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2022年10月3日

■消防局(かわじ民夫)10月3日(月)

◆河治委員 河治民夫です。よろしくお願いします。
 最初に、救急体制について伺います。
 新型コロナウイルス感染症が拡大し、第7波は過去最大の感染者数を記録しています。こうした中で救急要請があってもなかなか搬送先が見つからず現場にとどまる時間が増えたと聞いています。
 そこで、搬送困難事案の件数についてこの間の推移を伺います。また、その背景、要因は何でしょうか。
◎古屋救急部長 第7波での救急搬送困難事案は、本年7月が1482件、8月が1811件となりました。背景といたしましては、医療機関への受入れ確認の際に入院するベッドが満床、傷病者の症状に対する処置が困難等の理由から選定に時間を要したことなどが挙げられます。
◆河治委員 全体の救急件数が増加している中でそれだけ搬送困難事案があれば救急隊員は過剰な労務負担を強いられると思います。ましてや出場が連続すると休憩する時間も取れないのではないでしょうか。それは市民の立場から言えば安心安定した救急サービスの保障がされないことにつながりかねません。
 そこで、出場が重なることによる救急隊員の労務負担の実態はどうか、また、その軽減策について伺います。
◎平中消防局長 第7波では、救急要請の急増に伴い出場した救急隊が消防署、消防出張所に戻る間もなく連続して次の事案に対応する状況が続きました。そのため消防隊員と救急隊員をローテーションするなどにより休憩時間の確保に努めました。また、救急隊が長く現場にとどまった場合には他の救急隊を出場させ活動交代するなど長時間に及ぶ活動の負担軽減を図りました。
◆河治委員 苛酷な状況に置かれている救急隊員の負担軽減を根本的に解決するには救急隊の隊員数を増やすことだと思います。そこで、現在の救急隊の整備状況、整備指標と現有数、充足率を伺います。
◎平中消防局長 横浜市消防力の整備指針に定める救急自動車の整備指標85隊のうち84隊目を一昨日の10月1日から都筑消防署北山田消防出張所に配置し運用を開始いたしました。これにより充足率は99%となりました。
◆河治委員 整備指標ではあと1隊で充足率100%となりますが、100%で救急隊員の過剰な労務負担は解決するのでしょうか。
◎平中消防局長 人口動態あるいは救急出場のデータを分析して、今後も増加が見込まれる救急需要に適切に対応できる救急体制を整えていく必要があると考えております。
◆河治委員 救急隊員の過剰な労務負担の解決と市民に安全な救急サービスを保障するためにも消防力の整備指針を引き上げることが重要と思います。そこで、整備指針の考え方について伺います。
◎平中消防局長 国の定める整備指針につきましては、人口ごとに必要隊数、例えば10万人を超える市町村にあっては何台、あるいは人口何万人ごとに何台という定めがあります。また、都市によって昼間人口、高齢化の状況、救急出場の状況等を勘案した数とするということが定められております。
◆河治委員 国の指針ではそれぞれの地域の実情に応じて増やすことができるというふうになっているはずです。本市の整備指針を見直し救急隊を増やすべきと考えますが、消防局長の見解を伺います。
◎平中消防局長 本市の整備指針では、国の整備指針に定められた人口で換算する台数、これは具体的には78台となりますけれども、それと高齢者人口あるいはその出場の実態というものを勘案して7台加算をしました85隊を現在の整備指標としております。今後、先ほど申し上げた救急データの分析とか実態、あるいは人口動態を勘案して必要数については検討してまいります。
◆河治委員 ぜひ増やす方向で検討していただきたいと思います。
 次は、消防団について伺います。
 地域住民の生命と財産を守っておられる消防団の皆さんに敬意と感謝を申し上げます。消防団の皆さんは日々の仕事をやりながらの活動で団員も御苦労されておられます。
 そこで、本市の消防団の団員充足率はどうか、また、年齢別構成や女性消防団員の割合、その推移について伺います。
◎佐々木副局長兼総務部長 令和4年9月1日現在、消防団員の定員充足率は約96.2%となっています。年齢構成は10代が90名、20代が552名、30代が796名、40代が1912名、50代が2755名、60代が1801名、70代が83名となっています。女性団員は1469名で割合は約18.3%となっています。
◆河治委員 こうした中で新規消防団員の入れ替えも多いと聞きます。かつては新入団員の被服の貸与もスムーズでなかったこともあったと聞いています。
 そこで、新入団員の被服の貸与状況を伺います。
◎佐々木副局長兼総務部長 新入団員の被服については入団時に貸与できるよう準備しておりますが、被服のサイズによっては一時的に不足する場合がありますので、そのサイズを調達するまでお待ちいただくことがあります。
◆河治委員 スムーズに進めていただきたいと思います。
 先ほど女性消防団員の推移を伺いましたが、その割合が年々増加しています。それは消防局が女性団員の募集を強めているからにほかなりません。こうした中で活動されている女性団員から、被服は男性用が貸与され困っている、ボタンの位置が合わないというふうな通常とは違うということとか、女性用被服の貸与が必要と思いますが、どうでしょうか。
◎平中消防局長 活動服、上着、ズボンがございますけれども、これは男女かかわらずにサイズを幅広く用意しております。それでもサイズが合わないといった場合には特寸を用意するなどその方に合った活動服を用意をしております。
◆河治委員 ぜひ現場の声にも耳を傾けていただきたいと思います。被服も激しい訓練の中で傷みます。消防団員からは被服の補充ももっと強めてほしいという声も聞こえます。
 そこで、老朽化した貸与被服の更新についての考え方について伺います。
◎佐々木副局長兼総務部長 使用頻度等によりそれぞれ劣化の状況が異なるため、各消防団で必要に応じて更新しております。
◆河治委員 しかし、団員からは十分でないというふうな意見もあるのですけれども、それはなぜでしょうか。
◎平中消防局長 消防団の被服の更新につきましては、各消防団の人数に応じてポイントを配付しており、そのポイント数に応じて被服等の更新をしていただいております。その更新ポイントにつきましては各消防団の運用により行っていただいておりますけれども、被服に関する委員会が消防団長で構成する消防団長会の中にございますので、そういったところにも意見を伺ってまいりたいと考えております。
◆河治委員 ポイント制だという話なのですけれども、でもそれが全体で十分ではないというふうに私は感じますので、ぜひまたその辺についても検討願いたいと思います。市民の生命、財産を守るために尽力されておられるわけですけれども、被服も含めて現場の声に耳を傾けていただきたいと思います。
 器具置場のトイレについて伺います。
 現在、器具置場総数428か所に対して、トイレの未設置箇所が165か所あるそうです。この中には条件が合っているにもかかわらず37個は設置されていないと聞きます。中には女性団員もおられるということです。器具置場のトイレ設置、未設置のところは早急に解決してほしいと思いますが、見解を伺います。
◎平中消防局長 委員がおっしゃるとおりでトイレが設置可能な器具置場というのも幾つかございます。これにつきましては各年度ごとに消防団の皆さんから御要望を伺っており、その要望に応じて順次進めております。
◆河治委員 すみません、なぜ遅れているのですか。
◎平中消防局長 例えば今年度の例を挙げますと、消防団から設置の要望は3か所いただいております。そのうち1か所については今年度工事を進めます。ほかの2か所につきましては既に老朽化等による建て替えが決定している場所でございますので、少しの間にはなりますけれども、建て替えまでの間は少し我慢していただくということになろうかと思います。
◆河治委員 女性団員もおられるということですので、その辺も含めて考慮いただきたいと思います。
 消防団の訓練もコロナ禍の中でリアルの訓練ができず苦労されている、また、オンラインの訓練などで御尽力されていると聞きます。しかし、オンライン訓練では消防団の団結力や信頼関係醸成に不十分だというふうに思います。
 リアル訓練が重要と思いますが、コロナ禍における消防団員の訓練状況及び団結力醸成の取組について伺います。
◎平中消防局長 コロナ禍での消防団の訓練状況は、令和2年度4506件、令和3年度は7439件で、コロナ禍前となります令和元年度の1万1152件と比較してそれぞれ約40%、70%の実施状況となっております。一方で団結力の部分で申し上げますと、一例となりますが、消防団の充足率を見ますと、コロナ禍においても維持または向上している状況にあります。これは新たに入団される方はもちろん、入団を働きかけた方々も皆で地域を守るという強い意思の表れであると考えており、今後も消防署と消防団がしっかり連携して地域の安全安心を守ってまいります。
◆河治委員 ぜひよろしくお願いします。
 次は、消防訓練センターについて伺います。
 豪雨、台風、さらに地震など災害頻度が増す中で市民の生命と財産を守る消防隊員の役割はますます重要になっています。任務に応えられるべく、技術、技能を培う施設が消防訓練センターだと思います。
 そこで、消防訓練センターではどのような訓練をやっているのか、伺います。
◎星野消防訓練センター所長 消防訓練センターでは、新採用職員に対する初任教育、既に消防署等で勤務する職員に対する現任教育、消防団員に対する消防団教育を実施しております。
◆河治委員 訓練においては現場に携わる消防団員の定期的な訓練が必要と思いますが、その考え方について伺います。
◎平中消防局長 ただいま申し上げたのは教育の部分でございまして、訓練につきましては、各消防署で年間を通じて様々な災害を想定した訓練、計画的に行っている訓練もございますし、個別に短時間で行う訓練もございます。こちらを年間を通じて行っております。また、消防訓練センターの各施設、訓練施設が多数ございますので、これは消防署ごと、あるいは消防署と消防署が連携したそういった訓練も定期的に集合訓練として行っております。
◆河治委員 消防訓練センターの設備は老朽化が進み改修が計画されていると聞きますが、改修事業期間においても訓練が欠かせません。そこで、改修期間中であっても支障なく訓練をするための考え方について伺います。
◎星野消防訓練センター所長 工事期間中におきましてもできる限り教育訓練を中断することなく継続できるような工事スケジュールを今後検討していきます。
◆河治委員 訓練設備の改修には一定期間がかかると思います。設計から改修工事について、いつどのようにするのか、また、改修全体のスケジュールはどうなっているのでしょうか、伺います。
◎平中消防局長 今年度策定いたします消防訓練センター施設の更新整備基本計画の中で整備スケジュールも検討しております。そのスケジュールに基づいて整備を進めてまいりたいと考えております。
◆河治委員 施設の改修だけでなく消防職員の定期的な訓練も必要だと考えます。消防職員の定期的な教育や訓練についての考え方、消防局長に伺います。
◎平中消防局長 私ども消防職員が様々な災害に的確に対応するためには、訓練ですとか研修は欠かせません。消防訓練センターは先ほど申し上げた教育、新採用職員から現場で既に活動している職員の教育に至るまでこの訓練センターを使って様々な教育訓練を行っていくことはこれからも全く変わりございません。また、消防署ではそれぞれの部隊あるいは隊員が定期的に、それも短時間だったり集合訓練だったりいろいろな訓練を行っておりますけれども、そういった訓練を積み重ねることで実際の災害で人命を救ったり、火災を消火したり、救急活動を的確に行うということができると考えておりますので、たとえこの訓練センターが工事の期間中であってもそういったことが途切れないように、しかも技量が落ちることがないように努めてまいりたいと考えております。
◆河治委員 ぜひよろしくお願いします。
 次は、洗浄消毒設備の進捗状況について伺います。
 コロナ禍の中で救急隊員の出動も増えています。安全衛生、消毒作業も大きな労力を要します。私たち日本共産党はかねてから消毒設備の整備を強く求めてきました。今年度何とか洗浄消毒設備についての予算がついたわけですが、事業の進捗はどうなっているでしょうか。
◎佐々木副局長兼総務部長 本年度整備を予定しております39か所のうち現在までに8か所の整備が完了しております。そのほかにつきましては既に事業者により改修作業に着手しているものが30か所、契約手続中のものが1か所となっています。
◆河治委員 契約手続中のものはなぜ現在まで進んでいないのでしょうか。
◎佐々木副局長兼総務部長 それぞれの庁舎の状況によりまして施工場所や施工内容が異なりまして設計に時間を要しているということがございます。また、新型コロナウイルスの感染拡大により製品の供給が不安定だったことが挙げられます。
◆河治委員 早急に進むことを期待しております。
 これまでの聞き取りでは、各区にある消防署18か所、出張所78か所の計96か所において消毒室を整備しているところは29か所と伺いました。今何とか消毒設備を整備しようと尽力されているわけですが、消毒に関しては救急隊員により大きな負担を強いるのが消毒設備のほうであり、消毒室の計画的な整備が求められているわけですが、この間様々伺う中で建て替えに伴って整備するというふうなことを伺いました。
 もう一回確認なのですけれども、再度、消毒室整備の考え方、そして今後のおおよその見通しなどについてもお聞かせいただければと思います。
◎平中消防局長 既存庁舎に新たに消毒室を整備する場合、敷地や庁舎内に一定の面積が必要であり、大規模な増改築を行う必要があるため庁舎建て替えの機会を捉え計画的に整備していく予定としております。
◆河治委員 すみません、全体としていつぐらい、どんな見通しだというのは見えないのですか。
◎平中消防局長 今後、消防庁舎が建て替えということは計画的に実施していかなければなりませんので、その建て替えの計画については今後検討してまいります。
◆河治委員 次は、市民防災センターの利用促進について伺います。
 市民防災センターは災害に備えて体験できる貴重な施設です。その利用者がコロナ禍において影響を受けていると聞きます。
 そこで、コロナ前、コロナ後の市民防災センターの市民利用状況について伺います。
◎山田予防部長 市民防災センターをリニューアルオープンした平成28年度以降、毎年10万人を超える方々に御来場いただいておりましたが、コロナ禍により休館や縮小開館等の措置を講じた令和2年度は2万4109人、令和3年度は4万5818人となっています。
◆河治委員 コロナ前の状態にはまだ戻っていないわけですけれども、市民防災センターは水災害体験設備も導入され体験メニューも拡充された施設です。防災体験は防災対策にとっても貴重な糧になると思います。市民の防災意識向上のため拡充した市民防災センターの広報の強化についての考え方について伺います。
◎平中消防局長 市民防災センターのウェブサイトや消防局公式ツイッター等のSNSのほか、消防音楽隊のコンサートなどの機会を捉え広く来館を呼びかけております。また、先月9月17日に3年ぶりになりますが、市民防災センターで防災イベントを企画したところ3000名を超える方に御来場いただき様々な体験をしていただきました。今後も引き続き積極的な広報を進めてまいります。
◆河治委員 様々な防災設備も含めて市民がしっかりと生命、財産を守れることに御尽力をしていただいているわけですが、引き続き市民のために頑張っていただきたいと思います。
 終わります。


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