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第137号 横浜市:寿地区のパン券・宿泊券の配布制限を検討中(06.03.30)
寿地区の現状
中区の寿地区は、わずか0.06kuの狭い範囲に簡易宿泊所(ドヤ)が密集する地域です。 横浜市では、1974年から寿地区緊急援護事業として、寿地区周辺に住んでる者を対象に、原則として寿地区の日雇い労働者など生活に困窮した人たちに、面接の上、緊急援護としてパン券・宿泊券を配布しています。利用は、1日平均パン券約900人、宿泊券約600人です。 パン券は、寿地区の指定店(4店舗)で750円分の買い物ができるというものですが、指定店は1点を除いてスーパー形式のお店のため、冷たいご飯をドヤの軒先などで食べざるを得ないという状況もあります。 宿泊券は、自立支援施設の入居待機者に対して配布され、寿地区の指定宿泊所(2005.6.1現在37軒)で使うことができ、ホームレス対策としての機能も有しています。
「平成17年度寿福祉プラザ相談室−業務の概要−」
・寿地区はかつてのような『労働者の街』としての活気も薄れ、急激な高齢化の進行とともに、高齢・障害・傷病などによる生活保護受給者が管内人口の大多数を占める『福祉の街』となっています。 ・寿地区の人口は約6500人と推定。このうち生保受給者が4900人(75%)、法外援護の宿泊券で泊まっている人約600人と合わせると約85%になります(平成16年11月現在)。 ・平成元年の調査では、生保受給者の占める割合は約27%で、15年ほどの間で大きく変化しています。 ・年齢的にも、60歳以上が地区の被保護者の50%を超え・・・寿地区の60歳というのは、土木・建築を中心とした日雇就労という職歴の人が多いことから、他の地区に比べ身体的な機能低下が顕著です。
ホームレスを突き放す冷たい見直し案
横浜市は、寿地区を取り巻く状況の変化等から事業を見直す検討を行うことを発表しました。 見直しの基本は、日々の緊急的援護からホームレス等に自立を促す援護へ転換するというもので、今年10月からの切り替えを準備しています。 現状の問題点として、全国的に他でやっていない制度なので他都市からホームレスの流入を招いている可能性があり、ホームレス状態であってもパン券だけをもらうことが可能で、パン券・宿泊券に依存して生活している層ができていることをあげています。
−寿地区緊急援護事業の見直し案の検討内容−
1.原則として食券(パン券を名称変更)と宿泊券は併せて支給し、ホームレス状態のままでは援護を行わない。 2.中福祉保健センターで面接を行った上、その人の自立方針に合わせた援護方法を選択する。 (1)常勤雇用を目指し、自立支援施設「はまかぜ」入所を希望する者→入所待機中に3回まで支給。 (2)日雇生活を希望する者→例外措置として月15日分を限度に食券支給。 (3)その他、中福祉保健センターが緊急やむを得ないと認めた者に、週2回を限度として最小限の食糧品の支給を行える。 3.対象者は6か月以上寿地区周辺での居住が確認できる者
コスト削減先にありき、あまりの冷たさ
2003年の調査によれば、横浜市のホームレスは470人、そのうち57%がきちんと就職したい、9%が行政から支援を受けて軽い仕事をしたいと願っています。行政支援が手厚く行われているとはいえない現状の中、入所までに3回あるいは月15日までしかパン券・宿泊券をもらえないという見直し案は、コスト削減先にありきのあまりにも冷たいのではないでしょうか。
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