議会での質問(詳細)

2017年2月14日

■「現年度議案関連質問」 かわじ民夫議員(2017.2.14)

◎質問と市長・教育長の答弁は次の通りです。なお、実際には質問と答弁がそれぞれ一括して行われました。

かわじ民夫です。日本共産党を代表し、今定例会で上程された議案に関って質問してまいります。

教育長、やっと金銭授受“いじめ”と認定

 質問に先立ち、昨日の岡田教育長が記者会見した原発避難生徒のいじめ問題について、触れさせていただきます。
 岡田教育長が金銭授受もいじめと認定されたことに対し、被害生徒の保護者は、「やっと謝罪をしていただけたという思いしかない」とコメントされています。
 市長、教育長に被害生徒の苦痛に寄り添う姿勢があったなら、こんなにも対応が遅れることはなかったはずです。
 党市議団として、市教委の手による内部検証と再発防止策が、被害生徒、保護者の願いにそったものになるよう、引き続き必要な取り組みを行うことを表明するものです。

限界にきている市立保育園の民間移管はやめるべき

 それでは質問に入ります。
 最初は市第134号議案、横浜市保育所条例の一部改正についてです。議案は、横浜市菅田保育園など市立3園を廃止するための条例改正です。
 横浜市は2018年4月に神奈川区の菅田保育園、金沢区の並木第2保育園、栄区の上郷保育園、瀬谷区の下瀬谷保育園の4園を民間移管するとしていました。しかし、上郷保育園は、移管先としていた社会福祉法人・白梅福祉会から、辞退の届け出があり、移管園は3園となりました。白梅福祉会の辞退理由は当初予定した施設長及び主任保育士の就任辞退によるもので、それぞれ労働条件等で、合意が得られなかったとのことです。
 市立保育園の民間移管は、2004年度から始まり、125園あった市立保育園は、現在84園にまで減ってしまいました。さらに2024年度には54園になるまで減らすとしています。民間移管の実施に当たっては「保育の質を確保し、保育サービスの向上が図られるよう、優良な法人を選考するとともに、移管までの十分な準備時間を確保」することを基本的な考えとしています。そのための条件として、施設長については、次の3つのいずれかになるよう求めています。その1は、社会福祉事業の経験15年以上、その内、認可保育所経験3年以上。2つは、認可保育所での保育経験12年以上。3つは、社会福祉事業の経験10年以上、その内、認可保育所施設長経験3年以上です。
 常勤保育士については、2つの条件を示しています。1つは、保育経験10年以上又は法人が運営する保育所等での保育経験が7年以上の保育士を2人以上確保する。2つは、保育経験5年以上の保育士を3分の1以上とすることです。また、移管までの十分な準備時間の確保の条件では、引き継ぎ期間は横浜市が指定する職員として施設長・保育士・調理員等配置し、移管後の保育の安定性の面から施設長、主任保育士は原則3年以上継続勤務することになっています。
 今回の白梅福祉会が、新たな園長や主任保育士を確保できなかった背景には、深刻な保育士不足、とりわけベテラン保育士不足という厳然たる事実があるのです。これまで2園の移管を受けいれてきた市内のある法人理事長は、「今、5園運営している。移管園や新園開設の施設長や主任保育士は既存園から移ってもらってやってきた。ベテラン保育士の抜けた穴を埋めるのには本当に苦労した。やむなく若い人でやりくりもしてきた」と語っています。
 現在、横浜市において、民間移管された保育園は42園で、市内法人・市外法人それぞれ21園です。受入れ園においては当初、2年間は市内法人がほとんどでしたが、それ以降は、市外や県外の法人に頼らざるを得なくなっています。
 横浜市は、待機児童解消にむけて、急ピッチで認可保育所を設置してきました。当然のこととして、保育士確保にどの法人も苦労をしています。ですから、民間の認可園の設置基準より厳しい保育士配置基準を求められている公立移管園に手をあげる市内法人が少なくなるのも当然の成り行きです。
 上郷保育園受入れ予定の白梅福祉会も、民間移管に応募したものの、結果として、応募要件をクリアできませんでした。ベテラン保育士の新規採用の困難さを直視できずに、この法人を選定した市の責任も問われます。
 また、2015年に旭区の中尾保育園の移管を受け入れた大分県の社会福祉法人・睦福祉会では、経理担当者が配置できず、給与の遅配や残業代の未払いなど、ずさんな経理により、保育士の半数以上が退職するなど、運営が混乱しました。このことは県外事業者が市内に定着して、安定した運営をすることの大変さを物語っているのではないでしょうか。
 また、本市で認可保育園3園を運営する、兵庫県芦屋市に本部を置く社会福祉法人夢工房では、法人理事長とその妻による、1億8500万円もの私的流用と補助金不正支出が明らかになりました。3園のうち、1園は移管園です。この法人の内部検証を行った委員会は、保育内容に関しても「保育士に保育以外のところに目をむかせた結果、保育士たちも疲弊している。このような状況では良い保育ができるはずもない」と厳しい指摘をしています。
 こうした事例においても民間受入れ希望法人がない中で、いとも簡単に県外法人を選定した市の責任が、ここでも問われています。無理やり民間移管を進めた結果、招いた事件と言わざるを得ません。
 今や、施設長や主任保育士などのベテラン保育士の確保が難しい状況にある中、市内での受け入れ法人は限界にきている状況です。それをカバーする市外法人では、不正経理があっても、監査は園だけで法人本部には及びません。こども青少年局では、こうした事態を受けて、年4園の民間移管ペースを、2014年度から4年間は、年2園へとペースダウンしました。しかし、2018年度から4園ペースに戻し、あくまで2024年度54園構想の実現にこだわっています。現在、保育サービスが安定してできている市立保育園を民間法人に強引に移管することの合理的理由は、今や皆無です。これ以上の民間移管をやめるべきです。市長の見解を伺います。

林市長:かわじ議員のご質問にお答え申し上げます。
市第134号議案についてご質問いただきました。民間移管の今後の方針についてですが、市立保育所民間移管事業につきましては、現在のところ一定数の応募法人は確保できております。引き続き保育所利用の皆様の多様なニーズに迅速且つ効率的に対応するため、現行の事業計画に沿って着実に事業を進めてまいります。

保育士の処遇改善として、賃金アップに確実に反映させよ

 次は、市第148号議案、平成28年度横浜市一般会計補正予算第4号、保育に関わる施設型給付費及び保育・教育施設向上支援費の増額のうち、国が2016年度人事院勧告をうけて保育士の処遇改善分として増額補正したことに伴う措置についてです。
 現在、保育労働者の賃金は、全産業平均より月約10万円も低く、そのことが、保育士不足の最大の原因になっています。保育士の低賃金は、国の基準が低すぎるからであり、認可保育園の運営費、いわゆる公定価格を算出する際の人件費が低すぎるのです。 
 今回の措置では、低賃金の解消には、ほど遠いといわざるを得ませんが、処遇改善自体は歓迎するものです。しかし問題があります。それは、保育士にこの金額が上乗せ分として、賃金アップされる保証がないことです。上げるかどうかは施設側の裁量にゆだねられているからです。
 市内の保育園で保育運営費が、本来の目的につかわれていない問題点については、私達党市議団は、かねてより指摘し、その改善を求めてきたところです。その典型が先に挙げた夢工房です。夢工房の2012年度の事業活動収支内訳表によると市内3園の事業収入は5億6千万円、事業支出は3億9千万円となっています。事業収益率は30%という異常さです。この年度は、3億5,500万円を市内3園から本部に持ち出しています。この高収益は、保育現場での必要以上の経費節減によるものであり、その結果、職員の待遇低下や子どもの保育内容の貧困さを招いていることは必至です。また、株式会社が運営する園での事業収入に対する人件費の割合が、社会福祉法人とくらべて異常に低いことが保育の質の低下につながっていることにも警鐘を鳴らしてきました。確実に保育士の人件費アップ等の処遇改善につなげる市独自の施策を打つことが不可欠です。ちなみに東京都では都独自の思い切った処遇改善をすすめると報じられており、神奈川など近県の保育士が東京都に流れるといわれています。
 そこで、安定した保育質の向上にとって、保育士の処遇改善は喫緊の課題であり、給付される支援が、最大限処遇改善につながるよう、事業者への指導を強めとともに仕組みをつくることが待ったなしあり、現行の賃金改善確認書では不十分です。また、東京都のように、市としての独自施策を打ち、保育士の処遇改善を積極的に行うべきですが、市長の決意を伺います。
 さらに、待機児解消、安定した保育・質の向上に向けて、保育士等の処遇改善は最優先の課題です。そのためには、補助金アップではなく、国の公定価格の抜本的引き上げがどうしても必要です。そのことを国に強力に求めるべきだと思いますが、伺います。

林市長:市第148号議案についてご質問いただきました。保育士の処遇改善についてですが、28年度分の人事委員勧告の増額分については、国から確実に保育士等の給与に反映させるよう求められております。本市としても給与に反映させるよう保育所等に周知してまいります。また28年度は更なる処遇改善を図る目的で、独自に賃金改善分の上乗せを行っていきます。
 国に対する要望についてですが、これまでも保育士の処遇改善に対する要望を行い、国において直接給与改善が図られるよう、制度が拡充されてきました。国の処遇改善等、加算についてはキャリアアップの取組や賃金改善計画を策定し、実際に賃金改善を行うことを条件としておりまして、確実に給与に反映される仕組みになっております。今後も必要に応じて引き続き国に要望してまいります。

緊急輸送道路の廃止は、防災対策の後退であり、建設費用の無駄使いだ

 次は、市第140号議案、道路の認定・廃止についてです。
 質問は、市道高島台302号線の一部廃止に関わる案件です。
 みなとみらい21地区の20街区で多目的ホール・会議室を有するコンベンション施設と民間ホテルを整備する事業の敷地が足りないとして、所管局の文化観光局は、20街区を囲む南側と東側の市道の一部の廃止を道路局に提案、道路局はその提案を受け入れたものです。
 当該道路は、2008年に港湾道路として供用開始、東日本大震災の起きた2011年に、神奈川県緊急輸送道路ネットワーク計画等策定協議会において緊急輸送路として計画され、本市が追加指定し、翌・2012年に市道高島台第302号として認定されています。20街区の地先には、みなとみらい21地区の耐震バースがあります。この耐震バースは、地震等の災害時には緊急物資輸送などの役割を担う施設です。20街区の北側を走り、耐震バースにつながる港湾1号線は、東日本大震災前に緊急輸送道路に指定されています。発災時に岸壁から災害支援物資を輸送するには、道路1本ではネットワークにならないことから、港湾2号線を緊急輸送道路として、東日本大震災後に追加指定したわけです。
 市は、指定解除に伴う緊急輸送の確保について「港湾1号線のみで、十分に輸送機能を果たす」とし、「新たなMICE施設の敷地中央に設ける荷さばき通路を運用する」としています。緊急輸送路の役割は、「地震直後から発生する緊急輸送を円滑かつ確実に実施するため必要な道路であり、道路の耐震性が確保されているとともに地震時にネットワークとして機能することが重要である」とされており、1号線と2号線とが接続されることが、一層その機能を高めるものです。2号線の廃道は、緊急輸送道路の機能を損ない、防災・震災対策の後退であることは明白です。
 そこで、文化観光局からの申請に基づき、防災計画に位置付けられた緊急輸送道路の指定解除の提案に対して、防災計画を所管する危機管理監が、「ノー」といわないのは、職責放棄と言わざるをえません。危機管理監の所見を伺います。
 道路局は、道路管理者として、今回の市道廃止を提案するに至った法的根拠は何でしょうか。道路法10条では、市長は「一般交通の用に供する必要がなくなったと認める場合においては廃止できる」とあります。この規定に照らせば、一般通行に使用中の道路は、廃止の対象にはなりえないことは明らかです。港湾2号線は今も一般交通に供されています。この道路を、市の事業のためとして、恣意的に廃止することは、この10条に反すると思いますが、市長の見解を伺います。
 さらに、港湾2号線は多額の資金を投入して建設した高機能の公共施設です。廃道することは、道路建設に要した費用が無駄になることです。誰がこの責任をとるのでしょうか、お答えください。

林市長:市道路線廃止を提案する法的根拠についてですが、道路法第10条は、市道について市長は、一般通行の用に供する必要がなくなったと認める場合においては、当該路線の全部または一部を廃止することができるとされております。また、当該路線については横浜市道の認定、廃止および区域変更基準第八条第一項第三号に規定する、開発行為等で不要となった道路に該当し、同じく第九条に規定する廃止の要件を全て満たしていることから、今回、廃止の提案をさせていただいています。なお、当該路線は20街区が分割した土地利用を図れるよう市道認定したものであり、新MICE施設整備にあたり20街区を一括で土地利用することとしたため、市道認定の意義が失われています。
 緊急輸送道路に指定解除後に市道を廃止すべきとのことですが、緊急輸送道路の指定解除については、横浜市道の認定、廃止および区域変更基準第九条の廃止要件には直接関係はありませんが、本市として緊急輸送道路の廃止は問題がないと判断し、神奈川緊急輸送道路ネットワーク計画等策定協議会に申し入れ、手続きを進めております。

立花危機管理管:市道第140号議案について、わたくしに質問頂きましたのでお答えいたします。
 港湾二号線の緊急輸送道路指定解除の考え方と、その判断についてですが、港湾1号線が緊急輸送道路として引き続き残ることから、必要な機能は維持されておりますので、市の危機管理上も問題がないと判断しております。以上ご答弁申し上げました。

第2質問

かわじ議員:緊急輸送路についてですが、港湾一号線が緊急輸送路になったその後、港湾2号線がなったのに、それは、新たな機能強化をするためにつくったものをあえて、なぜ、そこを無くすのか、質問に対して答えを得られた思いではありません。再度、伺います。
 質問は、この緊急輸送路についてです。緊急輸送路は総務局の危機管理室が所属する本市の防災計画に示されています。この事は、緊急輸送道路の所管は危機管理室になるものと考えます。しかし、緊急輸送路の指定にも解除にも危機管理室は一切、事務手続きに関る機会がありません。これは、防災計画の執行体制に欠陥があると言わなければなりません。市長の見解を伺います。以上で質問を終わります。

林市長:緊急輸送道路指定解除についてですね、今のかわじ先生のご質問、危機管理監が関与していないというふうなご質問でございましたけれども、こののちにおいてもですね、危機管理監は色んなケースの場合に一緒に協議をしたりするので全く問題はないかと考えております。以上お答え申し上げました。

不発弾が見つかった子安小学校の移転先土地調査費等は、地権者が負担すべき

 次は市第147号議案 子安小学校移転新築工事・第2工区建築工事請負契約締結についてです。
 議案は、子安小学校の通学区域内におけるマンション建設等により、5月1日現在、970人も在籍している児童数のさらなる増加が予想されるため、それに伴う児童受け入れ策として、移転する、新校舎を建設する工事請負契約を締結しようとするものです。
 移転先の土地は、三菱地所レジデンスが所有しています。その広さは、現敷地の1.5倍です。この土地と同じ価格の土地を横浜市が提供する覚書を三菱地所と交わし、その一部に現子安小の敷地を充てます。いわゆる等価交換で、現金は動かしません。また、覚書では、開校時まで三菱地所の土地を横浜市が賃借することを謳っています。
 横浜市は、当該土地の賃借料として、月額約2600万円を三菱地所に支払っています。それは現在、市の土地には小学校として使用しているため、等価交換が実行されていないからです。賃借料は、工事完了の2019年3月までの3年11か月で、総額12億円にもなります。この土地は、面積約1.6ヘクタールで、市の財産評価審議会の評価額は51億円です。
 そこで、学校予定地確保は等価交換方式でなく市債を発行しての購入方式にすれば、地代としての12億円は出さなくて済むものです。コスト感覚がなかったと言わざるを得ません。林市長の見解を伺います。
 子安台地域はアジア太平洋戦争当時に、高射砲陣地がおかれ、地域周辺は不発弾や焼夷弾等の危険物が集約された地域です。校舎建設に先立ち、横浜市は、三菱地所の土地が安全か確認の調査を行ったところ、焼夷弾2発が発見され、処理費用を含め2600万円を教育委員会が支出しています。土地の等価交換契約において、事前の調査やその処理費など、原因者である土地所有者が負担するのが当然ではないでしょうか。今回、覚書では、調査費用を市教育委員会が負担するとしたものですが、事前調査と安全対策費の全額を横浜市が負担するといういわれはありません。この覚書を見直し、費用負担を三菱地所に求めるべきだと思いますが、岡田教育長に伺います。
 本案件については、三菱地所は提供する学校予定地の代替地として、現在の子安小学校跡地を等価交換の条件にしています。子安小学校跡地は子安駅前にあり、交通利便性にも優れ、評価は高い土地です。三菱地所は交換する土地でさらに不動産事業の展開をもくろんでいるものと思われます。
 三菱地所は社会的責任として、学校移転地に積極的に協力するべきではないでしょうか。その責任も負うことなく利益優先の三菱地所の言うがままにことを進めた教育委員会の姿勢は、市民の利益や思いに逆行するものです。
 本市と三菱地所との正式契約はこれからです。方針を再考を求め質問を終わります。

林市長:次第147号議案についてご質問いただきました。等価交換方式ではなく購入方式にすべきとのことですが、子安小学校の移転新築工事の事業用地については、土地所有者から土地交換での取り引きの申し出があり、現在協議を進めています。本市としても新たな土地購入のための負担等軽減できることから現在の手法が妥当と判断いたしました。

岡田教育長:市第147号議案についてご質問いただきました。調査費用の負担の見直しを求めることについてですが、子安小学校の通学区域内では、今後もさらに児童が増加する見込みであることから、抜本的な対策を図るため、30年度の供用開始目指し、移転新築工事を進めております。移転先での地中埋設物調査などは、移転新築工事の一貫として行うものですので、教育委員会の責任のもとで実施する契約となっております。以上ご答弁申し上げました。

 

  • 2017年 市民要望アンケート

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