝子組み換え作物の栽培規制を

請願第20号は、遺伝子組み替え作物の栽培規制等を求めたものです。
  BSE問題など、食の安全が問われている中で、本市における「安心安全な農・畜産」「低農薬・有機栽培」等の推進策を講じることや、科学的に安全性が確認されていないだけでなく、生態系への影響が危惧されている農産物の遺伝子組み替え作物の栽培規制を、「神奈川県都市農業推進条例」の指針に盛り込む、意見書の提出を求める請願の趣旨は当然であり、採択すべきであります。

 

小・中学校の耐震改修工事は待ったなしの課題


  請願第26号は、早急に市内の小・中学校の耐震改修の実施を求めたもので、新日本婦人の会神奈川県本部ほか108団体から提出されました。
  本市における現在までの小・中学校の耐震改修工事の実施状況は、対象校301校中、05年度末での工事完了見込みは136校、進捗率は44.4%です。子どもたちが長い時間を過ごす場であり、また震災時等には避難場所となる学校の体育館や校舎などの安全対策は待ったなしの課題です。

2010年までとする「計画」を前倒しして、小・中学校の耐震改修工事の実施を求める請願に応えるべきであります。

 

市民の健康と命を守る国保を守れ


  次に、請願第27号および28号についてですが、いずれも国民健康保険事業に関わるもので、横浜市社会保障推進協議会ほか、それぞれ141団体、139団体から提出されました。内容は、「高齢者の国民健康保険料の軽減措置」や、「国民健康保険事業費会計への市費繰り入れの維持」等を求めるものです。


  老年者控除の廃止など税制改悪によって、本市の高齢者世帯の約60%、19万3000世帯が国保料の増額となり、4万円以上の値上げが80%にのぼるとされています。


  公的年金制度は、毎年給付額が減少し、その上に税負担の増加や国保料の引き上げが実行されれば、高齢者世帯の生活破綻の危機、保険料滞納世帯の悪化が懸念されことは、火を見るより明らかです。市長が、「国の措置」以外の「市独自の保険料軽減措置は行うつもりはない」としているのは看過できません。


  さらに、国保会計に繰り入れている現行の市負担分を6%から5.5%とし、8億円も減額することは問題です。高い保険料の軽減のためにも、一人当たりの繰入額が他都市にくらべて低い市負担分をさらに削ることは許されません。


  また、保険料滞納者に対して、本市の異常な保険証の取り上げによる資格証明書の交付は、ただちに改めるべきです。資格証明書では、医療窓口で全額支払いとなり、事実上病気でも治療を受ける権利が奪われることになります。


  本市では、昨年10月時点で資格証明書交付は3万4769世帯、お隣の川崎市では2448世帯、名古屋市ではわずか15世帯、さいたま市では1世帯も資格証明書を交付していません。他都市と比べて最悪であり、余りにも異常であります。


  資格証明書を交付され、17才の水頭症の娘と2人暮らしの母親を死に追いやった最近起きた市内の事例に、「このような世帯からも国保証を取り上げているのか」と、市に対する怒りの声が寄せられております。


  本市の異常な資格証明書交付の原因は、保険料滞納者に対する「機械的、罰則主義的」対応にあることは明らかです。大事なことは、「資格証明書を交付させない」という原点に立ち返って、滞納世帯への丁寧な対応や相談、必要に応じた減免の適用、生活再建に応じた分納計画の相談こそ求められます。


  よって、「資格証明書の交付中止」「滞納世帯の就学児童へ受診権の確保」「市費繰り入れ6%の維持」等を求める請願の趣旨は、本市の国民健康保険事業の改善・拡充にとって、緊急で焦眉な課題であり、「採択」とすべきです。

 

高齢者の住み替え家賃助成は継続を


  次に、請願第29号は、高齢者世帯等の住み替え家賃助成事業の継続等を求めて、生活と健康を守る会横浜市協議会ほか138団体から提出されました。


  この事業は、住宅確保に困っている65才以上の高齢者等に対し、住み替えに必要な家賃差額や更新料の一部を助成してきたものです。これを「3年間だけの助成期限」という見直しはすべきでありません。


  市は「事業の性格が変化したため」としていますが、請願者が訴えているように「高齢者世帯とりわけ低所得者世帯にとっては、依然として住居確保はきわめてきびしい状況」は変わりません。


  また、生活保護世帯については04年度から同事業の適用を除外してきましたが、あまりにひどい仕打ちであり、適用の復活をすべきです。

 

高過ぎる介護保険利用料の減免を


  次に、請願第30号ですが、介護保険利用料金の減免等を求めて、横浜市社会保障推進協議会ほか138団体、1024名の署名とともに提出されました。


  政府による介護保険制度の改定は、ホテルコストや食費の全額自己負担、軽度者のサービス切り捨てなど、国庫負担割合の削減をねらったものであり、「介護の社会化」という当初の理念を投げ捨てた大改悪です。


  これによる影響は、本市においても特別養護老人ホーム入所者で、税制改悪によって非課税から課税になれば、ユニット型の居住費の平均月額は8万4,000円、食費は平均で4万5,000円、年額150万円以上の負担になります。


  低所得者については、負担限度額を設定等、軽減措置がとられているものの、施設入所者の新たな負担増は大変なものになります。


  介護保険料は、介護給付費準備基金で取り崩したとしても、基準額は月4150円へと増額されます。


  介護サービス希望者が、経済的理由によりサービス利用を断念することなどあってはなりません。請願が求めているように、入所者の居住費と食費、および法での補足給付のないデイサービス等通所者の食費については、自己負担の軽減、そして社会福祉法人による介護サービス軽減措置を、全ての事業者によるサービスにも適用にすることは、本市独自によるせめてもの支援・助成策となるものではあり、請願に応えるべきであります。

 

障害者自立支援法による自己負担を軽減する市独自の助成を


  次に、請願第31号は、障害者自立支援法施行に伴う、利用料金の減免措置等を求めて、障害児者の生活と権利を守る神奈川県連絡協議会ほか141団体から提出されたものです。


  自立支援法は、昨年10月31日自民・公明の賛成で成立し、本年4月から順次施行されようとしています。「戦後最悪」ともいわれるこの法律は、障害者と家族に大幅な負担増を強い、障害が重く、サービス利用が多い人ほど負担が大きくなる応益、いわゆる定率負担1割の導入に、障害者団体などからは「自立支援どころか、自立を妨げ、生きる権利を奪うもの」と強い反対の声があがりました。施行を目前にして、いま求められる緊急な課題は、不十分ながら設定された負担軽減策の活用と、市独自の支援策の拡充です。


  福祉サービスの利用者負担の軽減は、「低所得1および2」に対する本市独自で行う全額助成の措置を3年間に限定せず、継続して実施すること、そして他の利用料減免措置への拡充も求められます。


  自立支援医療いわゆる医療サービスについては、ごく一部を除いて本市独自の助成措置がされていません。せめて低所得者層や育成医療については、市独自での支援策を実施すべきです。


  また、福祉や医療サービスの原則1割負担に加え、いままで無料だった食費等が通所で1食650円、入所施設で月4万8000円、そして育成・更生医療入院時で1食780円の新たな負担増は大変であり、市独自の支援の手を差し伸べるべきであります。


  障害者認定区分については、障害の程度と合わせ、生活実態を反映した認定や、認定に対する不服申し立てに対応できる体制の整備が求められることは当然であり、障害者の願いに応えるべきであります。

 

学校へ上がるまで子どもの医療費を無料に


  次は、請願第32号ですが、小児医療費の小学校就学前までの無料化等を求め、新日本婦人の会神奈川県本部ほか112団体から提出されたものです。
  子育ての大きな不安のひとつに、子どもの健康・病気や怪我等への対応があります。子育て支援、少子化対策等の重要な施策として、医療への負担や心配を軽減することにあることは、言うまでもありません。
  請願者が求めている「小児医療費の就学前まで無料化」「所得制限の廃止」は、子育て中の若い親たちだけでなく、多数の市民の願いであり、市医師会など医療機関の強い要望でもあります。重要で焦眉な課題であるにもかかわらず、「財政状況をみて」などとする態度は許されません。

 

生活保護世帯の「足」まで奪う特別乗車券の廃止は止めよ


  請願第33号、特別乗車券の生活保護世帯への交付継続を求めて、生活と健康を守る会ほか130団体から提出されました。
  2004年度以降、市は生活保護世帯に対する「慰問金」や水道料金の減免などの援護事業を次々と打ち切ってきました。そして、新年度から特別乗車券まで取上げようとしています。
  これが、市長の言う「社会的公正・公平」のひとつであるならば、小泉構造改革のもとで、いま大きな社会問題となっている「弱きをくじき、強きを助ける」弱肉強食の格差社会への流れと、根っ子が同じと言わざるを得ません。
  「所得の再配分、必要な福祉の給付」という「政治のいろは」に立ち返って、真の公正・公平を目指すべきであります。

 

市民サービスや利便性を損なう市バス路線の民間移譲


  次は、請願第34号、市営バス路線の存続等についてです。これは、芹が谷の町をよくする会ほか95団体が、「効率を優先させた民間移譲を拙速に行わないこと」等を求めて提出されたものです。


  昨年11月から開始された市南部方面の市営バス・民間移譲は、30、71、203、206系統の4系統で減便も伴って先行し、今年3月末には残り3つの系統の実施で、神奈川中央交通に全便移譲される計画です。その影響で他系統へも減便・廃止の影響がでています。この民間移譲の深刻な影響を受ける芹が谷地域は、マンションが増え、6つの公的病院や福祉施設が集中し、利用者も多く、交通はバスに頼るしかない地域です。
  減便による「積み残し」等も多発しており、住民に十分な説明抜きで強行している市の姿勢が問われています。


  自治体として重要な役割のひとつである公共交通事業を、効率優先による安易な民間移譲で、市民サービスや利便性を損なうことは止めるべきであります。

これをもって、日本共産党を代表して、私の請願「不採択」に反対する討論を終わりますが、「財政危機だからしかたがない」と委員会において請願を「不採択」とされた会派・議員の皆さんに敢えて申し上げます。高速道路など不要不急の大型公共事業を見直せば、この請願に託された市民の切実な要望に応えるはずであります。請願の採択を訴えて、討論を終わります。