「カジノはいらない」圧倒的多数 山下ふ頭開発基本計画に関する市民意見募集に2009件
横浜市が４～５月に行った山下ふ頭開発基本計画素案に関する市民意見募集に、819通、2009件の意見が寄せられました。新聞報道によれば、2014年度のパブリックコメントが１件平均636件なのに比べて、「近年まれにみる多さ」(市港湾局)で、関心の高さがうかがわれました。
カジノに関する意見が約300件
意見ではカジノに関するものが約300件と最も多く、次いで交通の整備、ドーム球場などのスポーツ施設の要望などが寄せられました。
カジノ誘致に賛成の意見は、「集客力の高いカジノは必要不可欠」「経済活性化に向けてカジノは大変効果大」など、81件でした。
一方、カジノに反対の意見としては、「子どもの教育上も、海外からの犯罪集団の呼び込みも大変心配」「博打のお金で市が繁栄するなんてありえない」「賭博は法で禁じているほどのもの。経済的敗者をつくるもの」「長い歴史のある美しい山下公園を含む山下ふ頭に、まったくふさわしくない」「横浜のイメージが悪くなる」ど215件でした。
カジノは住民投票でという意見も
「カジノは住民投票で決着を」というように、市民にカジノ誘致の是非を問うべきだという意見が５件ありました。
さらに、「ＩＲの記述が若干あるもののカジノの話がこの資料には一言もなく、ごまかしを感じる」というように、カジノ誘致が再開発計画と密接な関係があるにもかかわらず、意見募集のパンフレットにそのことが書かれていないことに疑問を呈する意見が14件ありました。
検討委員会答申ではカジノに触れず
横浜市山下ふ頭開発基本計画検討委員会は15日、基本計画を答申しました。 答申は、市が今年４月に発表した基本計画(素案)とほとんど変わらない内容で、「ハーバーリゾートの形成」を目指し、国内外から人を呼びこむ大規模集客施設の導入などをあげています。
一方、カジノを含む統合型リゾート(ＩＲ)については、事業手法の項で言及。ＩＲの導入・活用を検討すると明記した中期４か年計画と都心臨海部再生マスタープランの２つの関連計画と整合性をはかるとしています。
カジノに関する反対意見など、提出された市民意見については、全く触れられていません。
横浜に、山下ふ頭に、カジノはいらない
日本共産党は、ギャンブル依存症や治安悪化を招き、地域経済をも破壊するカジノ誘致、ＩＲ導入の検討に反対です。
また、計画素案について、カジノを含むＩＲ有りきの計画であり、カジノ法が成立しなければ一から見直おさなければならないこと、横浜でのカジノは国際観光産業の柱とはなりえないこと、日本人がカジノの食い物とされることなどの理由から、５月に計画案を白紙撤回するよう林市長に申し入れています。
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