議会での質問・討論(詳細)
2022年3月9日

財政局【古谷やすひこ】3月9日(水)

◆古谷委員 日本共産党、古谷靖彦です。党を代表して質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 委員長、スライドの許可をお願いいたします。
○有村委員長 どうぞ。
◆古谷委員 予算代表質疑で、荒木由美子団長から限られた財源の中で公約実現の予算をどう捻出していこうとするのかと問われたことに対して、山中市長は、公約を含む必要な施策の推進に当たっては戦略的な政策展開による税源の涵養や歳出ガバナンスの強化に取り組んで財源の確保に努めてまいりますと答弁をされております。財政局長、伺いますが、市長がこうおっしゃっているからには財政局長として公約実現の財源を捻出する大きな責任を負っていると思いますが、局長の決意を伺います。
◎横山財政局長 将来にわたり安定した市政運営を進めるため、行政と市民、議会の皆様で目指す財政の姿を共有できるものとしてこのたび財政ビジョンをお示ししました。これを土台にしまして、政策局、総務局と連携をし、税源涵養や歳出改革に全庁的に取り組んでまいります。財政局としましては、こうした取組の中で、時に議論をリードし時に各区局を支えながら必要な財源を確保しまして、施策の推進と財政の健全性の維持の真の両立を目指してまいります。
◆古谷委員 改めて伺いますが、財源を生み出すことはできますでしょうか。
◎横山財政局長 持続可能な財政を土台に将来にわたり安定した市政を進めるためには、財政ビジョンにおける将来アクションの中で明記をしました収支差解消フレームを基に段階的に歳出改革に取り組む必要がございます。また同時に、戦略的な投資による税源の涵養を行うことを含め、財源創出額を積み上げていかなければなりません。こうした取組を全庁的に進め、必要な財源を確保して、施策の推進と財政の健全性の真の両立を目指してまいります。財政局としましては全力を尽くしてまいりますが、歳出改革をはじめとする財源確保は財政局の力だけでは実現できません。市民の皆様、議会の皆様の御協力をいただきながら、また御理解いただけるよう最大限努力をしてまいります。
◆古谷委員 ぜひ全力を尽くしていただきたいと思います。例えば事業見直しだけでも毎年行われていますが、今年も80億円程度の予算、こういうものがコンスタントに生み出されています。また本市では、人件費、公債費、社会保障費を除く10億円以上の事業を見てみると、70事業2399億円あります。これらも例えば1%削減していくということで予算が出てくるということがあると思いますが、これはできるでしょうか。
◎横山財政局長 確かに計算上では1%でも多額の財源捻出ということになるわけでございますが、毎年、内部経費の削減や事務事業の効率化、適正化等の見直しを行ってきておりまして、さらなる見直しを進めるためには、新たな発想に基づく歳出改革による歳出ガバナンスの強化が必要でございます。具体的には、予算構造の体系化を含む施策、事務事業評価制度を再構築すること、また一般財源の充当額の多い上位百大事業の現状や課題等を分析しまして事業構造の転換を図ること、こういったことを推し進めていく必要があると考えております。
◆古谷委員 本市の財政状況についてなのですが、財政力指数を見れば1.00に近い数字で非常に高い数字だと思いますが、他都市と比べて本市の財政状況はどういう状況にあるのか、伺います。
◎松浦財政部長 令和2年度決算におけます本市の財政力指数は0.97となっておりまして、政令市20市の中で4番目に高い状況でございます。
◆古谷委員 財政力指数を見れば高いと。一方では、本市財政は厳しいのだという話をされておるのですが、本市財政が厳しい状況に陥った原因は何か、伺います。
◎松浦財政部長 これまでも各区局自らが内部経費の削減や事務事業の効率化、適正化等の見直しを重ねてまいりましたが、歳入の主要項目であります市税収につきまして、人口増加ペースの鈍化と国の税制改正等の影響によりまして増加額が鈍化しております。一方で、高齢化の進展や保育ニーズの高まりなどによりまして、市税収入の増加額以上に社会保障経費が毎年増加を続けている、こういったことが主な原因と考えております。
◆古谷委員 財源が著しく不足した場合の対応として財政調整基金がありますが、今、過去最低に近い水準になっていると思います。スライドを御覧ください。(資料を表示)この間の主な臨時財源の活用状況ですが、本市が厳しい財政状況であるということについて、いつ頃からそういう認識なのか、伺います。
◎横山財政局長 かつての下水道や学校、道路といった生活環境基盤を整備する必要があった人口急増期、またバブル崩壊による経済の低迷期、また平成に入りまして、社会保障経費が増加していく中、税収の伸びが期待できない環境下で都市の成熟や社会環境の影響を受けてきた現在に至るまで、財政状況は常に厳しかったと認識をしております。さらに、令和2年度予算から減債基金を200億円という規模で活用しなければ収支不足を解消することが困難になったことに加えまして、同年9月に公表しました長期財政推計によりまして、本市財政の将来が非常に厳しいものであることが明確になりまして、財政の持続性が危機的状況にあるということを強く認識しております。
◆古谷委員 一方では、そういう財政状況が非常に厳しい状況だったということを認識しながら、それにもかかわらず、今ここにいる市庁舎の建て替えに踏み切ったと。今考えると、それはやめるべきだったのではないでしょうか。
◎横山財政局長 市庁舎の建て替えにつきましては、旧市庁舎の老朽化や分散して立地していることによる非効率性、また危機管理機能の強化の必要性などの理由から行ったものでございます。新市庁舎整備の主な財源となる市債につきましては、財政目標である横浜方式のプライマリーバランス均衡の範囲内で、後年度の負担を考慮しながら活用しております。
◆古谷委員 また、前市長時代に出されていた新劇場構想の検討、こういったものもそれこそ本市の財政状況を顧みない無謀なものだったと思いますが、財政局長の見解を伺います。
◎横山財政局長 御指摘の劇場構想に限らず、いずれの事業を行う場合でもその必要性と財源の精査を経て予算計上され実行されるわけでございますが、劇場につきましては、横浜市新たな劇場整備検討委員会におきまして基本的な構想について提言がございましたけれども、実行段階には至らなかったと認識しております。
◆古谷委員 この間、先ほどおっしゃったとおり、市庁舎の建て替えについてはこういう理由で建て替えたのだということは説明されたのですが、その結果、結局今の財政状況になっているわけです。その中で、この間、財政サイドからはそういうハンドリングというものはなかったのでしょうか。
◎横山財政局長 本市はこれまで横浜市中期4か年計画において収支不足の解消、また借入金残高の縮減といった具体的な財政目標を設定しまして、その達成に向けた取組を行うことで、中期的な健全性を確保した財政運営を行ってまいりました。財政局としましては、こうした財政の健全性を確保する大きな枠組みを設定した上で、個別の施策事業についてもその必要性や効果等を精査しつつ、各区局とも十分に議論を行いながら、財政目標の枠内で各年度の予算編成を行ってきたところでございます。
◆古谷委員 各年度の予算編成を行った結果今に至ったということなのですが、その際に、先ほど自由民主党の草間委員からもあったように、その時々の財政サイドからのハンドリングは本当になかったのですか。
◎横山財政局長 ただいま申し上げましたとおり、財政状況が厳しい中でも、横浜市中期4か年計画で財政目標を設定し、必要な投資も行いつつ、長期的な健全性を確保しながら財政運営を進めてきたところでございます。財政状況が厳しいという御指摘でございますけれども、先ほど財政部長が説明したように、市税収入の増加が鈍化する中で、高齢化等の影響によりまして社会保障経費が増加を続けてきたことによって徐々に財政の構造的な課題が顕在化してきているというのが現状でございます。
◆古谷委員 今同じ回答をされたのですが、この事態になることは結局財政局としては分かっていたということなのでしょうか。
◎横山財政局長 委員御指摘の公共投資、公共事業につきましては、プライマリーバランスを均衡させていくというような財政目標の中で、市債のコントロールによって施設等整備費全体が規定されております。その施設等整備費全体の中で、市庁舎整備につきましても、その事業の一つとして、その枠の中でルールとしてやっておるわけでございます。一方で、今財政状況が厳しい、予算を組むのは大変だというのは、先ほど申しましたように税収がなかなか伸び悩んでいると。その中で少子高齢化に伴って社会保障経費が増大しているということで非常に厳しいということでございますので、市庁舎整備等々の事業によって現在の厳しい財政状況が出てきたという見方は必ずしも適切ではないと考えております。
◆古谷委員 市庁舎整備は一切今回の財政状況には関わらなかったということでしょうか。
◎横山財政局長 ただいま御説明したとおりでございますが、公共投資、公共事業につきましては、プライマリーバランスの均衡を維持するのだという横浜市中期4か年計画でお認めいただいた枠の中で、コントロールしながらやってきていることでございますので、財政状況を厳しくした原因が市庁舎整備だという捉え方は正しくないというふうに考えております。
◆古谷委員 それだけとは言っていないのですが、厳しい財政状況の中で、やはり私は無謀な投資だったのではないかと思います。これからも大規模な公共計画事業が進行、計画をされています。これらも歳出改革の対象に当たるのか、伺います。
◎横山財政局長 大規模な事業につきましてはその熟度、どこまで意思決定がされているのかという課題がございますが、一般論で申し上げますと、その歳出改革につきましては、特定の分野を一律に対象外とするのではなくて、全ての事業を対象にゼロベースで考えていくと。一方で、必要な事業は何かということはしっかり検討していくということだろうと思います。
◆古谷委員 再度伺いますが、ゼロベースで検討するということは、大規模公共計画事業についても歳出改革の対象になるのでしょうか。
◎横山財政局長 投資につきましては財政ビジョンでも述べておりますけれども、投資管理をしていこうと。その事業をやることによってどのような投資効果があるのだろうかということを評価しながら、適正な判断をしていこうということはしております。歳出改革の対象事業につきましては、これは総務局が前回のこの委員会でも御答弁したと聞いておりますが、全ての事業を対象にしていこうということでございます。
◆古谷委員 次のスライドを御覧ください。よく本市財政は硬直化しているのだというお話をされるのですが、なぜ本市財政は硬直化しているのでしょうか、伺います。
◎松浦財政部長 先ほどの財政需要の厳しさという関係ともすごく密接に関係しているのですが、やはり歳入の主要項目であります市税収につきまして、人口増加ペースの鈍化、それから国の税制改正の影響によりましてなかなか増加額が鈍化しているという状況にございます。また高齢化の進展であったり、保育ニーズ、こういう状況にしっかり対応していくという観点から、社会保障経費が増加している。こういう関係によりまして、やはり財政状況が硬直化していると考えております。
◆古谷委員 この表を見ると、人件費、公債費、社会保障経費、こういうのが義務的な経費として硬直化しているのだという話なのですが、この中で、例えば公債費についてなのですが、今後について、公債費を減らしていかなければ財政の硬直化は続いてしまうということになりなりかねないのではないかと心配しています。どうやったら公債費は減らすことができるのでしょうか。
◎横山財政局長 市債は原則30年以内で分割して償還を行っていくということでございますので、単年度に市債発行額を抑制したとしても公債費への影響は実は限定的でございまして、公債費抑制のためには、債務となる残高と市債発行額の水準を中長期的な視点で管理していくことが必要でございます。そこで、今後は、財政ビジョンに基づきまして、一般会計が対応する借入金残高を人口減少に対応して中長期的に縮減していく、具体的には市民1人当たりの残高を増やさない、そうしたマネジメントによって公債費の抑制を図ってまいります。
◆古谷委員 財政の硬直化の話なのですが、財政の硬直化というのは本市だけの特有のものなのでしょうか。
◎松浦財政部長 本市に限らず、他の政令市を見ましても、我々は高齢化等の影響によりまして硬直化が進んでいると考えております。
◆古谷委員 他都市でも同じように財政が硬直化しているということなのですが、硬直化しているといっても、一方では社会保障経費の中で本市が判断をして国基準以上に政策的に出している予算は今回の予算でもあるかと思うのですが、どのくらい計上されているのでしょうか。
◎松浦財政部長 これから社会保障経費につきましても適正化を考えていく中で、今委員御指摘の独自の上乗せ、横出ししていた額についても整理をしていかなければいけないと考えておりますが、例えば令和4年度予算案の中で、本市が政策的に行っております上位3事業で申し上げますと、一般財源充当額と併せて申し上げますが、保育・教育向上支援費で286億円、小児医療費助成事業で77億円、重度障害者医療費助成事業で61億円、こういったものがございます。
◆古谷委員 こういう本市の独自の横出しの施策、こういったものは本市ではもはや当たり前の施策となっているのですが、一方で、日本全体で俯瞰して見ると、他の自治体と比べた場合に、多くの人からやはりこれは施策としてはすばらしいと、横浜市に住もうという本市が選ばれる要素になると思いますが、いかがでしょうか。
◎横山財政局長 本市では基礎的な行政サービスの提供に加えまして市の魅力を高める様々な施策を展開してきたことによりまして、多くの方に選ばれ、発展を続けてきたと認識をしておりますが、居住地を決めるに当たりましては、行政サービスだけではなく通勤通学の利便性や親の居住地との関係、また住宅の購入費でありますとかブランドイメージなど、様々な要素が影響すると思われます。令和4年度予算でお示ししております次の横浜を創る政策プロジェクトにおきまして、こうした観点も含め政策検討が進むものと理解をしております。
◆古谷委員 しっかり横出しでやられている事業についても、やはり横浜市が選ばれている原因の一つになっていると思います。政策的な予算を社会保障分野で小出しで出されていることは分かりますが、次のスライドを御覧ください。一方では、本市の社会保障経費、市民1人当たりで見れば川崎市に次いで低い水準です。ここの改善が図られれば、本市が多くの方から住みたい、住み続けたい、選ばれる都市になっていくのでないかと思いますが、局長の見解を伺います。
◎横山財政局長 御指摘のように市民1人当たりの社会保障経費は他都市に比べて低い水準にありますけれども、この社会保障経費、これは大枠で捉えた指標ですが、扶助費における単独事業という切り口で見てみますと本市は川崎市と並んで五大市の中でも高い水準にございまして、市民サービスの水準につきまして一概に比較することは難しい面もございます。いずれにしても、選ばれる都市となるためには、将来にわたって市民ニーズに応えられる安定的な市政運営が必要でございますので、その土台となる財政が持続的なものでなければならない認識をしております。
◆古谷委員 ちょっと私もこの表を見たときに、横出しで横浜市も社会保障経費を出しているのだという話をされた中で、一方では、1人当たりの社会保障経費が他都市に比べて低いというのはちょっとびっくりしたのですが、これはなぜ低いか分かりますか。
◎松浦財政部長 社会保障経費と一言で言いましても、生活保護費であったり、児童福祉費であったり、また障害者福祉費、それぞれ要因別がありまして、その中で本来は考えないといけないのだろうなと思っております。しかし一方では、全体の社会保障経費が市民1人当たりどれぐらいあるかということも、まずは見える化していこうという観点から取り組んだのが今回のお示ししたデータでございます。さらに今後、今委員からあったような指摘も含めて検討や調査や分析を進めていきたいと考えております。
◆古谷委員 ぜひ住みたい、住み続けたいと、選ばれる都市になっていくためにどうしていくのかということも検討いただきたいと思いますが、山中市長がこれからも横浜市が多くの方から住み続けたいと選ばれる都市を目指すために財政局の果たすべき役割は何か、伺います。
◎横山財政局長 繰り返しになりますけれども、選ばれる都市となるためには、将来にわたって市民ニーズに応えられる安定的な市政運営が必要でございまして、その土台となる財政が持続的なものでなければならないと認識をしております。また、不確実な将来だからこそ、持続的な財政の実現に向けた道筋を現在及び将来の市民の皆様にお示ししていくことも、これは選ばれる都市となるために必要なことと考えております。財政局としましては、財政ビジョンに基づきまして、各区局とともに持続的な財政運営を進めていく上で、しっかりとリーダーシップを発揮してまいりたいと考えております。
◆古谷委員 選ばれる都市になるためにはやはり市民サービスが他都市と比べて劣っていては選ばれないと思いますが、いかがでしょうか。
◎横山財政局長 現役世代はもとより、子供たちや将来市民になられる方に対しても将来にわたって安定した行政サービスを提供していくことで、横浜市が多くの方に選ばれ、持続的に発展していくことができると認識をしております。そのためにも、財政ビジョンに基づきまして、今から戦略的な税源涵養や歳出ガバナンスによる事業の選択と集中に取り組むことが必要と考えております。御指摘の選ばれるための政策づくりにつきましては大変重要なテーマでございまして、様々な観点から検討していくための所要の経費を政策局に計上する予算案をお示ししておりますので、今後検討が進むものと理解をしております。
◆古谷委員 様々、今伺ってまいりましたが、財政ビジョンのこれからの議論の中で、財政局長として、公約の実現の財源をしっかり捻出する責任は局長は本当に重い責任を負っていると私は思いますので、その点についてぜひ力を果たしていただきたいということを申し述べて、質問を終えます。


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