議会での質問・討論(詳細)
2021年3月4日

■医療局・医療局病院経営本部【白井まさ子文章質問】3/4

日本共産党 白井 正子 委員

1 医療機関のコロナによる減収への直接的な補てんについて

白井委員:(1)日本病院会・全日本病院協会・日本医療法人協会の調査で、 2020 年10月から12月の期間に外来患者数、入院患者数の減少が継続 している、厳しい経営状況を反映しコロナ受け入れ病院の4割強が、冬の賞与を減額支給したと報告があります。また、日本医労連の2020年11月調査で、関係団体のすべての病院で受診控えの影響による大幅赤字が継続していたとされています。市内の医療機関も従前からの経営困難に加えて、コロナ患者受け入れの有無にかかわらずコロナ禍による急激な経営悪化が推測できます。経営の安定化と職員の賃金改善が一体的に進むよう、減収への直接的な補てんを国へ求めることが必要ですが、見解を伺います。

医療局:1)「減収への直接的な補填を国に求めるべき」についての見解

市内の医療機関では、上半期の受診控えなどにより患者数が減少しましたが、下半期に入り、回復傾向が見られます。特に新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている病院では、新型コロナウイルス感染症緊急包括支援交付金や本市の支援などもあり、経営状況は 対前年比でプラスになっている病院もあると聞いています。一方、インフルエンザをはじめとした新型コロナウイルス以外の感染症患者の激減もあり、経営状況は厳しい面もあると考えられます。

医療機関の経営の問題は、全国的な課題であり、国としての対応が必要なため、既に指定都市市長会の提案等の機会を捉え、国に要望しています。

2 コロナ回復患者用空床確保料補助について

白井委員:(1)新たに入院する患者数は減っていますが、コロナ陽性で入院後、陰性となって退院基準を満たしても体調が回復せず、入院の継続が必要な場合があります。入院患者の転院調整がスムーズになるよう、回復患者用空床確保料補助など国へ求めることが必要と考えますが、伺います。

医療局:(1)「回復患者用空床確保料補助などを国に求めるべき」についての見解新型コロナウイルス感染症から回復し、引き続き入院管理が必要な患者さんを受け入れた場合の支援として、国では診療報酬に1人1日当たり17,000円の上乗せがなされており、既に一定の支援が行われています。本市では、こうした支援も踏まえ、横浜市病院協会の協力も得ながら、回復し、引き続き入院管理が必要な患者さんの療養やリハビリテーションを行う「後方支援病院」の確保を進めています。

3 市民病院での救急対応医師の増員について

白井委員:(1)市民病院での救急車搬送受入れ件数の目標値は、2020年度6000件2021年度6550件、2022年度7000件とされており、救急受入れ件数の増加に見合う人員の確保を求めてきたところ、2021 年度は、救急受け入れに対応する医師の体制強化及び長時間労働の解消となることを期待して医師8名を増員しています。引き続き救急診療科の医師増員を求めます。見解を伺います。

医療局:(1)「救急診療科の医師を増員すべき」についての見解救急診療科については、救命救急センターの機能強化を図りながら、働き方改革にも対応できるよう、引き続き必要な医師の確保に取り組んでいきます。

4 パートナーシップ制度の趣旨に沿った対応について

白井委員:(1)市立病院において、病状説明、手術や検査の際の同意に関する扱いを明文化し、公表すること。また、パートナーシップ制度の趣旨に沿って、その内容に、説明・同意確認の対象者として、本人以外の代理人には同性パートナーも含まれることを明記することを求めます。同性パートナーも含めて対応していると聞いていますから、そうであれば、明記することが自然です。見解を伺います。

医療局:1)「市立病院において、病状説明、手術や検査の際の同意に関する扱いを明文化すべき」についての見解

市立病院では、同意書等への明文化は行っていませんが、患者さんからの申し出があれば、同性パートナーへの病状説明を行っています。また、手術等の同意は、本人の意思によることが原則ですが、患者さんの意識がない場合には、同性パートナーを含め、個々の状況に応じて、可能な限り患者さんの意思を尊重できるよう対応しています。

5 地域医療構想について

白井委員:(1)2 0 1 6 年策定の地域医療構想では、2025 年に回復期病床と慢性期病床が不足すると見込み、既存の高度急性期病床と急性期病床を回復期病床、慢性期病床へ転換し増床するとしています。医療機関が増床を計画する場合、市が医療機関の増床計画を審査し、選定する仕組みにより必要な病床機能を確保するとされています。 2020 年 10 月の 602 床分の公募では、対象とする病床機能として回復期・慢性期機能の病床に加えて感染拡大時に感染症の患者さんを受け入れる病床という条件を付けています。感染症にも対応できるように病床を確保するためには、高度急性期病床・急性期病床も回復期病床・慢性期病床も両方必要となりますから、地域医療構想そのものを両方拡充の観点で見直すことが必要です。見解を伺います。

医療局:1)「高度急性期病床・急性期病床及び回復期病床・慢性期病床の両方を拡充する観点で見直すべき」についての見解 平成 28 年に 神奈川県が策定した地域医療構想では、機能別の必要病床数を積算していますが、「よこはま保健医療プラン」では、本市の実態に合わせ て独自に病床数を推計しています。この中で、2025年に高度急性期病床は 3,633床、急性期病床は 9,273床が 必要と推計していますが、令和元年度の各医療機関からの病床機能報告では、それぞれ 4,535床、10,808床であり、高度急性期・急性期の病床数は充足していることから、地域医療構想調整会議等での意見を踏まえ、現状では確保すべき病床機能を見直す予定はありません。しかしながら、今後とも、感染症対応など社会情勢の変化を慎重に見極めながら、必要な病床機能の確保を進めていきます。

6 医師・看護師の増員について

白井委員:(1)本市における人口10万人に対する医療従事者の状況は、 2016年の医師数226.3人・看護師数702.8人、全国平均は251.7人・905.5人で、医師数・看護師数とも全国平均を下回っています。保健医療プラン2018の中間見直しにあたっては、今回のコロナに加え今後の新たな感染症にも対応できるよう、医師・看護師を増員する必要がありますが、見解を伺います。

医療局:(1)「今後の新たな感染症にも対応できるよう医師及び看護師を増員すべき」についての見解医師については、人口10万人に対する 数が全国平均を下回る一方、人口構成や医師の年齢等を加味して国が示した医師偏在指標によると、本市は全国の二次保健医療圏の上位3分の1に当たる「医師多数区域」に該当するところですが、将来の医療需要を見据えた計画的な病床整備や新たな感染症への対応など、地域の医療ニーズに応じた必要な医師の確保について、医療関係団体等と連携しながら取り組んでいきます。看護師については、令和元年度に本市が行った「看護職員の確保に関するアンケート調査」の結果を見ると、回答のあった市内病院における平成 30 年度の看護職員の採用数は採用目標数を上回っている状況にありますが、医師と同様、医療政策上必要となる看護師が確保できるよう、引き続き、看護学校の運営支援や市内病院における新卒看護師の採用促進等に取り組んでいきます。

7 緩和ケアについて

白井委員(1)緩和ケア病床のある病院は2020年3月末時点で、市内に9病院181床あ りました。2020 年度に新市民病院開設時に5床増え、民間の1病院の整備により20床の病棟が開設しましたが、市立みなと赤十字病院で25床あった緩和ケア病棟は現在、新型ウイルス感染症対応のため一時休止し、入院対応を一般病棟にて実施しています。民間の1病院の整備には本市の整備費補助が入っていると聞いていますが、2021 年度は新たに緩和ケア病棟を開設する病院への整備費補助をなくしています。入院医療から在宅医療への誘導と見えます。2018年度から行われた、緩和ケア病棟のあり方や在宅での療養を含めた体制構築に向けた検討会の議論によるものと聞いています。知的障害のある方から、がんと診断された高齢の母親を自宅で看取ったお話を伺っています。在宅を希望したとしても、家族構成にしても住宅事情にしても、在宅で納得できる緩和ケアが受けられる条件のある方ばかりではありません。検討会において、市として国による医療費抑制政策を示したうえで、市民のリアルな生活実態を示さないままの議論になったのではないかと懸念されます。本市において緩和ケアにおける一律な在宅医療への誘導があっては問題です。見解を伺います。

医療局:(1)「 緩和ケアにおける一律な在宅医療への誘導は問題である 」についての見解

緩和ケア病棟の整備費補助については、神奈川県地域医療介護総合確保基金による補助制度と対象が同一であることから見直しをするものであり、今後は、神奈川県の補助制度を活用していきます。「横浜市緩和ケア推進に向けた体制構築のための検討会」では、緩和ケア病棟を持つ病院、一 般病棟で緩和ケアを提供する病院、在宅医療に携わる診療所、訪問看護ステーション、がん経験者の方などを委員として、本市の緩和ケアの充実に向けた課題について検討を行いました。がん患者の方が希望する場で切れ目なく緩和ケアが提供されるためには、急性期の緩和医療を支える病床、みとりの機能を持つ緩和ケア病床の両方が重要であること、患者さんや御家族が満足する緩和ケアを実現するためには、緩和ケア病床数 の議論だけではなく、がん診療連携拠点病院、一般の病院、診療所、在宅等において、緩和ケアが提供できる体制構築を推進することが必要であること、などの検討結果を踏まえ、地域連携、人材育成、市民啓発を進めています。

8 休日急患診療所について

白井委員:1)区ごとに設置されている「休日急患診療所」は、2025年度までに毎年1施設ずつ順次建て替える計画に基づいて、2021年度も1施設の建て替えが予定されています。感染症対策をとる必要性が今まで以上に増したことから、老朽化・狭隘化している残る4施設の建て替えのスピードアップが必要です。毎年の補助金の個所数を上げることを求めますが、見解を伺います。

医療局:1)「老朽化・狭あい化している施設の建替えのスピードアップが必要であり、 毎年の建替え箇所数を増やすべき」についての見解休日急患診療所は、医療機関の診療時間外に、初期救急患者の受入れを行う医療機関として、本市の救急医療体制において重要な役割を果たしています。令和3年度は保土ケ谷区休日急患診療所の建替えを予定しています。その他の区の建替え時期については、休日急患診療所の運営主体である横浜市各 区医師会等と協議の上、決定していますので、今後も関係団体と調整しながら、着実な整備を進めていきます。

9 発達障害に対応する医師育成について

白井委員:1)地域療育センターで発達障害に関する相談件数や診断件数が増加しており、障害の判断が難しいケースが増えているとされています。それぞれの子どもにあった治療、検査、機能訓練などの療育を進めるうえで医師の診断は重要で、診断件数の増加に伴い、医師の増員も求められます。医療局の施策として、発達障害に対応する医師を横浜市立大学と連携して育成することが必用と考えます。見解を伺います。

医療局:1)「発達障害に対応する医師を横浜市立大学と連携して育成すべき」についての見解本市では従前より、地域療育センターを中心とした発達障害児の支援の充実に取り組んでいます。発達障害児・者に対する施策については、令和2年6月に横浜市障害者施策推進協議会から答申が出されていますが、その中で、発達障害に対応できる精神科の医療機関と、地域療育センター等の支援機関との連携の検討など、医療に係る課題への対応が必要とされました。 医療局では、こども青少年局の対応を踏まえ、必要な連携を図っていきます。

10 横浜型医療的ケア児・者等コーディネーター拠点について

白井委員:(1)医療的ケア児・者、重症心身障害児・者等の在宅生活を支えるコーディネーターが配置され、必要な医療・福祉・教育などの社会資源をつないでいます。6区に配置された拠点において、全区での支援が行われています。医療局含め4局で実施しています。より身近に支援が受けられるように、全区で拠点が配置できるようコーディネーター養成・配置の医療局の予算の拡充が必要と考えます。見解を伺います。

医療局:(1)「全区での拠点配置に向け、コーディネーターの養成及び配置に係る予算を拡充すべき」についての見解横浜型医療的ケア児・者等コーディネーターは、平成 31年4月から磯子区に1人配置し、支援を開始しました。令和2年4月からは、育成したコーディネーターを5人増員し、6人がそれぞれ複数区を受け持つ体制で、市内 18 区への支援を開始しました。コーディネーターの体制については、当面は 6人で支援を行うこととし、今後の相談数の推移や活動状況を見定めながら検討していきます。なお、コーディネーター業務については、こども青少年局、健康福祉局、教育委員会事務局と医療局の共同事業であり、4局同額で予算計上しています。


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