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2006年9月市会(第3回定例会)閉会にあたって (06.09.29)
2006年9月29日
日本共産党横浜市会議員団
団 長 大貫憲夫
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1、はじめに
9月13日から開かれていた第3回定例会(9月市会)は、9月29日の本会議で、市長提出の30件の議案すべてを賛成多数で可決・成立させて、閉会しました。
自民党が提出した議員定数11削減の条例は、自民のみの賛成で否決。来春の市議選は、現状維持となる公算が大きくなったとマスコミは報じていますが、6削減を主張していた民主党の12月議会での対応など不確定要素を含んでおり、予断は許しません。
市長からの主な提出議案は、市長給料の減額条例、市立保育園4園の廃止条例、市立大学授業料値上げ、指定管理者指定議案、耐震偽装マンションの改修促進やニート対策を図るための地域支援拠点づくりなどの補正予算などでした。
議案関連質問は高野明子、一般質問は中島文雄、反対討論は柴田豊勝の各議員が行いました。
2、議案関連質問と反対した主な議案とについて
町田市長パーティー問題について、高野議員は、中田市長が自らの処分を3ヶ月減給50%としたことに関わって、「外部評価委員は市長が任命し、その意見より少し厳しい処分にしたことが、なぜ厳正な処分になるのか」とただしました。また、トップダウンなど市長の政治手法が生んだ事件だと指摘し、「再発防止をいうならば、市長のこうした市政運営の手法こそ見直すべき」と訴えました。中田市長は、「外部有識者のみなさんがどういったものを求めているのか忌憚なく出してもらうということをお願いした」「風通しがよく、職員がはつらつと働ける職場づくりをめざす」と答えるにとどまりました。
市立保育園(4園)を民営化して廃止する議案については、民営化の実施は違法と断じた横浜地裁の判決からも「(高裁の)判決が出るまで民営化を凍結することが行政の責任ではないか」とただしました。市長は、「横浜地裁の判決は到底承服できない」ために控訴したものであり、「2005年以降の民間移管は円滑に行われている」ため、引き続き民間移管を進めていく考えを示しました。
そのほか、横浜市防災会議条例の一部改定、「ニート」対策としてのよこはま若者サポートステーション事業などについて、質問しました。
(1)市長給料の減額条例
政治資金パーディー事件で、関係した88人のうち83人を条例による分限懲罰審査委員会での審議をえて処分を決定。市長を含めた特別職5人は、特別職に対する処分に関わる地方自治法施行規定を準用しての懲戒処分審査会や、「横浜市吏員懲罰審査会」を設置して処分を行い、法的根拠と客観性、透明性を確保すべきものを、それを避け、外部の審査委員会を自分で人選して、その評価を基に自分の処分を決定。お手盛り処分そのものです。事件の要因を「組織風土が一人ひとりの職員の感度を鈍らせた」と決めつけ、市長の責任を職員の責任をすりかえていることも問題です。
(2)日野保育園等4園を廃止する条例について
今年の5月、横浜地裁は、04年4月に強行した柿木台保育園など4園の、民営化手続きを「児童福祉法の裁量権の逸脱・乱用」「保護者の同意のない廃止は違法」と断罪、下された判決を真摯に受止め、十分な検討もしないで、引き続き08年度も4園を民営化することは、何がなんでも「民営化ありき」とする行政手法で、撤回すべきです。
(3)東戸塚西地区の地区計画について
西A-1地区を100メートルのビル建設を認める地区計画に対して、東戸塚駅を挟んだ東側の「特定街区地区」の高層マンションに住む住民から372通の意見書が提出されました。その内370件は反対意見で、その主な理由は眺望権の確保という問題です。街づくりは住民参加で進めるべきです。
(4)「危機管理監」を横浜市防災会議の副会長に任命することについて
「危機管理監」になぜ自然災害の専門家ではなく、公安警備・国の情報機関の部署を担ってきた高級警察官僚をすえたのかが問題です。「国民保護法計画」の具体化にための司令官として期待したものであり、災害から市民の命を守る立場からの選任でないことは明白です。
(5)横浜市立大学への授業料の値上げについて
現在、高等教育の無償化が世界の流れです。今回の授業料の値上げは、市立大学が独立行政法人化されたことなどを理由に、一般財源からの大学運営交付金を毎年削減し、5年後には交付金をゼロにするためのものです。格差と貧困の拡大は、市大の学生やその保護者を取り巻く環境にも襲いかかっています。しかも、物価高騰もないなかで客観的な授業料値上げの理由はなく、教育の機会均等の確保という点からも授業料値上げの正当性はありません。
3、一般質問
中島文雄議員が税制改悪による高齢者の負担軽減、市営バス廃止計画の見直し、市立高校教育改革答申会議の「答申」について、質問しました。中島議員は、自民・公明による税制改悪によって、65歳以上の各種控除が廃止され、住民税が数倍から十数倍になり、それに伴って国民健康保険料や介護保険料などが「雪だるま」式に負担が膨らみ、高齢者の生存権をもおびやかす大問題になっている実態を告発。これら負担増から市民のくらしを守るために、国保料や介護保険料の軽減措置の拡充、市独自の福祉サービス利用が減免から除外される影響への緩和措置等の実施を求めました。市長は、「経過措置や緩和措置を今後の状況をみながら判断していきたい」と答えました。
市営バスの58路線に及ぶ廃止等の見直し計画について、「公営交通の使命を投げ捨てるような今回の見直しをなぜ行うのか」「来年度から一般会計補助金をゼロにするとしているが、補助金を全額カットして公営交通を維持できると考えているのか」と、市長に見解を求めました。さらに、交通局が「補助金を打ってもらえば廃止しないで済む」と住民説明会で述べていることから、「必要な補助金を打っても市営バス路線の存続を求める市民の切実な要望に応えるべきだ」と求めました。市長は、市営バス事業のあり方に関する答申に基づいて、運営補助に頼らない自立した事業運営を行うために、将来にわたって継続的に維持できる路線網へ転換すると回答。「確保すべきバス路線の一定の水準やその維持方策に関する内容を早期に取りまとめて公表したい」と答弁しました。
市立高校教育改革については、行政の教育介入を露骨に表した推進会議の「答申」を批判するとともに、廃止した定時制高校の復活と新たな拡充策を求めました。
(各政党の主な特徴)
自民党・・・横浜市教育委員会が策定中の「教育ビジョン」に関わって、徳育が軽視されたのが戦後教育の問題点と、教育基本法を批判。町田市長選の政治資金規正法違反事件でつまずいた中田市長に対し、ひるまず「改革」をすすめよとエールを送る。
民主党・・・市営バス事業に「民間並の経営」を求め、路線廃止を強行する市長を応援。
公明党・・・市民サービスの負担増の軽減に言及、市長は「低所得者対策が必要」と答弁。福祉切り捨てを自民と一体になって行っていることを覆い隠すことに躍起。また、市バス路線廃止問題を取り上げ「反対のための反対運動」と住民運動をやゆし、その非民主的体質を露わにする一幕も。
4、請願について
(1)市会常任委員会に傍聴席の設置を求める請願、(2)後期高齢者医療制度の創設に伴う保険料負担の改善等を求める請願、(3)産業廃棄物焼却施設建設計画の凍結を求める請願は、いずれも自公民などによって不採択に。
(3)の請願は、金沢区幸浦1丁目に日量372トンという大規模な産業廃棄物焼却処理施設建設計画に対して、窒素酸化物排出計画目標の50ppmを30ppm以下に引き下げること、金沢区の児童の「ぜんそく被患率」が市内で一番高いため、その原因究明を行い大気汚染との因果関係が明らかになるまで、施設建設の許可をしないことなどを求めています。市が今回の大規模焼却工場建設に土地の売却から関与していたことからしても、責任をもって、ぜんそくとの因果関係を明らかにすべきです。
(4)市の保育所施策に関わっての3本の請願は、いずれも賛成少数で不採択とされました。市立保育園の民営化にあたって、世田谷区の例を参考にし、本市でも「民営化ガイドライン」等の作成を求める請願については、自公民ネットは、「今ある本市の民営化方針と遜色がなく、作る必要はない」とする当局説明を了承。世田谷区のガイドラインは、保護者の理解や協力は絶対必要という基本を踏まえて策定されたものです。
(5)鶴見区の障害者団体からの約3,500人署名の市バス18系統の存続を求める請願は、継続扱いに。採択されなかったことは、残念ですが、運動の広がりと高まりが議会に反映した一例です。
以上
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