議会での質問・討論(詳細)
2021年10月8日

■資源循環局・交通局(宇佐美さやか)10月8日(金曜日)

◆宇佐美委員 委員長、スライドの使用許可をお願いします。
○藤代副委員長 どうぞお使いください。
◆宇佐美委員 改めまして、日本共産党を代表し質問します。よろしくお願いいたします。
 市内に8か所設けられている喫煙禁止地区について伺わせていただきます。
 地区内には喫煙所が1か所から多くて3か所設けてありますが、この喫煙所は屋外に設置してあり、パーティションによって仕切られています。鶴見駅東口のバスターミナルの歩道橋の下に設置されている喫煙所は道路側に何も煙を遮るものがなく、風向きによっては煙と車の排気ガスが一遍に横から襲ってくるようになっていって、信号待ちでバスが止まるときには今換気のためにバスも窓を開けていますし、反対側ではテークアウトの商品待ちの方もおられたりしまして、喫煙所からの流れてくる煙の対策を何かしていただきたいと思うのですが、煙対策をどのように行っているのか、伺います。
◎三瓶家庭系対策部担当部長 煙の流出対策でございますが、厚生労働省から、屋外分煙施設の技術的留意事項という通知が出ておりまして、この通知に基づいて、高さが約2メートルから3メートルあるパーティションで囲う、また、パーティションの下の部分に給気用の隙間を造る、また、出入口にクランクを設ける、そういったことで流出する煙が喫煙所の上部で拡散するようにしております。
◆宇佐美委員 決まりがあるということなのですけれども、この反対側に風が来たときには遮るものがないので、何か工夫をしていただきたいと思うのです。聞いたところによると、バスの乗務員さんの視界の妨げにならないようにしているのかと言われたので、透明のパーティションなどを設置していただいて、煙を遮っていただくような工夫をしていただきたいと思います。
 そして、この喫煙禁止地区を歩いていたときに禁止地区であることを知らせる路面に貼ってある標示シートが剥れているのを見かけたことがありまして、このシートはどこがどのように管理しているのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 路面標示シートにつきましては、約3年に一回のペースで貼り替えを行っておりまして、それに加え、指導員の巡回などでシートに剥がれを発見したときには速やかに貼り替えるようにいたしております。今後とも通行される方の安全に留意いたしまして、喫煙禁止地区であることを分かりやすく周知するためにも、しっかりと対応してまいりたいと考えております。
◆宇佐美委員 3年に一度のサイクルで貼り替えて、資源循環局の方もふだんから見ているということなのですが、だから、私が剥がれそうになっているのを見つけたのはレアなケースなのだと思うのですが、先ほどおっしゃったように、歩行者がくるんとなったところにつまずいたりしないように今後もしっかり管理していただきたいと思います。残念なことに、この喫煙禁止地区を過ぎると、歩きたばこをしている方や吸い殻のポイ捨てをよく散見するようになります。喫煙禁止地区内外を問わずですが、マナー向上が必要だと思います。
 喫煙禁止地区外での歩行喫煙に対してどのように取り組んでいるのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 喫煙禁止地区はやはり道路などで区切られていることが多いものですから、そこから一歩出て、喫煙禁止地区に隣接するようなところでは歩きたばこの課題があるエリアもございます。そういったところにつきましては、地区外であっても指導員が歩きたばこ防止の啓発などの取組を行っております。
◆宇佐美委員 巡回などをしてくださって、注意もしてくださっているということなのですが、喫煙マナーの向上はたばこを吸う人の問題で、啓発の表示などが肝腎な人の目に入らないかもと思ったりもしますので、改めて啓発の工夫を引き続きお願いしたいと思います。
 次は、缶、瓶、ペットボトルの選別を行う鶴見資源化センターの施設改善の状況について伺います。
 9月30日に、久しぶりに鶴見資源化センターをして視察させていただきました。2016年と2017年の決算特別委員会で、鶴見資源化センター施設内の害虫やネズミの駆除や暑さ対策、さらにガラスの破片が降ってくるような危険な場所などの作業環境の改善を求める作業員の方々からの声があり、視察をさせていただいたのですが、当時、担当部長でいらした金澤局長にもその節はお世話になりました。2回にわたり、改修や改善をお願いしてきました。こちら、スライドを御覧ください。(資料を表示)向かって左側が2016年に撮った写真で、防音材がむき出しになり、汚れがひどく目立っていました。修繕をして剥がれにくい加工もされ、真ん中にびょうを打つような感じで工夫もされていました。
 その後、改めて作業環境の改修や改善をどのように行ったのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 当時、委員と現場を確認させていただいた際に、幾つかの課題を共有させていただきました。その後、鶴見資源化センターの管理運営を行っております横浜市資源循環公社とも連携をいたしまして、作業員の方々の声も伺いながら、害虫駆除や空調機の更新など、作業環境の改善を行ってきたところでございます。
◆宇佐美委員 ここからは個別、個々の改善の状況を確認させていただきたいと思います。2016年の決算特別委員会で、私は、先ほどもおっしゃっていましたダニにかまれたということで、資源循環公社や横浜市資源リサイクル事業協同組合に対策を求めても薬を渡されるだけだったという作業員の皆さんの声を紹介し、スライドでもダニにかまれ赤く腫れ上がった体の一部を写し、紹介をしました。翌年の決算特別委員会では、消毒の回数を増やしたと聞いています。
 あれから4年たちましたが、その後どのように改善されたのか、伺います。
◎安室適正処理計画部長 害虫駆除の回数を年間5回から8回に増やすほか、市販のネズミ駆除装置を設置いたしまして、作業場所の全体を衛生的に保つなどの対応を行っていました。
◆宇佐美委員 次のスライドを御覧ください。こちらにあるように、先ほどおっしゃっていただいたダニやネズミが嫌がる超音波を発生させる数種類の機械を幾つも置いていただき、次のスライドですが、毒餌も置いてネズミの駆除をしているということで、以前より対策を強化してくださったことが分かり、一つ危惧していたことが解消されました。
 まだ安心できないところがありました。それは2017年に取り上げたガラスの破片がぱらぱらと降ってくるような場所でペットボトルのキャップを外したり、異物を取り除いたりという作業をされていたところがあり、こちらも改善を求めていたところですが、このガラスの破片が降ってきた場所を先日見せていただきましたが、どのような改善をされたのか、伺います。
◎安室適正処理計画部長 作業員の方々の御意見を伺いながら、設備の改善や作業場所の変更など、安心して作業ができるよう改善を図っております。
◆宇佐美委員 次のスライドを御覧ください。この真ん中にあるエメラルドグリーンの機械のあった場所が以前作業をされていた場所、上のコンベヤーからガラスの破片が降ってきていたということですが、今はこの機械の反対側の隙間に同じ作業場を造って作業をされていると。ガラスの破片が降ってこないように工夫もしてくださったということで、頭の上から破片が降ってくる心配もなくなったと。空いているスペースを本当にうまく利用されたと感心してしまいました。まだそれでも心配な場所がありまして、毎日のように、同じところばかりにガラス瓶が金属のダクトやシュートに当たり、金属に穴が空いて、そこからもガラスの破片が落ちてくるというようなこともあり、これについても改善を求めました。
 これらについてどのような改善を図ったのか、伺います。
◎安室適正処理計画部長 まずは応急対応を実施し、その後、穴の空いた鋼板を溶接により補修するなど、速やかに対応いたしました。
◆宇佐美委員 以前は何度言っても直してくれなかったということですが、穴をすぐふさぐようにしていただけたということで危惧していた場所が改善されたと安心しています。今回の視察で、以前と異なり、コロナ感染拡大防止が求められている中、ごみ袋を取り除く作業をされているところには、コンベヤー2台に12人の方が肩が当たらないまでもかなりの近距離で作業をされていたのを見て、作業場の換気が十分されているのか気になりました。
 その点はいかがでしょうか。
◎安室適正処理計画部長 選別作業を行っている場所は常時換気を行っており、新型コロナウイルス感染症対策として、国が推奨されている換気量を十分確保しております。
◆宇佐美委員 調査もされて換気が十分されているということですが、逆に換気がいいとなると、今度は室温を保つのが大変なのではないかと考えます。以前の作業をされているところは、とにかく暑かったのを覚えています。これも作業員の皆さんは早期に改善を求めてきたことです。このような作業環境の改善を積極的に進めていく必要があります。
 今後どのように改善を予定されているのか、伺います。
◎安室適正処理計画部長 ただいま委員からもお話がございましたけれども、作業エリア全体を冷房する空調機が老朽化しておりますので、順次更新をしてまいります。また、更衣室や事務室の空調機の更新なども優先順位をつけて実施してまいります。今後も、気持ちよく働ける環境をつくってまいりたいと思っております。
◆宇佐美委員 ありがとうございます。今回も鶴見資源化センターを取り上げてきましたが、そのほか3か所ある資源化センターには、休憩場所やトイレ、暑さ対策など対策をしていただけていると思いますが、それぞれ施設の改善をどのように行われているか、伺います。
◎金澤資源循環局長 鶴見資源化センター同様、空調機の更新など順次対応をしてきております。今後も継続いたしまして良好な作業環境への改善をしっかりと図ってまいりたいと考えております。
◆宇佐美委員 ありがとうございます。本市は委託費を払ってそれで終わりというのではなく、最後までしっかりと責任を持ってやっていただきたいと思います。
 次は、プラスチック対策について伺います。
 皆さん御承知のように、プラスチック製品は燃やすことによって多くの二酸化炭素が大気中に排出されます。燃やされてしまうプラスチックをゼロにしていく対策は急がれていると考えますが、現在、家庭から出される燃やすごみに紛れているプラスチックはどれぐらいあるのか、伺います。
◎卯都木政策調整部長 令和2年度に実施した家庭から出される燃やすごみの組成調査を基に推計しますと、プラスチック類は、率にして約12%、重量にして約7万3000トンとなっております。
◆宇佐美委員 約12%が燃やすごみに入ってしまっていると。私は予算特別委員会でも言ったのですけれども、交ざっていてほしくないものではあるのですが、今までの法律では焼却することを禁じているプラスチック製品も含まれていたと考えます。今年6月に成立したプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律では、一部報道でストローやスプーンなど使い捨てのプラスチック製品を多量に提供する企業に削減対策も義務づけるということを聞きました。
 使い捨てされるプラスチック削減に関してコンビニや飲食店など提供事業者の取組はどのようなことが想定されているのか、伺います。
◎卯都木政策調整部長 有料化以外では、使い捨てとなるスプーンなどが必要かどうかといった意思確認や受け取りを辞退された方へのポイント還元、プラスチック以外の素材を用いたものへの転換などが掲げられております。
◆宇佐美委員 一例として、ストローとスプーンを挙げましたが、ほかにはどのような品目が予定されているのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 いわゆるワンウエープラスチックといたしまして、スーパーやコンビニエンスストアなどで提供されますスプーンやフォーク、ストローやマドラーなどが想定されております。そのほか、ホテルなどで提供されるかみそりや歯ブラシ、クリーニング店のハンガーや衣類用のカバーなど、計12品目が想定されております。
◆宇佐美委員 クリーニング屋さんにハンガーは付き物で、私は頂くと洗濯物を干すときに重宝させていただいているのですが、要らないよと捨てている方もおられる。クリーニング屋さんで回収して再利用をしてもらえるなら、捨てるという声につながるのを防げるのではないかと考えます。一度しか使わないで捨てられてしまうものをお店などで回収して再利用できる仕組みをつくっていただきたいと考えます。本当に毎日プラスチックにお世話にならない日はないのですが、販売する事業者だけで頑張ってもプラスチックの対策にはつながらないと考えます。
 新たな法律では製造事業者に対してどういう取組が求められているのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 新たな法律では、製品の設計・製造時からプラスチックの削減の促進に向けまして、製造事業者が努めるべき環境配慮設計に関する指針というものを策定いたしまして、その指針に適合した製品であることを認定する仕組みを設けるといたしております。事業者に対しましては、プラスチックからの素材転換や軽量化、長寿命化、また、廃棄する際に分別やリサイクルしやすいものとすることなどが求められております。
◆宇佐美委員 以前にも増して作る側にも厳しくなったと捉えていいと思うのですが、まだこういう事業者は少ないのですが、いろいろなプラスチック使っていたものを木に替えるとか、紙に替えるという動きもこれから進んでいく、事業者を横浜市として応援していただきたいと考えるのですがどうか、伺います。
◎金澤資源循環局長 環境に配慮をした製品を広く浸透させるため、そして事業者の取組をさらに加速させていくためには、市民の皆様にそういった商品を知っていただき選んでいただく、そういったことが重要だと考えております。そこで、様々なプラスチック対策につきまして、ホームページやSNSをはじめとした様々な媒体で情報発信を行うなど、市民、事業者の皆様への働きかけを進めてまいりたいと考えております。
◆宇佐美委員 プラスチックを燃やすとか、ましてや埋め立ててしまうとか、海外に持っていって見えなくなって知らないよというのではなくて、どうしてもプラスチック製品を使ったら、その役割を終えた場合には同じ用途でもう一回使うとか、また別の製品に替えるということができるようなサイクルを定着させることで、横浜で出たプラスチックごみは横浜で循環させるようなことができるようになればいいと考えています。そういった事業者を本市は支援していただきたいですし、先ほど局長がおっしゃっていましたように、市民の皆さんには環境に負荷をかけない商品を選ぶ賢い消費者になっていただきたい、そういった啓発も引き続きお願いします。
 最後に、生ごみのリサイクルについて伺います。
 福岡県みやま市では家庭からの生ごみをメタンガスと液体の肥料にして地域内で利用していると新聞の報道で読みました。本市でも家庭から出た燃やすごみに含まれる生ごみは約3割と聞いていますが、この生ごみのリサイクルをすることで焼却の効率化やごみの削減化につながると考えますが、生ごみのリサイクルについて本市はこの間どのような検討をされたのか、伺います。
◎卯都木政策調整部長 これまでに堆肥化など生ごみのリサイクル手法の検討や焼却工場への生ごみバイオガス化施設の導入についての費用対効果等の試算を行ってまいりました。
◆宇佐美委員 肥料化ですとか、飼料化ですとか、堆肥化、バイオマス化といった生ごみの資源化手法の検討結果や生ごみのリサイクル施設を設置した場合の費用対効果の試算を踏まえて、現時点で生ごみのリサイクルについてどのように考えているのか、伺います。
◎金澤資源循環局長 生ごみの堆肥化につきましては市内での需要の確保や収集コストの増加、異物混入防止等の観点から困難な状況でございまして、また、生ごみのバイオマス化につきましては焼却工場で既に安定した高効率発電を行っており、エネルギーを創出する効果と比べまして総事業費の増加によるデメリットが大きいといった判断をいたしております。そういったことから、本市におきましては、各家庭や地域での土壌混合法といった形を推奨しているところでございます。
◆宇佐美委員 ごみの減量や資源化のために生ごみのリサイクルを実施している自治体が増えている中で、燃やすごみを減らし循環型社会をつくるために、本市でも生ごみのリサイクルについてお金がかかるからできないよというお話でしたけれども、研究を続けて、一日も早く本格的な事業化を図っていただきたいと考えますが、副市長に見解を伺います。
◎小林事業系対策部長 生ごみのリサイクルにつきましては、委員おっしゃるとおり、減量化ですとか循環型社会をつくる上での一つの方法だと考えております。局長、部長も今答弁申し上げたとおり、これまでも様々な検討、試算、あるいはメリット、デメリットをやってきてございます。そうした観点で、今の時点では、横浜市の統一的な仕組みとしては採用できない、各家庭での土壌混合法を今進めているところでございます。ただ、脱炭素化、SDGs、ESG投資、様々な動きがこの廃棄物処理についても関係してきてございますし、日々、新たな技術の研究がございます。技術革新も期待しまして、長期的なスパンで実現の可能性については探ってまいります。
◆宇佐美委員 市内で出たごみは市内で循環させる仕組みをつくるために市内の農家さんや園芸店などにも御協力いただくなどして生ごみのリサイクルの実用化に向けて引き続き調査研究を進めていただきたいと要望し、質問を終わります。


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