議会での質問・討論(詳細)
2015年10月7日

■水道局(宇佐美さやか)

宇佐美議員:宇佐美さやかです。日本共産党を代表して質問します。まず、スライドの使用許可をお願いします。

川井浄水場のPFI事業、水道局の責任で危機管理体制の対応を

川井浄水場のPFI事業について、伺います。
先日、国内最大級の膜ろ過浄水場である川井浄水場セラロッカを見学しました。こちらのスライド(スライド1)にありますピンクに塗られた部分が現在の川井浄水場セラロッカのある施設です。

水道局スライド1

水道水を作り出す工場だと聞いていましたが、水がどこにも見えず驚きました。道志からの原水に水道用の薬品を入れ、浄水処理に適した水にした後、混和槽に送られた水に細かく砕いた炭を入れ、水に着いている色や農薬を吸着させる。そのあと、タンクに入れ、混和槽というタンクに入れた炭、色や薬品を吸着させたあと、次のスライド(スライド2)にあります金属の筒だけが見えているように見えますが、この次のスライド(スライド3)にある白いちょっと見えづらいこのセラミックの筒に入れられ、このセラミックの筒には無数の穴が開いており、その穴に細かいごみなどが入ることで浄水が行われ、1日に17万トンの水を処理できると聞きました。全てが電気化された近代的な建物でした。ここは浄水場の更新が2013年度に完了し、2014年4月からPFI事業者による運転維持管理が行われています。

水道局スライド2そこで、改めてお聞きしますが、川井浄水場の再整備をPFI事業にした経緯を、伺います。

水道局スライド3土井水道局長:膜ろ過は新しい技術であるため、民間に蓄積された技術やノウハウを有効活用することが必要でございました。また、浄水場全体の更新とその後の長期にわたる運転・維持管理を一括発注することにより、民間企業の創意工夫が有効に発揮されるものと考えました。さらに、水道局の財政負担額の削減や投資の平準化が期待できたため、PFI事業といたしました。

宇佐美議員:民間技術の方が優れているということなんでしょうか。

PFI事業により、局の財政負担額が270億円削減できるということですが、浄水場の運転管理の委託化により、この業務に携わる水道局職員の削減があったと聞いています。運転管理の委託による職員定数の減らした人員数と職員の再配置先について、伺います。

伊藤副局長:運転管理業務の委託化によりまして、10名の削減を行いました。また、当該業務に従事した職員は、西谷浄水場や小雀浄水場などにおきまして、これまで培ってきた知識・技術・経験を活かして活躍しております。

宇佐美議員:定員削減はなかったということでしょうか。

では、現時点のPFI事業者の配置されている社員数は何名で、勤務体制はどうなっているのか、伺います。

遠藤浄水部長:セラロッカでの運転体制ですけども、現在2名4班体制で行っております。

宇佐美議員:浄水業務に携わる職員全員が、民間の業者の従業員に入れ替わることで、水道局が培ってきた技術の継承がストレートにできていません。特に気がかりな点は、災害等の緊急時の対応です。電源供給に支障があった際、浄水機能・排水機能が全て止まってしまうことが明らかです。そこで、電源喪失の対処について伺います。

遠藤浄水部長:まず、セラロップでは、系統が異なる変電所からの2回線で受電しておりますので、局所的な停電の場合は切り替えで対応が可能です。また、2回線とも停電した場合には、非常用自家発電設備を設置していますので、10時間の連続運転ができます。さらに、長時間運転する場合には、市の内外から燃料の調達ができるような体制を確保しております。

宇佐美議員:自家発電に切り替わって10時間分の灯油を保管しているということですが、これで十分という認識をしているのでしょうか。先ほど緊急時の対応もありましたけれども、電源喪失以外にもさまざまな緊急事態が考えられると思います。市民給水に支障が出ることは絶対に避けなければなりません。さらに、緊急時のバックアップ体制について、伺います。

遠藤浄水部長:緊急時には、川井浄水場内の配水池に市内の小雀浄水場から水を送ることが可能です。また、市外にある神奈川県内広域水道企業団の浄水場からも受水をすることができます。このようなバックアップ体制を確保していますので、市民のみなさまの給水に極力影響が出ないような対応ができると考えております。

宇佐美議員:水は供給できるということですが、当浄水場は川井インターの近くにあり、交通渋滞が避けられないと想定されます。現状では、夜間に現場に2名しか勤務しておりません。夕方以降や朝の非常時、交通渋滞にどう対処するのか、お伺いします。

土井水道局長:現在、PFI事業者は、浄水処理に影響を及ぼす可能性のいろんなリスクを予測して、危機管理マニュアルをまとめております。しかも、その中では、実際の具体的な訓練ということで、私どもの局の職員と、それからPFI事業者の職員が合同でさまざまな訓練を実施しておりますので、さまざまなリスクがございますが、できる限り両者で連携して対応していくという考えでおります。

宇佐美議員:連携してということで、さらにお伺いしますが、緊急の状況下にお

いては、PFI事業者、水道局双方の職員が連携し、的確な対応をしていくために、そのためには日頃から訓練をしていらっしゃるということですが、職員配置の増員等緊急時の対応力強化の取り組みについて、伺います。

土井水道局長:今も申しましたように、危機管理マニュアルをまとめておりまして、このマニュアルに基づきまして、当局と合同訓練を年に4回、現在実施しております。これまでに行ったものといたしましては、見学者の避難誘導訓練、または通信訓練、それから急な取水量の変更、これに対応する訓練、これらを行っておりまして、対応力の強化に取り組んでおるところでございます。

宇佐美議員:さらに強化をしていただきたいと思います。事業者まかせにすることなく、局として危機管理体制について責任をもって対応していただくことをお願いして、次の質問に移ります。

中村ウォータープラザ、防災訓練施設の一層の充実を

宇佐美議員:次に、中村ウォータープラザについて、いくつか伺います。

水道局スライド4南区の中村町にある市水道局の事務所の建て替え工事が終了し、中村ウォータープラザとしてリニューアルオープンしました。こちらのスライド(スライド4)をご覧ください。旧事務所には、水道管の維持管理を行う中部第一給水維持課と老朽管改良工事の設計をする中部工事課などがあり、約140人が働いていたそうですが、建て替え工事に伴い、保土ヶ谷区にあった中部第二給水維持課が昨年12月、同所に移転。水道使用などの業務を行う西・保土ヶ谷地域と中・南地域のサービスセンターも2月に移転され、5月には磯子区の南部工事課が同所に移転し、職員数約300人に増員。職員の約2割が集約された施設であり、水道局全体の事業を円滑に進める上で非常に重要な役割を担っています。さらに、大規模災害時には他都市から応援を受け入れる拠点の機能を持つと同時に、地震などの災害時には、水道局の対応給水や応急復旧の拠点になると聞いています。

改めて、具体的にどのような機能を果たす拠点として整備されているのか、伺います。

土井水道局長:今現在、先生詳しく説明していただいたとおりでございまして、今、水道局では、事務所の統合を進めておりまして、都心の4区ですね、中、南、西、保土ヶ谷の4区を所管するというかたちで4つの事務所をここに集約しております。いざという時には、ここが都心部の防災の拠点になるということでございます。そして、現在は、この西側に土地がまだ7,000平米ほど残っておりますので、これにつきましても、災害対応力を強化するための活用計画を現在立てておりまして、これを今後進めていきたいと考えております。

宇佐美議員:すいません、全部説明してしまったようで、失礼しました。

地域との防災訓練等を行うと聞いていますが、具体的にどのような訓練をするか、伺います。

川崎お客様サービス推進部長:現在、訓練内容については検討中でございますが、研修用として設置予定の模擬地下給水タンクや緊急給水栓を活用しまして、設備の仕組みを説明したり、応急給水資機材の取り扱いなどを中心とした訓練を想定しております。また、この施設は常設されておりますので、地域のみなさまをはじめ、多くの市民のみなさまや企業、関係団体、市職員などを対象に、防災訓練や研修などに活用していきたいと考えております。

宇佐美議員:中村ウォータープラザは防災啓発スペースがあるとのことですが、この間、阪神淡路大震災や東日本大震災における現地の被災状況や、水道局として現地に行き、応急給水などの支援を行ったことを、啓発の面から施設利用者などに知らせる写真パネルの展示などについて実施できると思いますが、どうですか。

伊藤副局長:防災啓発スペースの外側の廊下に、東日本大震災の被災地の状況、あるいは応援派遣した給水隊の写真などを展示してございます。今後も、市民をはじめ多くの方に災害の備えとして、飲料水の備蓄促進や応急給水訓練の事業性を発揮できるような工夫をしていきたいと考えております。

宇佐美議員:ありがとうございます。中村ウォータープラザ、今後、災害時の運搬給水用給水ステーションや水道管の研修施設などの整備があると先ほどお伺いしました。この施設を活用して、防災訓練や、局が当施設で実施するイベントなどに参加する市民に水道局のPRを行うのはどうでしょうか。

土井水道局長:水道局では、これまでも各区の協力を得ながら、地域防災拠点などで応急給水訓練を実施してまいりましたが、今回この中村ウォータープラザの西側の隣接地に常設のそういうような訓練ができる場を整備してまいりますので、今後さらに充実強化した防災訓練が展開できるのではないかというふうに現在考えております。また、庁舎の方は、中村ウォータープラザが昨年秋にすでに完成しておりますが、近々防災イベントを開催する予定でございまして、現在、近隣のみなさまと準備を進めているところでございます。今後も中村ウォータープラザの庁舎と西側の隣地に計画しております、そういう防災関係の諸施設を活用して、防災活動や訓練の拠点となるように取り組んでまいりたいと考えております。

宇佐美議員:2016年2月には、近隣に南区役所の新庁舎が設置されることから、区役所とさらに連携をし、地域の防災力向上に努めていただき、市民がより自助・共助として防災に取り組める啓発・訓練施設として充実できるように、要望します。あわせて、施設統合によって市民生活の低下につながる一方的な人員削減が行われないよう、党議員団として厳しく監視してまいりたいと思います。

老朽管更新・耐震化、今のぺースだと70~80年、ペースアップ

宇佐美議員:次に、老朽管更新・耐震化の状況と次期中期経営計画について、伺います。

近年、地震等の自然災害が多発し、372万市民の命に直結している水道事業もそのリスクに直面しています。よって、財政状況が厳しい中でも、老朽管更新・耐震化事業を着実に行うことは必要です。これまでも工事におけるコスト縮減に取り組み、財源の確保に努めていると思いますが、管路の耐震化のさらなるスピードアップが必要であると考えています。そこで、耐震化のさらなる促進についての考え方について、伺います。

土井水道局長:水道施設の耐震化事業を現在よりもスピードアップして進めるためには、厳しい財政状況への対応、それから局内の執行体制の整備、それから工事請負事業者の確保など、多くの課題がございます。現時点では、まず、現在の事業ペースをしっかり守るというあたりで、できる限り着実に更新化を進めていきたいと考えております。

宇佐美議員:市内トータルの水道管9,100キロある水道管を、年間、現在のペースで110キロメートルずつ工事していくと、70年から80年かかると聞いていますが、大震災がいつ起きてもおかしくない状況で、このペースでいいと考えているのか、伺います。

土井水道局長:私ども128年間やってきておりますが、やっぱりずーっと持続可能なかたちで事業を進めていく必要がございます。一時期に、人口急増期などは一時期にたくさんの敷設が過去ありましたが、これらが一時期にやりますとその更新も一時期にくるということでございますし、また耐震管ということでは現在の製品は非常に優れておりまして、耐用年数が80年から100年に延びたりしております。そういうことも加味しながら、できるだけ持続可能な事業をやっていくということを考えております。

宇佐美議員:では、本市の水道事業において、国からの補助金はどのような事業が対象で、いくらぐらい交付されているのか、伺います。

平本施設部長:26年度に交付されました国庫補助金は、浄水場等の耐震化事業で約3億1,000万円、配水池の新設等で約1億2,000万円、緊急時に水道水の交互融通を目的とする連絡管の敷設で約1億1,000万円、合わせて5億4,000万円でした。これは26年度の敷設等整備費約345億8,000万円の1.6%となっております。

宇佐美議員:5億4,000万円、けっして多い額だとは思えないんですが。事業に必要な職員定数は削減することなく、水道料金の値上げをしないためにも、管路や基幹施設の更新などへ国庫補助の強化を求めていくことが必要であると考えます。そこで、国に対してどのような国庫補助金の要望をしているのか、伺います。

土井水道局長:水道管や浄水場等基幹施設の更新事業ならびに耐震化等、災害対策事業のための財政措置の拡充などについて、大都市水道事業管理者会議、それから公益社団法人日本水道協会、地方公営企業連絡協議会などのメンバーといたしまして、国等に対して補助金など財政支援の強化を要望しております。今後とも、さまざまな機会を捉えて、関係機関に対して要望を行い、さらなる補助金の確保に努めてまいりたいと考えております。

宇佐美議員:がんばっていただきたいと思います。

最後に、老朽管更新・耐震化は、市民の命・健康・安全を考えると、今のテンポでは全く不十分です。しかし現状では、水道事業会計からのその資金の捻出は困難です。ここは一般会計からの補填がどうしても必要と考えます。大型開発を見直せば必要な資金は確保できます。副市長、その決断をする時ではありませんか。

渡辺副市長:先ほど、宇佐美先生からも、最近、自然災害が多発をしていて、それに対する対応が必要だと、急ぐ必要があるというお話ございました。従いまして、今、水道局長がご答弁申し上げましたとおり、国に対して必要な補助金の増額、そしてそれを確保するという要望は続けてまいりたいというふうに思っております。先生からは、一般会計からの繰り出し、支援をより一層といいますか、強化すべきだというお話ございました。ただ、やはり水道事業、基本的には受益者負担によって経営している公営企業でもありますので、もちろん、公共公益的な観点から市民のみなさまからお預かりした税金を使う必要があるんだというような場合にはそれを検討する必要があろうというふうに思いますが、今はまずは支出の削減と、そして国への補助金要望、これを強めること、これをまず行った上で、先生ご指摘の点については、また必要に応じて慎重に検討したいというふうに思っております。

宇佐美議員:支出の削減というのは、人員削減につながらないことをお願いします。372万市民の命と職員の方の生活を守るためにも、国への働きかけを強めていただくことをお願いしまして、私の質問を終わります。


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