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【06.04.10】横浜市議団が「中央浩生館」「はまかぜ」を視察

 横浜市には、ホームレスの方たちにパン券・宿泊券を配布する制度がありますが、この配布制限が検討されています。
 日本共産党横浜市議団は、ホームレスの自立支援対策や自立支援施設、更正施設はどうなっているのか、その実態を調査するため、4月7日に更正施設横浜市「中央浩生館」、10日に横浜市ホームレス自立支援施設「はまかぜ」を視察しました。視察には、荒木由美子議員(中央浩生館、はまかぜ)、高野明子議員、関美恵子議員(中央浩生館)、柴田豊勝議員(はまかぜ)が参加し、事務局員が同行しました。


更正施設横浜市「中央浩生館」

浩生館の前で、前左から関議員、高野議員、荒木議員、後左から中村課長、細貝施設長  ホームレスだった方たちのうち、アルコール依存症や精神障害、身体疾患などにより、一人で生活するのが困難な方の自立を支援するのが、「浩生館」です。
 南区中村町にある「浩生館」は、築40年以上とは思えないほど手入れが行き届いてきれいな4階建ての建物で、社会福祉法人横浜市社会事業協会が運営しています。

箸のセットの袋詰め作業  入所定員は68名、対象者は60歳未満の男性で、生活保護を受け、入所が必要とケースワーカーに判断された人です。入所者の平均年齢は50.5歳、平均入所期間は7.2年ですが、30年以上入所している方もいるそうです。利用者の主疾病は、統合失調等47%、アルコール依存症15%、内科疾患15%、脳出血等3%となっています(2006年1月1日現在)が、アルコール依存症の方は2割に抑えているそうです。

入所者は要望や苦情などを書いてポストに入れ、これでトイレが改善されたそうです 入所者は、施設内で規則正しい生活を送りながら、それぞれの障害や疾病に適した方法で指導や治療を受け、地域作業所での作業や就労実績などをふみ、アパートなどでの自立した生活に向けて生活していきます。「入所者が自立できるようになり、引越しの手伝いをする時が一番うれしい」という言葉に、この施設の存在意義を感じました。

 施設長から説明を受けた後、施設内を見学させていただきました。居室は4人部屋、ベット回りの狭い空間に私物が整理整頓され、洗濯物が干してあったりして、生活が感じられます。入所者の方々は、明るい表情で、施設内の作業室で部品の組み立てやお箸のセットの袋詰めなどの作業を行っていました。


横浜市ホームレス自立支援施設「はまかぜ」

左から、荒木議員、柴田議員、工藤施設長 今夜寝る場所も食べるお金もないというときに受け入れてくれるのが、中区寿町の「はまかぜ」です。「はまかぜ」は、ホームレスに対して一時的な宿泊場所を提供するとともに、生活指導や就労援助等を行い、自立を支援することを目的とし、社会福祉法人神奈川匡済会(きょうさいかい)が運営管理者として運営しています。
 定員は226人(内女性20人)で、施設長、事務員、生活指導員、看護師の計22人の職員のほか、ハローワークから2人が出向して就職斡旋にあたっています。

広いお風呂で路上生活の垢を落としてさっぱりと ホームレスの方は、お風呂に入って衣服を着替えてこざっぱりとすると、それだけでもう路上生活に戻りたくないという気持ちになる人が多いそうです。温かい食事を食べ、一晩寝てから面接や健康診断、そして就労相談となります。施設長さん自らがバリカンを握り、散髪することも多いそうです。部屋は4人あるいは6人部屋で決して快適な住環境というわけではありませんが、個室にすると孤立し、社会復帰が難しくなるそうです。
 最上階の7階には、常勤就労者が入所しています。半年間「はまかぜ」から仕事に通い、お金を貯めてアパートを借り、自立へと歩んでいきます。4〜6階には日雇い労働やしばらく休養をとる人などが入所。2階の事務所の前が女性用の部屋です。

普通二種免許がとれる国の制度や各種技能取得の案内などが掲示されていました 様々な事情からやむを得ず路上で生活をするようになった方々は孤独で、頑張っても喜んでくれる人がいないということから、せっかく就職できてもお酒やギャンブルに走ってしまう人も少なくないとか。施設長は「以前は仕事先での食事代としてお金を渡してもワンパックに代わると思ったこともあったが、今は信用して一週間分の食事代を渡している。自立したいと思っている人にはとことん支援する。ホームレスの問題は個人だけの問題ではなくて仕事がないという社会の問題」とお話しされていました。
 「はまかぜ」は、お酒は一切禁止です。お酒を飲んだら「潔く退館」。お酒好きの人にはちょっと厳しいかなという感じですが、それくらい我慢できずに自立ができるかということでしょうか。

 残念ながら、パン券・宿泊券に依存し、稼いだ現金はパチンコにという人もいる一方、パン券・宿泊券がなくなったら「川に浮く人も出てくるでしょうね」(浩生館職員)という現状も。ホームレスの中には、アルコール依存症や障害認定レベルぎりぎりで自力で生活していけない人も多く、こういう人たちの最低限の生活・生存権を守るために、他に代わる施策が整っていない現状ではパン券・宿泊券は必要なものではないでしょうか。


パン券・宿泊券についての記事は、下記をご覧ください。
横浜市会ほっとライン第137号 横浜市:寿地区のパン券・宿泊券の配布制限を検討中(06.03.30) 
「中央浩生館」についての記事は、関議員および荒木議員のホームページにも載っていますので、ご覧ください。
関美恵子議員ホームページ
あらき由美子ホームページ

 

 

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