議会での質問(詳細)

2016年10月14日

■財政局(古谷やすひこ)

横浜に住み続けたいと思える財政運営を

古谷議員:日本共産党、古谷やすひこです。党を代表して質問いたします。委員長、スライドの許可を願います。
 横浜の未来を支え、発展させるために今やるべき財政運営というテーマについて、伺ってまいります。
 市政は、個人の尊重、幸福追求権を謳う憲法 13 条に則り、市民一人ひとりの一度きりの人生を保障するものでなければならないと考えます。373 万市民は今を懸命に生きて、そして子どもたちは日々成長し、高齢者は老後の生活を送っています。本来、未来への戦略は、今の課題に重点を置きながら、その課題も解決と将来を豊かにする政策を太い線でつなげるべきものです。その観点からみれば、昨年の市のお金の使い方、現実の市民生活の課題解決とはかけ離れたものといわざるを得ません。
 中期4か年計画で「未来に向けて解決すべき課題」として挙げられている「少子高齢化、生産年齢人口の減少」、また「都市インフラ・住宅ストックの老朽化」「自然災害への対応」「環境・エネルギー問題」「医療・介護の問題」などは、決して未来の課題ではなく、現在の問題としてとらえなくてはならないと考えます。これらの課題解決に力点を置いた予算は市民に安心を与え、横浜経済を発展させ、豊かな国際都市ヨコハマをつくるエンジンとなります。
 たとえば、少子高齢化・生産年齢人口の減少の問題について、スライド(スライド1)をご覧ください。現在の横浜の財政構造、約半分を占める市税のうち、個人からの市民税収入が圧倒的です。
財政局スライド1 
次のスライド(スライド2)をご覧ください。これに沿って、横浜の特徴は他の政令市に比較してどうか、伺ってまいります。

財政局スライド2
川崎主税部長:本市の税収構造ですが、個人市民税の割合が政令市で最も高く、その一方で法人市民税の割合が比較的低いと、こういった特徴がございます。

古谷議員:次のスライド(スライド3)ご覧ください。今後の本市の人口動態や転出人口の動向について、転出人口が増えるという予測になっているというふうに思います。そこに対策を打たなくてはならないというふうに、私たちは考えておりますが、局長の所管を伺います。
財政局スライド3
鈴木財政局長:この転出超過のグラフにあります。そこへの対策を進めるということでございますけれども、人口減少社会に転じていく中で、行政サービスを安定して供給するためには、ある意味では税収構造を始めとする財政基盤の強化が重要であるというふうに考えております。そのため、税収確保を目指した市内経済活性化等々、今まで借入金の縮減等もあります、不断の事業見直しもございます、そういうことを一つひとつ地道に進めていくということが必要であるというふうに考えております。
 ただ、一方で、先ほど横浜市の税収構造の話もありましたけども、自立した都市としての税収構造としては、私は、もう少しやっぱり法人市民税の割合を高くしなきゃいけないというふうに考えております。
 ただ、人口減少という、こういう中で、じゃあ、横浜市の個人市民税が安泰かというと、そこの部分についてもやっぱりこれからわれわれは危機感を持って対策をしなければいけないということについては、認識しているところでございます。

古谷議員:横浜に住む人が、ここでやっぱり住み続けたいと思ってもらえるような、個人から選ばれる横浜にするために、予算編成からもぜひ切り替えていく必要があると考えます。

医療・介護分野の施策充実は横浜経済も活性化する

古谷議員:もう一つ、現在の問題として、次のスライド(スライド4)をご覧ください。医療・介護の問題についてなんですが、いわゆる医療・介護だと扶助費なんですが、扶助費というのは税金を投入するだけのコストだという考え方なのかどうか、まず伺います。

財政局スライド4
鈴木財政局長:扶助費につきましては、法令等によりまして、国の基準に基づき実施しているものもございます。それから、本市の施策として、国の定める基準に対して独自に上乗せを行って、あるいは横出しを行っている、そういう扶助費もございます。あるいは、本市の単独の事業として実施しているものもございます。そういった意味でみますと、本市の社会保障施策として必要な内容・水準を維持しながら実施しているというふうに思います。その結果としてですが、子育て支援、それから医療など様々な目的を持って行っているこの扶助費です。市民生活の安全安心、これにつながっており、また安全安心を支えている、そういう費用だというふうに思っております。

古谷議員:次のスライド(スライド5)をご覧ください。これは県の産業連関表で計算をしたものです。介護の分野で、たとえばあてはめてみると、経済波及効果みてみるとご覧のとおりで、経済波及効果が100億円投入すると143億円、雇用誘発者数は2,493人、これだけ産み出される立派な産業だと、私は考えます。決して扶助費というのはコストという面だけで捉えるべきではないと考えます。
財政局スライド5 
 また、扶助費の中で最も割合の多い生活保護費についてですが、今65歳以上の高齢受給者が今半分を超えています。これは、生活保護制度の問題ではなくて、年金制度や雇用制度、住宅施策などの不備が構造的に表れている問題だと考えます。いわば、高齢者へのセーフティーネットが貧弱なことによることが問題だと、ここの改善をしなければならないというふうに思いますが、局長の所感、伺います。

鈴木財政局長:生活保護費を例に出してという話だと思いますが、少子高齢化の進展など、社会経済状勢、この変化もその要因のひとつであるというふうに思います。制度だけではなくて。それで、またそれはそれで、本市だけではなく全国的な課題だというふうに認識しております。国においては、この課題の克服に向けまして、生活困窮者自立支援法を制定し、すでに27年4月から施行しているところでございます。本市におきましても、法に基づきまして、生活保護に至る前の段階での支援から生活困窮者への相談給付まで総合的な取り組みを進めているところでございます。また、こうした支援法に基づく取り組みにとどまらず、被保護者の就労支援など市単独の事業についても積極的に取り組んでいるところでございます。

新しい換価の猶予制度について、必要とする人に伝えよ

古谷議員:また、生活保護にならないとまでも、その前のセーフティーネットが今、局長もおっしゃられたように、いくつかあります。その一つとして、市税を滞納して差押えをするような場合に、猶予の制度があります。納税者側から申請ができる新たな納税猶予制度ができましたが、今までの申請件数、伺います。

川崎主税部長:本市では28年4月のこの猶予制度の改正にあわせまして、改正内容あるいは申請手続きを記載したパンフレットや手引書、こちらを作成しまして、区役所税務課で配付をしているほか、本市のホームページあるいは広報誌、「税の知識」に掲載するなど広報に努めました。その結果、この4月からの猶予申請件数は、9月末時点では徴収猶予が2件、換価の猶予が2件、あわせて4件となっております。

古谷議員:すいません。新たな納税猶予制度について伺ったんですが。
川崎主税部長:ただいま申し上げましたのは、徴収猶予につきましては、制度の内容が変更となっておりまして、新たな制度というふうに含ませていただきました。換価の猶予は新たにできた制度で、2件でございます。

古谷議員:非常に、私は考えるには対象が非常に狭く捉えられていると思っていてですね、必要な方に必要な情報が届いていないというふうに思っています。それについては、ぜひ、周知の改善、強くここは要望しておきます。

魅力ある横浜づくりに向けて、子育て支援施策は重要

現在の問題を解決をしていきながら、魅力ある横浜をつくっていくにはどうしていくのかという議論に移っていきたいというふうに思います。
 横浜の魅力っていうのは何かというと、たとえば横浜を象徴するような横浜港があり、また羽田空港からも近くに位置しています。横浜には有能な人材も住み、開港以来の近代的文化も漂う開放的なまち、そして東京の都心と比べても非常に広い空、あるいは住宅地と隣接したみどりがあります。また、帷子川には鮎も戻ってきました。これら横浜の持つ都市の魅力をさらに高めるために投資することこそ、未来への戦略であり、企業が立地するにあたって好条件となっていくと考えます。
 そんな中で、2017 年度に予定されている線引きによって、西区面積にほぼ匹敵するような市街化調整区域が市街化区域に編入されようとしています。横浜の大きな魅力であるまちに隣接したみどりを壊すという愚行はやめなければなりません。超過課税は納得できませんが、みどり税を取ってまで市がみどりを守ろうという強い意志を示している一方で、線引きの見直しや市街化調整区域のみどりを市街化区域にしてみどりを壊してしまうようなことをしているのは、これでは政策の一貫性がない税制になっていると思いますが、局長の見解、伺います。

鈴木財政局長:今回の線引きの見直しのあたりましては、市街地の形成とみどりのバランスに配慮しながら方針決定がなされているというふうに承知しております。

古谷議員:局長、結果的に、みどり税を取りながらみどりを減らしているという事実は変わらないというふうに思います。これでは市民理解が、これは全く得られないというふうに考えます。
 さらに、再生可能エネルギーの推進であるとか、あるいは企業の温室効果ガスの排出基準を厳しくことするなど、地球温暖化防止政策を強化することが、横浜の価値を非常に高める大きな要点となると考えます。自然にやさしい、環境規制の厳しい横浜というイメージが広がれば、横浜への立地が企業イメージを上げ、企業の社会的評価を高め、そのことによって横浜のイメージがさらに高まるという、こういった好循環につながるとも考えます。
 これからを担う子どもたちの未来に投資をするという意味では、小児医療費の助成制度の拡充、また中学校給食の実施、学童保育の充実、認可保育園の増設など、子育て支援は、生産年齢人口の主力である若い夫婦の市内定着率を高めます。また、高齢者が安心して暮らせるようにするためには、介護保険制度の不備を横浜市高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画の拡充で補うことが必要です。これらの充実は子どもたちへの未来への投資であり、高齢者の老後とその家族の生活を保障して介護離職対策ともなるものです。
 また、これらの施設整備は市内建設業者の仕事興しともなり、また保育士・介護職員の給与水準や労働条件を向上させる施策は個人所得やまた雇用を増やして、それらが消費の向上につながって、ひいては市民税の増収に結びつくと考えます。
 逆に、子どもたちの未来に投資しないとどうなるのかということですが、その一例がこういった日本財団の調査で示されています。「貧困家庭の子どもを支援せずに格差を放置すると、現在15歳の子どもの1学年だけでも、社会が被る経済的損失は約2兆9,000億円に達する」、さらに「政府には約1兆1,000億円の財政負担が生じる」として、「子どもの貧困を放置して生じる経済的な損失は大きい。教育格差の解消に向けて対策を進めるべきだ」と指摘をしております。このことについて、局長の所管、伺います。

鈴木財政局長:本市でも子どもの貧困対策は重要であるというふうに考えておりまして、横浜の将来を担う子どもの育ちや成長を守り、また家庭の経済状況により貧困が連鎖することを防ぐために、28年3月に横浜市子どもの貧困対策に関する計画を策定いたしました。28年度予算におきましても、学習支援、それから生活支援の場の確保など、計画に基づきまして貧困対策についての予算、これを拡充しているところでございます。

古谷議員:ぜひ、その部分は拡充していただきたいというふうに思います。
 また、子どもたちの未来に投資するという点では、小児医療費助成制度に一部負担金の導入をしてしまったことは、財政的にも全く誤った政策判断だと、今後改善を求めてまいりたいというふうに思っています。
 最後に、本市財政を司る財政局については、いかに魅力あるこれからの横浜をつくっていくのかという長期的な視点に立って、財政運営をするべきだと主張して、質問を終えます。ありがとうございました。

  • 2017年 市民要望アンケート

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